家に出没する蜘蛛の中で大きいサイズなのがアシダカグモです。ハエトリグモはとても小さな蜘蛛で、すばしっこいのが特徴です。アダンソンハエが、イエユウレイグモよく家に出る蜘蛛の種類です。
家の中で突然蜘蛛を見かけると驚くことがありますよね。蜘蛛がどこから入り込み、なぜ家の中にいるのかを知ることは、効果的な対策をおこなうために重要です。本記事では「蜘蛛の侵入経路」と「侵入を防ぐための具体的な対策」を徹底解説します。
蜘蛛はなぜ家に入ってくるのか?
餌を求めて侵入する
蜘蛛は昆虫を主食とする捕食者です。家の中に小さな虫(ハエ、アリ、ゴキブリなど)がいる場合、それを追いかけて家の中に入ることがあります。特に湿気の多い場所や食べ物が残されている環境は虫が集まりやすいため、蜘蛛がやってくる可能性が高くなります。
明かりに引き寄せられる虫を追ってくる
夜間、家の明かりに引き寄せられた虫を追って、蜘蛛が窓やドアの隙間から侵入することがあります。特に玄関灯やリビングの光は虫を誘引しやすく、結果として蜘蛛もその後を追います。
巣を作りやすい環境がある
窓やドアの隙間、通気口、壁のひび割れなど、家の構造的な隙間は蜘蛛の侵入経路になります。庭や植木鉢の近くにある窓も、蜘蛛が入りやすいポイントです。
蜘蛛の侵入を防ぐための具体的な対策
家の隙間をふさぐ
- 窓やドアの隙間を確認し、隙間テープやパテでふさぎましょう。
- 通気口には目の細かい網を設置して侵入を防ぎます。
清潔な環境を維持する
- 食べ物のカスやゴミを放置せず、定期的に掃除を行いましょう。
- 生ゴミは密閉して捨て、虫が発生する原因を取り除きます。
蜘蛛の巣を取り除く
- 家の中や庭で見つけた蜘蛛の巣は早めに取り除きましょう。
- 家具の裏やクローゼットなど、掃除しにくい場所も定期的にチェックすることが重要です。
虫の発生を防ぐ
- 虫除けスプレーや忌避剤を活用し、蜘蛛の餌となる虫を減らします。
- 夜間は窓を閉め、明かりが外に漏れないように工夫しましょう。
庭を整備する
- 植物の剪定を行い、蜘蛛が潜む場所を減らします。
- 家の外壁近くに不要なものを置かないようにしましょう。
基本的に虫がいない家には蜘蛛は現れません。家の中を清潔にして、ゴミをためずにキレイを保つようにしましょう。それだけでは心配という場合はクモが出そうな場所に殺虫剤をまいたり、クモが嫌いな酢を置くのがオススメです。
家の中に隙間があれば蜘蛛は侵入してくるので、なるべく隙間もふさいでおきましょう。このように対策したからといって、必ずしも蜘蛛が現れないというわけではありません。しかし、やるのとやらないのでは違うので対策は早めにしておきましょう。
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家で見かける蜘蛛の特徴は?

蜘蛛と一言でいっても、よく見るクモもいれば珍しいクモもいます。家で見かける4種類の蜘蛛の特徴を紹介します。
アシダカグモの特徴
家に出没する蜘蛛の中で大きいサイズなのがアシダカグモです。大人の手のひらサイズというアシダカグモもいます。アシダカグモは足が長く、黒っぽく大きいのが特徴で巣を作りません。家の中を徘徊して獲物を捕まえて、家の中に餌がなくなると勝手に出ていきます。こういうクモを徘徊型といいます。
アシダカグモは体が大きいですが臆病なので、昼は物陰に隠れて夜活動する蜘蛛です。人間に害を及ぼすものでもないので、そっとしてあげましょう。

ハエトリグモの特徴
ハエトリグモはとても小さな蜘蛛で、すばしっこいのが特徴です。ジャンプも得意な蜘蛛で、ハエなどの自分と同じくらいの昆虫や小さな害虫を餌としています。ハエトリグモも巣は作らずに、家の中を徘徊している徘徊型です。

アダンソンハエトリの特徴
アダンソンハエトリはハエトリグモに似ており、コバ、エダニ、小さなゴキブリなどを餌にしています。体長は1cm程度で、家の中を徘徊して獲物を確保しています。アダンソンハエトリも徘徊型です。
アダンソンハエトリの飼い方(動画)
時間のある方は、以下の動画でアダンソンハエトリの飼い方を確認できます。
イエユウレイグモの特徴
イエユウレイグモは足がとても長く、全体的に線が細く見た目はとても気持ち悪いです。体長は1cm程度ですが、足が長いので足を含めるとアシダカグモと同じくらいの大きさです。見た目が弱々しくフラフラと歩くので、この名前が付けられたようです。イエユウレイグモは巣を作るので造網型です。

日本に生息する毒グモの特徴は?

家で見かける4種類の蜘蛛は毒を持っていませんが、日本にも毒グモはいます。日本に生息する3種類の毒グモの特徴を紹介します。
日本産のカバキコマチグモ
カバキコマチグモは日本産の毒グモです。日本全国どこにいてもおかしくありません。
カバキコマチグモの動画
時間のある方は、以下の動画でカバキコマチグモをわかりやすく確認できます。
外来種のハイイロゴケグモ
ハイイロゴケグモは外来種の毒グモです。侵入経路などは明らかになってはいませんが、羊の毛などの繊維に入り込んで輸入されたのではないか?という憶測があります。
知名度が高いセアカゴケグモ
セアカゴケグモは知名度が高い毒グモです。背中にある輝くような鮮やかな赤の模様があり、繁殖力が強く1匹が約5,000個の卵を産卵する場合があります。港のトラックのタイヤなどに引っ付いて、日本全国に広がた毒グモです。今では42都道府県で確認されています。
このように日本でも毒グモは存在します。毒グモに刺されないように草むらに必要以上に入ったり、不用意に公園などのベンチに座らないよう注意しましょう。
家に出る蜘蛛は殺してはいけない!?

よく「家蜘蛛は殺してはいけない!」「朝グモを殺してはいけない!」という話を聞きます。その理由は家の害虫を捕食してくれるからです。
家の中で見かける蜘蛛は、基本的に人間に害を及ぼすということはありません。逆に家の中の昆虫などを駆除してくれるので、とてもありがたいと昔からいわれています。地方によっては「蜘蛛を夜に殺せばお金に入りが悪くなる…」といういい伝えもあるようです。できれば家の中にいる蜘蛛は、殺さずに見守ってあげる方がいいのかもしれませんね。
どうしてもクモ退治したい人は下記の記事を参考にしてください。

自分にあった業者に依頼するために
今回は家に出る蜘蛛の種類や、日本に生息する毒蜘蛛について紹介しました。家の中で見かけるほとんどの蜘蛛は毒を持っていません。家の中にいる蜘蛛は家の中の虫を捕食してくれ、虫がいなくなったら家の中から勝手に出ていきます。家の中ではなく、外にいる蜘蛛は毒蜘蛛の危険性もあります。毒蜘蛛であれば触ったりしたら危険です。不用意にベンチに座らないようにしたり、草むらなどに入らないようにしましょう。
蜘蛛を駆除する場合は殺虫剤などをまいておくと効果的ですが、素人がやると誤った散布になってしまうこともあります。そうならないためにも業者に依頼して「この蜘蛛はどのような種類なのか?」を確認してもらいながら蜘蛛の駆除を依頼するのもオススメです。