洗濯機につながっている蛇口を閉めて水を止めましょう。それでも水が漏れてくる場合は、水道の元栓を閉めましょう。
洗濯機の水漏れ修理はどれくらいの時間がかかる?洗濯機の水漏れ修理は、症状の程度や作業内容によって作業時間が異なります。給水ホースや排水ホースの交換、パッキン等の交換などであれば1時間程度で済みます。
洗濯機の水漏れは、自分で対処できる箇所もあれば業者に修理を依頼した方がいい場合もあります。そこで今回は、洗濯機が水漏れする原因と修理方法、水漏れを防止する対策について紹介します。
洗濯機が水漏れする主な原因

洗濯機の水漏れは、さまざまな原因で発生することがあります。主な原因を5つ紹介します。
①ホースの破損や接続不良
洗濯機に繋がっている給水ホースや排水ホースが正しく接続されていなかったり、劣化して穴が空いたりすると水漏れが発生します。特に、長年使用している場合やホースが硬くなっている場合は、定期的なチェックと交換が必要です。
②パッキンの劣化
洗濯機の水漏れ原因として特に多いのが、パッキンの劣化です。パッキンは、洗濯機の各接続部分やドア周辺に使われており、水が漏れないように密閉する役割を果たしています。
経年劣化や使用環境によって次第に劣化します。洗濯機のドアシール部分は頻繁に開閉されるため、劣化が進みやすいです。パッキンが劣化すると、ひび割れやパッキンが変形することがあります。ひび割れやパッキンが変形すると、その部分から水が漏れ出します。
③ドラムやタンクの亀裂
ドラムやタンクの亀裂は、洗濯機の使用に伴う振動や負荷、または製造時の欠陥などによって発生することがあります。このような亀裂が発生すると、洗濯機内部の水が外部に漏れ出し、深刻な問題を引き起こします。
④排水フィルターの詰まり
排水フィルターは洗濯機の排水システムの一部で、異物が排水管に流れ込むのを防ぐ役割をしています。このフィルターが詰まると水の流れが妨げられ、水漏れの原因となることがあります。
⑤内部部品の故障
洗濯機内部のポンプやバルブ、ドラムのシール部分などが故障すると、水漏れの原因となることがあります。これらの部品は専門的な修理が必要な場合が多いので、異常を感じた場合は早めに修理を依頼することが重要です。
洗濯機の水漏れを自分で修理する方法

洗濯機から水漏れしたら、洗濯機につながっている蛇口を閉めて水を止めましょう。それでも水が漏れてくる場合は、水道の元栓を閉めましょう。
一戸建て住宅の水道の元栓は、たいてい駐車スペースなど地中に埋めています。フタに「量水器」または「止水栓メーター」と書いてありますので、フタを開けてみてください。フタを開けると中にハンドル状の元栓が入っています。そのハンドルを回せば、家中の水道水が止まります。水道の元栓が閉まっている間は、家中の水が全て使えなくなりますので注意してください。
アパートやマンションなどの集合住宅の場合は玄関前のメーターボックスまたは、パイプシャフトの中にガスの元栓と一緒に入っています。間違ってよその家の水道を止めてしまわないように、自分の部屋番号かどうか確認してから水道の元栓を閉めてください。
給水ホースからの水漏れ修理

給水ホースとは、蛇口と洗濯機の上部の穴を繋ぐホースのことです。給水ホースからの水漏れ修理について紹介します。
給水ホースが破損している場合
給水ホースが古くなったり、強い衝撃を受けて裂け目や穴が空いて水が漏れることがあります。応急処置として防水テープで傷や穴をふさぎ、後日新しい給水ホースと交換するのが一般的な手段です。給水ホースの交換方法を紹介します。
準備物
- プラスドライバーまたはモンキーレンチ
- 新しい給水ホース
給水ホースの交換手順
- ニップルを取り外して給水ホースを取り外す。
- 新しい給水ホースを取り付けて完了。
4つネジ型ニップルはプラスドライバーで、一体型ニップルはモンキーレンチを使ってニップルを取り外し給水ホースを取り外しましょう。ニップルがないものは、接続部分を押せばワンタッチで給水ホースを外せます。

給水ホースのパッキン劣化している場合
給水ホースに傷や穴がないのに水が漏れする場合は、内部のパッキンが劣化している可能性があります。古いパッキンを新しいパッキンに交換すれば、水漏れが止まります。
給水ホースの内部にゴミが詰まっている場合
給水ホースの内部にゴミが詰まっている場合は、給水ホースを外して中を洗浄すれば水漏れが止まります。
排水ホースからの水漏れ修理

排水ホースとは洗濯後の汚水を排出するために、洗濯機の下部から排水口へ差し込んであるホースのことです。排水ホースから水漏れする原因と対処方法を紹介します。
排水ホースの破損が原因の場合
排水ホースも給水ホースと同じく古くなったり、強い衝撃を受けて裂け目や穴があいて水が漏れすることがあります。水漏れ補修テープで破損部分をふさぐなどの応急処置して、後日新しい排水ホースと交換しましょう。排水ホースの交換方法を紹介します。
準備物
- ドライバー
- 新しい排水ホース
排水ホースの交換手順
- 排水ホースを洗濯機から取り外します。ネジでとめてあるものはドライバーで、金具に差し込んであるものは手だけで簡単にホースを外せます。
- 新しい排水ホースの長さを調整して取り付ける。

万能ホースを使う場合はサイズを合わせましょう。長い場合はカッターで切り、短い場合はビニールテープで延長ホースとつないで長さを合わせる。水ホースを交換し、元のように洗濯機と排水口に取り付ける。
洗濯機の排水ホースを交換する方法については下記の記事で詳しく紹介しています。

排水エルボの接続不良や劣化している場合
排水エルボとは、排水ホースと排水口をつなぐL字型の接続管のことです。排水エルボのつなぎ目のネジが緩んでいると水漏れします。ネジを正しく締め直しましょう。排水エルボが劣化して水漏れしている場合は、新しいものと交換しましょう。

排水口が詰まっている場合
排水口から悪臭がする場合は排水ホースと排水エルボを外して、液体パイプクリーナーを流し込んで1時間ほど放置したあと水で洗い流して詰まりを取り除きましょう。洗濯機の排水口は重曹とクエン酸で掃除する方法については下記の記事で詳しく紹介しています。


蛇口付近からの水漏れ修理

ナットが緩んでいる場合
ナットとは蛇口のハンドル根元と、金属菅の根元についている輪っか状の部品のことです。この部分が緩んで水漏れしている時は、モンキーレンチでナットを締めなおせば直ります。
パッキンが劣化している場合
ナットを締めても水漏れする場合は、中のパッキンが劣化している可能性があります。パッキンの交換方法を紹介します。
準備物
- ラジオペンチ
- モンキーレンチ
- 新しいパッキン
パッキンを交換する手順
- ラジオペンチでハンドルを固定している上部分のビスを取り、ハンドルを外す。
- モンキーレンチを使ってナットを外す。
- 古いパッキンを外し、新しいパッキンを取り付ける。
- ナットとハンドルを元に戻して完了。

ニップルが緩んだり劣化している場合
ニップルとは蛇口と給水ホースをつなぐ部分のことで「4つネジ型」と「一体型」の2種類があります。4つネジ型のネジが緩んでいる場合は、プラスドライバーで締め直します。一体型の場合は、モンキーレンチでナットを締め直します。
劣化している場合は、新しいものと交換しましょう。ホームセンターやインターネットで購入できますので、古いニップルを取り外し購入した新しいニップルと交換しましょう。

水栓本体が故障している場合
蛇口と壁の隙間から水が漏れている場合は、水栓本体の交換が必要です。水栓本体の交換は壁内の配管についての専門知識が必要になりますので、業者へ修理を依頼してください。水栓が故障しないように予防対策は、洗濯が終わったらその都度蛇口を閉めるといいそうです。
排水フィルターからの水漏れ修理

ゴミ取りフィルターにゴミがたまって洗濯槽内やホースのゴミが詰まり、水漏れすることがあります。ゴミ取りフィルターを外してゴミを掃除しましょう。
フィルター掃除の手順
- 安全のため、必ず洗濯機の電源を切る。
- 取扱説明書を参照し、排水フィルターの位置を確認する。
- フィルターカバーを開け、フィルターを取り外す。
- フィルターに付着した異物や汚れを取り除き、流水で洗う。
- フィルターを元に戻し完了。
賃貸住宅の場合は、水漏れしている箇所によって大家または管理会社に連絡しなければなりません。洗濯機本体ではなく蛇口や防水パンの修理が必要と感じたら、一度相談してみましょう。
洗濯機の水漏れを防止するための対策

洗濯機の水漏れを防止するためには、対策することが重要です。対策を定期的にすることで、水漏れのリスクを最小限に抑えられます。
洗濯物や洗剤を入れ過ぎない
洗濯機は、洗濯物と洗剤の容量が決まっています。洗濯物を入れ過ぎると洗濯機に過度な負担がかかってしまい振動が大きくなり、部品が破損して水漏れに繋がる可能性があります。また、洗剤の入れ過ぎは、排水ホースや排水口を詰まらせてしまうため適量を守るようにしましょう。
洗濯機を定期的に掃除する
洗濯槽のゴミフィルターや排水ホース、排水口などは洗剤の残りカスや衣類の繊維クズ、髪の毛などが詰まります。洗濯機の水漏れは、詰まりが原因であることが多いです。月1回程度洗濯槽を掃除して、水漏れを防ぎましょう。

徹底的にキレイにしたいときは、プロに洗濯機クリーニングを依頼するのがおすすめです。市販の洗濯槽クリーナーで落としきれない頑固な汚れをしっかり落としてくれます。


洗濯機を使わないときは蛇口を閉める
洗濯機を使っていないときは、蛇口を閉めておきましょう。蛇口を開けたままにすると、ゴムパッキンやナットが劣化してしまいます。蛇口を閉めるだけで、劣化のスピードを遅らせることができ水漏れ予防になります。
水漏れストッパーを付ける
蛇口に付けるニップルには、水漏れ防止ストッパーという機能が付いたものがあります。万が一水漏れしても被害を最小限に防ぐものです。給水ホースが外れたとき自動で水を止めてくれるため、床が水浸しにならずにすみます。

洗濯機の水漏れ修理の費用相場

洗濯機からの水漏れする原因は、特定が難しく自分で対処できないことがあります。保証期間内であれば、無料で修理が受けられる可能性があります。
業者に依頼する場合は、作業費や部品代の他に出張費がかかることがあります。作業内容と修理費用を確認してから依頼しましょう。
修理内容 | 料金相場 |
---|---|
給水周りの水漏れ修理 | 5,000~10,000円 |
排水周りの水漏れ修理 | 6,000~11,000円 |
詰まりを取り除く | 7,000~15,000円 |
各種パッキンや排水トラップ等の交換 | 9,000~11,000円 |
洗濯機の水漏れ修理は、症状の程度や作業内容によって作業時間が異なります。給水ホースや排水ホースの交換、パッキン等の交換などであれば1時間程度で済みます。しかし、洗濯機を移動させたり、洗濯槽を外したりする場合は、通常より長い修理時間が必要です。
不安を感じたらプロへ依頼するのがおすすめ
今回は洗濯機が水漏れする原因と修理方法、水漏れを防止する対策について紹介しました。洗濯機の水漏れは、原因箇所によって修理方法が異なります。まず、どこから水漏れしているか特定することが大切です。
しかし、水漏れ箇所が分からないときや、修理しても直らないときは、洗濯機修理業者に依頼しましょう。無理をして悪化させてしまうと修理費用が高くなったり、買い替えが必要になったりします。原因をはっきりさせ最適な方法で修理してもらいましょう。