家の中が湿気でジメジメしていると嫌な気持ちになりますね。部屋の湿気がひどいときは換気したり、除湿器を活用しましょう。思い切って建物をリフォームするのもおすすめです。そこで今回は部屋の湿気がひどい原因や、湿度を下げる方法を紹介します。
部屋の湿気がひどくなる8つの原因

人間の呼吸や汗
人間の体には多くの水分が含まれているため呼吸したり、汗をかいたりすると部屋の湿度が上がります。リビングや寝室など人が長くいる場所は、湿度が高くなりやすいです。
洗濯物の部屋干し
部屋の湿気がひどい原因の一つに、洗濯物の部屋干しが考えられます。脱水後の洗濯物には多くの水分が含まれています。洗濯物を部屋の中に干すと、洗濯物が乾く過程で水分が放出され湿度が高くなってしまいます。梅雨の時期など、洗濯物と外の湿気が合わさって特に湿気が多くなりやすいです。
床下の湿気
部屋の湿気がひどいとき、床下に湿気が溜まりやすい状況になっていることがあります。2階に比べ1階の方が地面の湿気を感じやすいです。住宅の基礎部分の換気口が塞がれていたり、周囲の土地より低く雨水が入り込みやすかったりすると部屋の湿度が高くなる傾向があります。
断熱性の低い壁や窓
断熱性の低い壁や窓は、外気との温度差があると結露が発生しやすくなります。冬場の窓に水滴が付いていませんか?結露ができる場所は湿気が溜まりやすいため、その部屋の湿度が上がります。
水周りの水蒸気
浴室やトイレ、洗面所やキッチンなどの水周りは、水蒸気の発生によって湿度が高くなります。調理中や入浴後は多くの水蒸気が部屋に流れてくるため、換気扇を回しておくことが大切です。
室内の換気不足
室内の換気がこまめに行われていないと、湿気が溜まりやすくなります。夏は涼しく冬は暖かい住宅が増えてきていますが、気密性が高く快適に過ごせる反面、換気が不十分の場合は湿気も室内に閉じ込められてしまいます。
建物の構造や建材
部屋の湿気がひどい場合は、建物の構造や建材も大きく関係しています。建築コストや維持補修の利便性を優先して、湿度の調整機能に乏しい資材が使われているケースがあります。このような建物は自動的に湿気調節ができないため湿度が高くなりやすいです。
観葉植物の蒸散
植物は根から吸い上げた水分を空気中に放出する「蒸散(じょうさん)」します。この現象によって、観葉植物をいくつも置いている部屋などは湿気がひどくなる傾向があります。また、観葉植物の受け皿に溜まっている水も湿度を上げる原因です。
湿気がたまりやすい場所については下記の記事で詳しく紹介しています。

部屋の湿気がひどいときに起る被害は?

カビやダニが発生しやすくなる
部屋の湿気がひどいとカビやダニが発生しやすくなります。カビは20~28℃くらいの気温で室内の湿度が70%以上になると繁殖します。湿気の多い部屋で生活していると、知らぬ間に発生したカビを吸い込んでしまい、アレルギー症状を引き起こす原因になるため注意しましょう。
また、ダニはソファやベッドで繁殖し、寝転んだときに刺されて炎症を起こす恐れがあります。
フローリングが劣化しやすくなる
部屋の湿気がひどい場合は、フローリングが劣化しやすくなります。フローリングは湿気によって膨張や湾曲することがあり、きしんだり凹んだりすることがあります。乾燥すれば元の形状に戻りますが、何度も形が変わるとフローリングの劣化を早めてしまうかもしれません。
床下の腐朽が発生する
木材が水分を含み腐って崩れることを「腐朽(ふきゅう)」と呼びます。床下に湿気が溜まると木材が腐朽して建物の劣化が早くなる危険性があります。また、腐朽して柔らかくなった木材をシロアリがエサにしてしまい、建物が被害に遭うケースも多いです。

すぐにできる部屋の湿度を下げる5つの方法

こまめに換気する
部屋の湿度を下げるためには、こまめに換気することが大切です。1日に2回程度は窓を開けて部屋の空気を入れ替えましょう。2ヶ所の窓を開けて空気の通り道を作ると除湿効果が上がります。調理中や入浴後は換気扇を回してしっかり湿気を逃がしましょう。
除湿器やエアコンを活用する
窓を開けれない場合は除湿器や、エアコンの除湿機能で湿度を下げましょう。除湿器を活用する際は、部屋のドアを閉めておくと除湿効果が高まります。

家具の配置を変える
部屋の湿度を下げる方法としては、家具の配置を変えることも効果的です。家具と壁の間や家具同士を密着させないように、5cm程度の隙間を作りましょう。空気の流れができて湿気が籠らなくなります。
除湿剤や除湿シートを活用する
押入れやクローゼット、下駄箱など密閉される場所は、湿気が籠りやすいため湿度が高いです。定期的に扉を開けて換気をしたり、除湿剤を上手に活用したりして湿度を下げましょう。

洗濯物を外に干す
洗濯物を部屋干しすると、湿度が高い環境を作ってしまいます。どうしても部屋干しする際は、除湿器やエアコンを使って湿気を溜めないようにしましょう。
湿度が高い家におすすめのリフォーム

浴室乾燥機を設置する
洗濯物の部屋干しは、部屋の湿気がひどい原因の一つです。浴室乾燥機を設置し、浴室内で洗濯物を乾かすようにしてはいかがでしょうか?浴室乾燥機の換気機能を使えば浴室の湿気とカビ対策も可能です。
壁材を調湿機能のあるものに変える
部屋の湿気がひどい場合は、壁紙を調湿機能のあるものに変えるのもおすすめです。湿気を減らせるだけでなく、カビや結露の発生も抑えられます。壁にできる結露は、建材を腐らせ劣化させる原因にもなります。リビングや寝室、洗面所やトイレなど湿度が高い場所に利用してみましょう。クローゼットや押入れの壁紙にも可能です。
二重窓にする
窓ガラスにできる結露は、部屋の湿気がひどい大きな原因です。結露は、外と内の気温差があると生まれるため、窓を二重にして気温差を小さくしましょう。断熱性の高いガラスや熱伝導率の低いサッシに変えて結露が発生しにくい環境にリフォームすれば、部屋に湿気が溜まりにくくなります。
床下換気扇を取り付ける
床下は、雨水や地下水が侵入し湿気が溜まりやすい場所です。床下換気扇を取り付ければ、床下に籠っている湿気を効果的に排出できるようになります。日当たりの悪い家や水田跡に建てられた家などは床下に湿気が溜まりやすいです。日常的な部屋の湿度を下げる方法を行っても効果がない場合は、床下換気扇を設置してみましょう。

まとめ
今回は部屋の湿気がひどい原因や、湿度を下げる方法を紹介しました。部屋の湿気がひどいとカビやダニが発生し健康被害に繋がる恐れや、建物の劣化が早くなる危険性があります。こまめに換気をしたり除湿器を活用したりして湿度を下げるようにしましょう。
工夫しても部屋の湿気がひどい場合は、床下に湿気が溜まっていることがあります。そんな時は床下換気扇の取り付けを検討してみてはいがかでしょうか?床下換気扇は設置場所が重要です。業者に相談して適切な場所に取り付けてもらいましょう。