軒下・ベランダなど巣ができやすい場所に予防スプレーを散布し、定期的な点検を行うのが有効です。蜂は人目につかない場所を好み、春先から初夏にかけて巣作りを始めます。まずは換気口や軒下、物置などを点検し、隙間を塞ぎましょう。市販の忌避スプレーを塗布することで、女王蜂の侵入を防ぐ効果も期待できます。不要物や巣の痕跡も放置せず、清潔な状態を保つことが予防につながります。
軒下やベランダに蜂の巣ができやすいのはなぜ?雨風をしのげて静かな環境が整っているため、蜂にとって巣作りに最適だからです。特に軒下やベランダの角は、外敵や人の目から隠れやすく、雨も入りにくいためスズメバチやアシナガバチが巣を作りやすい場所です。また、毎年巣が作られるのは、以前の巣の痕跡や匂いが残っていることが原因のひとつです。完全に撤去し、予防剤を散布することで再発防止が期待できます。
蜂の巣の予防スプレーは本当に効果があるの?使用時期と場所を守れば、予防スプレーは一定の効果があります。巣が作られる前の春先(3〜5月)に、軒下や屋根裏などの巣作りされやすい場所に散布することで、女王蜂の接近や巣の形成を抑制できます。ただし、効果は数週間で薄れるため、定期的な再散布が必要です。また、蜂の種類によって効果に差が出るため、使用目的に合った製品を選ぶことが重要です。
「気づいたら家の軒下に蜂の巣が…」そんな経験がある方も多いのではないでしょうか?蜂の巣は一度作られると危険なだけでなく、駆除にも手間と費用がかかります。だからこそ大切なのが「作らせないこと」です。
そこで今回は蜂の巣の予防策や、巣の再発を防ぐためにやってはいけないNG行動を紹介します。春〜夏にかけて蜂の活動が活発になる前に、しっかり対策して安心できる環境を整えておきましょう。
蜂の巣を作らせないための基本知識

蜂の巣ができると、見つけたときの恐怖や駆除の手間が大きなストレスになりますよね。だからこそ「そもそも作らせない」ことが大事です。ここでは、蜂が巣を作りやすい場所や、活動が活発になる時期を知って、事前に予防するための基本知識を解説します。
蜂が巣を作りやすい場所
蜂は人の目につきにくく、雨風をしのげる静かな場所を好みます。
- 軒下や屋根の隙間
- 換気口や通気口まわり
- エアコンの室外機まわり
- ベランダの天井部分
- 庭の物置や木の陰
上記の場所はスズメバチやアシナガバチの巣作りの「狙い所」になりやすいため、こまめにチェックし、忌避スプレーなどで対策しておきましょう。
巣作りする時期
蜂の巣作りが最も活発になるのは、春~初夏(4〜7月)です。女王蜂が冬眠から目覚め、新しい巣を作り始めるこの時期は、特に注意が必要です。
- 4〜5月:女王蜂が1匹で小さな巣を作り始める
- 6〜7月:働き蜂が増え、巣が一気に拡大する
また、蜂の種類によっても特徴が異なります。スズメバチは攻撃性が高く大型の巣を作るのに対し、アシナガバチは比較的おとなしく、軒下などに小型の巣を作る傾向があります。どちらも放っておくと危険なので、早めの対応が重要です。



蜂の巣を作らせないためには、「蜂が嫌がる環境づくり」がカギです。自宅まわりで今すぐ実践できる予防法をまとめて紹介します。どれも簡単に取り入れられる方法なので、複数組み合わせて対策していきましょう。
忌避スプレーを定期的に使う
蜂専用の忌避スプレーは、スズメバチやアシナガバチが巣を作りそうな場所に事前に吹きかけておくと効果的です。市販品では「スズメバチバリア」や「ハチ・アブ撃退スプレー」などが人気です。週1回〜月2回のペースで定期的に使用しましょう。
ただし風向きに注意し、屋外で使用する際は周囲に人がいないことを確認してください。

防虫ネットで物理的に遮断
換気口や通気口、軒下の隙間には防虫ネットを張って、蜂が入り込むのを防ぎましょう。とくに女王蜂が1匹で巣作りを始める春先は要注意です。
ステンレス製やアルミ製の目の細かいネットを選ぶと、長期間安心して使えます。見た目が気になる場合は、色付きネットで目立たなくするのもおすすめです。
木材・柱・壁の隙間を埋める
古い家屋やウッドデッキ、雨どいの裏などには小さな隙間ができやすく、蜂が好んで巣を作ります。コーキング剤やシーリング材で、隙間をしっかり埋めて営巣場所を減らしましょう。
雨が当たらず人の手が届かない場所は要チェックです。
巣の跡がある場所を徹底掃除
前年に蜂の巣ができた場所には、フェロモンが残っていて再び巣を作られる可能性があります。古巣の跡を見つけたら、ブラシや洗剤でしっかり洗い流し、除菌スプレーなどでニオイを消しましょう。
鳥や天敵を呼ぶ環境づくり
モズやシジュウカラなどの小鳥は、蜂にとって天敵です。庭に餌台や水場を設けて野鳥が来やすい環境を整えると、自然と蜂が近寄りにくくなります。殺虫剤に頼らず、自然の力で蜂を遠ざける方法としても注目です。

香りやハーブを利用する
蜂は強い香りを嫌う傾向があります。ハッカ油、ミント、レモングラスなどの香りは効果的です。エアコンの室外機や玄関まわりにスプレーするだけで、簡単に防止対策ができます。プランターでハーブを育てるのも見た目も良くて一石二鳥です。

定期点検を習慣する
巣が小さいうちに見つければ、自分でも安全に撤去できることがあります。春〜夏にかけては、週1回程度、軒下やエアコンまわりを見回る習慣をつけましょう。小さなシャボン玉サイズの巣があれば、蜂が留守のタイミングを見て早めに処置するのが肝心です。
蜂の巣ができそうなときの対処法

どれだけ予防していても、完全に蜂の巣を防ぐのは難しいこともあります。もし「作りかけの巣」や「蜂の出入り」を見つけた場合、焦らず冷静に対処することが大切です。
自力対応できるケースと、すぐに業者へ依頼すべき目安について解説します。
作りかけの小さな巣の場合
まだ蜂が1匹〜2匹しかおらず、巣も小さな球状で手のひらサイズ以下の場合は、自己判断で対応できることがあります。
自力で対処できる目安
- 巣ができてから日が浅く、蜂が少ない
- 高所でなく、安全な場所にある
- 周囲に子どもやペットがいない
この条件を満たしている場合は、防護服に近い服装を着用し、蜂の活動が少ない早朝や夕方を狙って撤去を行いましょう。殺虫スプレーを使用する場合は、事前に退避経路を確保しておくことが重要です。少しでも不安がある場合は、無理をせず、専門の業者に依頼するのが安全です。
蜂が出入りしている場合
蜂が巣に頻繁に出入りしている様子が見られる場合は、すでに「働き蜂」が活発に活動している状態です。このような場合は、素人が対応できるレベルではありません。
プロに依頼すべき状況
- 巣がピンポン玉以上のサイズになっている
- 近づくと複数の蜂が飛び回っている
- 高所や狭い場所にあって撤去が困難
- 刺されるリスクが少しでもある
スズメバチの場合、非常に攻撃性が強く、近づくだけでも危険です。専門業者であれば、専用装備と薬剤を使って安全・確実に除去してくれます。蜂の巣の駆除費用は1万円〜2万円程度が相場ですが、自治体によっては補助制度があることもあるので、まずは相談してみるのもおすすめです。

蜂の巣の再発を防ぐためにやってはいけないNG行動

一度駆除しても、油断するとまた同じ場所に巣を作られてしまうことがあります。再発を防ぐためには「やってはいけない行動」を知っておくことが大切です。見逃しがちなNG行動を紹介します。
巣を放置したままにする
「小さいし、いずれ蜂がいなくなるかも」と様子を見るのはNGです。蜂はどんどん巣を大きくしていき、働き蜂の数も増えて手に負えなくなります。放置すると、周辺住民にも迷惑をかける可能性があるため、小さなうちに撤去するか、すでに蜂が出入りしている場合はすぐに業者に相談しましょう。
古い忌避剤を使い続ける
使用期限の過ぎたスプレーや、数年前の忌避剤を使い続けるのも危険です。成分が劣化して効果が薄れていることがあり、むしろ安心感だけで放置してしまう要因にもなります。防虫スプレーやハーブスプレーは、ワンシーズンごとに新しいものに交換し、定期的に塗布し直すことが大切です。
巣の跡をそのままにしておく
以前に巣があった場所にフェロモンやにおいが残っていると、翌年また同じ場所に巣を作られることがあります。巣を撤去した後は、跡地をしっかりとブラシで掃除し、中性洗剤やアルコールなどで拭き取ってニオイごと除去しましょう。場合によってはその部分に忌避スプレーを併用するのも効果的です。
危険を感じたらプロへ依頼するのがおすすめ今回は蜂の巣の予防策や、巣の再発を防ぐためにやってはいけないNG行動を紹介しました。蜂の巣を作らせないためには、日頃からの予防とちょっとした工夫が大切です。忌避スプレーの活用や隙間の封鎖、巣の跡地の掃除など、どれもすぐに始められる対策ばかりです。
再発を防ぐには、やってはいけないNG行動を知っておくことも重要です。
ただし、すでに蜂が出入りしていたり、大きな巣ができている場合は自己判断での対応は危険です。無理に撤去しようとせず、専門の駆除業者に相談するのが安全で確実な方法です。
よくある質問
この記事に関するよくある質問
毎年蜂の巣ができる家に共通する特徴は?
人の出入りが少なく、巣を作りやすい構造がある住宅は繰り返し狙われやすくなります。軒下の奥まった部分、天井裏の通気口、木造の物置などは巣の定番です。また、前年の巣の跡を放置していたり、庭が雑然としていたりすると、女王蜂が再び訪れる可能性が高くなります。徹底した清掃と予防剤の活用、物理的な侵入防止策を併用することで、再発リスクは大幅に軽減できます。
蜂の巣を作らせないためのNG行動とは?
古い巣の放置、無闇な掃除、香りの強いものの放置などは逆効果になることがあります。蜂は前の巣の痕跡や匂いを頼りに同じ場所に戻ってきます。古い巣や木くずを放置しておくのはNG。また、蜂が嫌うどころか引き寄せてしまう可能性のある香料入り洗剤や芳香剤の使用にも注意が必要です。掃除も夕方〜夜の活動が少ない時間帯に行い、巣の兆候がないかを確認しましょう。
蜂の巣ができやすい時期と予防を始めるタイミングは?
蜂の巣の予防は、女王蜂が活動を始める3月中旬~5月が最適な開始時期です。スズメバチやアシナガバチは春先に単独の女王蜂が巣作りを始めます。この段階での対策が最も効果的です。軒下や通気口などに予防スプレーを散布し、定期的な点検を行いましょう。巣が完成して働き蜂が出始めるとリスクが高まるため、早めの予防が安全で確実な対策となります。
蜂の巣の予防にはどんな匂いや素材が効果的?
ハッカ・ミント・レモングラスなどの香りは蜂が嫌うため、予防に一定の効果があります。精油やアロマスプレー、ハーブ系の芳香剤は、蜂の接近をやわらげるとされています。ただし忌避効果は一時的で、効果を持続させるにはこまめな再設置やスプレーが必要です。また、木酢液などの自然素材も併用すると効果が高まります。強力な忌避を求める場合は、市販の専用スプレーが有効です。
蜂の巣を作らせないために庭木の手入れは必要?
庭木や生垣の剪定を定期的に行うことで、蜂が巣を作りにくい環境を維持できます。茂った枝葉や込み入った植栽は、外敵の目を避けたい蜂にとって格好の営巣場所になります。特に人通りの少ない裏庭や物置周辺の木陰は要注意です。春先に一度剪定して通気性と視認性を高め、落ち葉や枯れ枝も清掃することで、巣作りリスクを大幅に減らすことが可能です。
過去に蜂の巣があった場所を再利用させない方法は?
巣の撤去後は、匂いの除去と忌避剤の散布を徹底することで再発を防げます。蜂は過去の巣の痕跡や匂いを頼りに、同じ場所に巣を作る習性があります。巣のあった箇所はしっかり洗浄し、木酢液やアルコールで拭き取りましょう。その上で予防スプレーを定期的に散布し、隙間や穴を塞ぐと効果的です。構造的に巣が作りやすい場所は、専門業者に相談するのも有効です。
マンションや集合住宅でも蜂の巣は防げる?
共用部の管理者と連携し、早期の点検・予防剤の使用で蜂の巣は防げます。高所の軒裏やベランダ手すりの隙間など、集合住宅でも蜂は営巣します。個人では対処が難しい場所も多いため、異変に気づいたら管理会社や管理組合に早めに連絡しましょう。自室の窓周りや換気口には市販の忌避スプレーを使うことで、個人レベルの予防も可能です。報告と対策を両立するのが重要です。