畳のサイズは?京間、江戸間、団地間など同じ8畳でも畳のサイズが違うのは理由がある
畳にはサイズと種類があり、一般的に使われている地域にも違いがあります。今回は畳のサイズや種類を紹介します。
代表的な5種類の畳サイズ
日本人にとって昔から馴染み深い畳ですが、現代の家屋は掃除しやすいフローリングや、カーペットの床が主流となっています。天然素材である畳のよさも見直されており、1部屋くらいは和室が欲しいという人もいます。
畳には種類があることを知っていますか?サイズも違えば、主に使われている地域も違います。代表的な畳のサイズを5種類紹介します。
京間(きょうま)の畳サイズ
- 間が6尺3寸1の畳割
- 6尺3寸×3尺1寸(191cm×95.5cm)
- 京都をはじめとする関西、近畿、中国、四国、九州で使用されている
- 別名は関西間(かんさいま)
昔間(しゃくま)の畳サイズ
- 1間が6尺5寸の畳割
- 6尺5寸×3尺2寸5分(197cm×98.5cm)
- 南河内地方旧家の多くの家で使われている
- 別名は本間(ほんま)
江戸間(えどま)の畳サイズ
- 1間が6尺の柱割
- 5尺8寸×2尺9寸(176cm×88cm)
- 東京をはじめとする関東、東北地方の一部、北海道、三重県伊勢地方など全国各地で使用されている
- 別名は関東間(かんとうま)、田舎間(いなかま)、五八間(ごはちま)
中京間(ちゅうきょうま)の畳サイズ
- 1間が6尺の畳割
- 6尺×3尺(182cm×91cm)
- 岐阜、愛知などの中京地方、東北地方および北陸地方の一部、沖縄、奄美大島で使用されている
- 別名は三六間(さぶろくま)
団地間(だんちま)の畳サイズ
- 5尺6寸×2尺8寸(170cm×85cm)を中心に様々なサイズがある
- アパートやマンションなどの、集合住宅で使われている
- 別名は公団サイズ、五六間(ごろくま)
地域でサイズが違う理由は江戸時代まで遡る
地域によっての畳のサイズが違う理由は、江戸時代にまでさかのぼります。豊臣秀吉が年貢米を取り立てるためにしていた「太閤検地」では、検地竿とよばれる竿で土地の寸法をはかり、年貢米をとりたてていました。その検地竿の長さを「1間(いっけん)」と呼び、当時は1間=6尺3寸が基準でした。
しかし、江戸時代にはいると1間=6尺に変更、当時の人々はこの1間を基準に建物をつくるようになります。
この時期から家を建てる工法に違いがあり、西日本の多くは畳のサイズを基準に家を建てる「畳割」であるのに対し、関東では先に家を設計してから柱と柱の間を1間として畳を作る「柱割」という工法が使用されています。
これは畳のサイズを基準に家をつくっていくと、部屋によって柱と柱の間が合わなくなる問題が生じるため大工さんの作業能率を考え、柱を基準に畳のサイズを決めるようになっていったと言われています。
また、近代に入り高度成長期を迎えると住宅需要が増加します。需要にこたえるため一番小さい畳のサイズ「団地間」がうまれ、公団住宅などでこの規格を採用するようになりました。
同じ6畳や8畳でも畳の種類が違えばサイズも違う
同じ6畳でも畳のサイズによって面積は随分違います。例えば、京間と団地間とではどのくらい面積が違うのか計算してみましょう。京間1畳当たりの面積は1.824㎡、団地間1畳当たりの面積は1.445㎡です。これを6倍してみましょう。京間6畳は10.944㎡、団地間6畳は8.67㎡となります。
京間の6畳は、団地間の約7.5畳分の広さに相当するということになります。部屋が広くなればなるほど、畳のサイズの差は大きくなっていきます。
8畳では京間の面積が1.4592㎡、団地間の面積が1.156㎡…京間8畳は、団地間10畳に相当します。その差はなんと2畳分です。
引っ越しで和室に合わせて家具や、カーペットを買い替える場合はメジャーで正確な寸法を測ってから購入しましょう。
昔から使っている単位別のサイズ(尺、畳、坪)
尺
職人の世界では畳のサイズを「cm」より日本古来の「尺」で表すことが多いです。この「尺」という単位は手をひろげて親指から人差し指、中指の先までの長さを基準とした単位です。「尺」という文字は、親指と人差し指を伸ばして長さをはかる動作が、尺取虫の動きを連想させることからできた文字だといわれています。
明治時代に定められ、1/33mつまり1尺=約30.3cmとなっています。畳職人は、今でも畳尺とよばれる専用の道具で畳を採寸しています。
畳
家電製品の多くは、部屋の広さを表すのに「畳」という単位を用いています。エアコンや暖房器具などは「6畳用」「8~10畳用」と表記して販売されています。畳1畳分は大人1人が寝ることのできる大きさが基準です。
坪
「坪」は主に土地の面積や建物の敷地面積を表す基本単位です。尺貫法による面積の単位で、1辺が6尺の正方形の面積が1坪です。また、1坪は一般的におよそ畳2枚分の広さにあたります。
畳のサイズが地域によって違うなら「坪のサイズも違うのでは?」と思うかもしれませんが、「坪」は公正取引協議会により、中京間の1畳サイズ1.6562㎡に基づき1坪=約3.31㎡と定められています。(昭和41年以降の法改正等で、不動産登記においての面積表示は、「坪」ではなく「㎡」表示で統一されることとなっています。)
まだまだある畳のサイズと種類
主な5種類の畳に以外にも、日本各地にはまだまだ畳のサイズと種類があります。
六一間の畳サイズ
- 6尺1寸×3尺5分(185cm×92.5cm)
- 山陰地方で京の文化に影響を受けてできた畳
六二間の畳サイズ
- 6尺2寸×3尺1寸(188cm×94cm)
- 九州の一部で使用されている
琉球畳の畳サイズ
- 88cm×88cm。半畳を基準とした畳
- 部屋の広さや希望の厚みを伝えてオーダーメイドできる
メートル間の畳サイズ
- 1間を2mとした柱割
- 京間に近い畳。一部のプレハブメーカーで採用されている
どの畳でも基本的に縦横比は2:1です。これは2枚の畳を合わせた時に、正方形になるように考えられた日本人の知恵です。部屋によって畳の敷き方を変え、それぞれの家屋に合わせて用いてきました。
注文すれば縦横比が2:1ではない畳を購入できるので、リフォームなどでこだわりたい方は業者に相談してみましょう。
まとめ
今回は畳のサイズや、地域によって畳のサイズが違う理由について紹介しました。日々の暮らしのなかで、年月が過ぎるとともに畳のメンテナンスも必要になってきます。
日頃の掃除はもちろん、年に2回は日光にあてて畳干しするとカビやダニの予防になります。畳は使用してから約10年を目安に交換します。最近はネットやホームセンターで畳を購入できます。業者に依頼すれば家の畳に合わせたサイズを用意して、業者によっては襖や障子といった和室全体の相談にものってもらえます。
畳を正しく掃除する方法や、畳に発生したカビを取る方法や予防方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
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