車のエアコンガスを補充する方法|業者に依頼した方がいい場合や料金相場も紹介
カーエアコンが効かなくなる一番の原因はエアコンのガス不足です。今回はカーエアコンのガスを補充する方法を紹介します。ガス補充は事前に確認しなければならないことが多いので、ぜひ参考にしてください。
カーエアコンのガスが減る理由は?
カーエアコンは気化熱を利用して冷たい空気を出しています。気化熱とは液体から気体に変わるときに周囲から熱を奪う現象のことです。気化熱を起こすために使うのがエアコンガス(冷媒)です。
エアコンガスは気体です。しかし、コンプレッサーで圧縮されると液体に変わります。そして、室外機で冷まされ、液体の状態で室内機に送られます。
室内機の内部には細いノズルがあります。室内機のノズルで一気に液体のエアコンガスを噴射すると、エアコンガスが気化して蒸発し、気化熱が起きて冷気が発生します。この冷気を室内機の奥にあるファンで車内へ送り込みます。
車内を冷やしたエアコンガスは室内機を出てコンプレッサーに送られ、圧縮されて再び液化します。つまり、カーエアコンの内部はエアコンガスがぐるぐると循環して液化と気化を繰り返しているのです。
車の振動が原因でガスが減る
エアコンガスは密閉された回路をぐるぐると循環しています。理論上はエアコンガスは減らないということになります。現に家庭用のエアコンのガスは減りません。
しかし、カーエアコンの場合は車の振動が原因で少しずつガスが減っていきます。カーエアコンの部品は溶接などで接続されていますが、完全に密閉されているわけではありません。そのため振動が加わると年に約3~5gずつガスが抜けてしまいます。
車のメーカー会社もエアコンガスが減ることを見越して、あらかじめ予備のガスを貯えるタンクをエンジンルーム内に作っています。しかし、その予備分のガスも5~10年経つとなくなってしまいます。減ってしまったエアコンガスは補充が必要です。
ガス補充する前にエアコンガス不足なのか判断する
カーエアコンが冷えない原因はエアコンガス不足以外にも、コンプレッサーの不具合やホースやパイプの経年劣化などが考えられます。ただ、コンプレッサーなど故障が原因でエアコンが効かなくなるのは極めて稀なケースです。
大抵はエアコンガスを補充すれば冷房機能が回復します。どのような場合がエアコンガス不足なのかを判断する確認方法を紹介します。
暑い日だけ効きが悪い
エアコンは正常に動いているのに、なかなか冷えない場合は部品が壊れているのではなくエアコンガス不足が原因です。
白い泡混じりのエアコンガスが流れている
ボンネット内のサイドグラス(小さくて丸いガラス窓)を見たとき、白い泡混じりのエアコンガスが流れていたらエアコンガス不足が原因です。
適量のエアコンガスがある時は、透明の液体状のエアコンガスが流れています。エアコンガスが不足すると気泡が発生して白く泡立った状態になります。
低圧ポートを触ると温かい
エアコンの低圧ポート(Lというキャップがついている配管)を触ると温かいとガスが不足しています。エアコンガスが適量ある場合は触ると冷たく感じます。不足すると外気温と同じ温度か、それ以上の温度になります。
上記の条件に当てはまる時は、エアコンガス不足が原因だと判断してください。
カーエアコンのガス補充に必要な準備
準備物
- エアコンガス缶
- チャージホース
エアコンガス
エアコンガスにはR12(別名フロン22)、R134a(別名HFC-134a)、R1234yf(別名HFC-1234yf)の3種類があります。そのうち自分でガス補充できるのはR134aの1種類だけです。車のボンネットを開けるとガスの種類と規定量が記載されたシールが貼っています。自分の車にはどの種類のエアコンガスが入っているのか、補充する前に確認しましょう。
R12は1995年頃まで使われていたエアコンガスですが、オゾン層破壊の問題があり現在は製造が中止されています。このガスを使っている場合はプロにガス補充を依頼してください。
R134aは1990年~現在まで一般的に使われているエアコンガスです。不燃性の安定した物質なので補充するための資格はいりません。エアコンガス補充に必要な知識があれば自分でガス補充することが可能です。Amazonや楽天などのネット通販、カー用品店やホームセンターで500~1,000円程度でガス缶を購入できます。
R1234yfは2013年以降使われている新しいエアコンガスです。このガスは可燃性なので、素人では補充できない決まりになっています。プロにガス補充を依頼してください。
チャージホース
チャージホースとはエアコンガス缶とカーエアコンをつなぐためのホースです。チャージホースを購入する時は圧力が確認できるゲージ付きのものを選びましょう。Amazonや楽天などのネット通販、カー用品店やホームセンターで購入できます。価格は2,000円程度です。
自分でカーエアコンのガスを補充するやり方
自分でカーエアコンのガスを補充する方法を紹介します。安全に作業できるように車のエンジンを切り、軍手をはめてから行ってください。
カーエアコンのガスを補充する手順
- 最初にサービス缶バルブのハンドルを左に回して針を引っ込める。
- 次にサービス缶バルブにガス缶を取り付ける。
- チャージホースを車の低圧ポート(キャップにLという表示がついている配管)に接続する。
- チャージホースの中に残っている空気を車の圧力を利用して抜く。
- 車のエンジンを始動し、窓を全開にしてエアコンを最大風量、最低温度、内気循環に設定し、エアコンガスを注入する。
- ガス缶を上向きにしたままサービス缶バルブのハンドルを回して、エアコンガスを注入する。
- ゲージの値が適正値になって安定したら充填完了。
チャージホースの空気を抜く方法は簡単で、一瞬ガス缶の接続部分をゆるめるだけでプシュツと音がして空気が抜けます。空気が抜けたらすぐに締め直しましょう。
プロにカーエアコンのガス補充を依頼する場合
プロに依頼した方がいい場合
エアコンガスの種類がR12(フロン22)と、R1234yf(HFC-1234yf)の場合は自分で補充できないため、プロにガス補充を依頼しましょう。
また、暑い日だけでなく涼しい夜になっても冷えない場合や、エアコンの吹き出し口からいつもと違う臭いがする場合、チャージホースを接続してもゲージがゼロの場合は車の部品が故障している可能性があります。プロに点検してもらってからガス補充してもらいましょう。
オートバックスや整備工場に依頼する料金相場
オートバックスでガス補充する場合は点検代金+エアコンガス本体の料金です。エアコンガスの価格はR134aが1本2,200円、R12が1本3,300円です。普通自動車の場合の充填本数は約3本が目安です。この料金は単純にエアコンガス不足でガス補充する場合の料金です。修理が必要なときは別途修理代金がかかります。
>>【引用】エアコン関連メニュー - スーパーオートバックスかしわ沼南
ジェームスでエアコンガスを補充する場合はエアコンガスが1本3,850円、3本で9,350円です。この料金は部品代と作業代金込みの料金です。ジェームスはR134aしか取り扱っていませんので、R12などは別のカー用品店か整備工場に依頼してください。
>>【引用】エアコンガスチャージ【料金】カー用品のジェームス
整備工場の料金は1本あたり約3,000~4,000円が相場です。
まとめ
今回はカーエアコンのガスを補充する方法を紹介しました。カーエアコンが冷えない一番の理由はエアコンガス不足です。他にも冷えない原因はありますが、大抵はガス補充すればまた冷えるようになります。
ガス補充する時は今まで車に入っていたガスと同じものを補充しましょう。もし自分でガス補充する自信がない人や、他の部品の不具合が考えられる場合は、カーエアコンガス補充サービスを行っている業者に点検してもらってからガス補充してもらいましょう。
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