障子紙には、一般的な和紙、強度が高い強化障子紙、プラスチック素材で耐久性のあるビニール障子紙などがあります。また、デザインや色合いを楽しめる装飾障子紙もあり、用途や好みに合わせて選べます。
障子紙は大きく分けて5種類あります。自分で張り替える時は、自宅の障子枠のサイズや枠を把握して合うものを購入しましょう。今回は和室の雰囲気を大きく変える障子紙の種類や、選び方を紹介します。障子紙を張り替えるポイントも合わせて紹介します。
障子紙の種類は?

5種類の障子紙の特徴について知って紹介します。
パルプ障子紙
パルプ障子紙は、植物系の繊維である「パルプ」が80%以上混合された障子紙です。障子紙のなかでもポピュラーで手に入りやすく、価格も安いという魅力があります。
パルプ障子紙は直射日光を遮って部屋の中を程よい明るさにしてくれ、通気性、吸湿性に優れ温度調節してくれます。しかし、破れやすく日焼けによって変色しやすいなど耐久性が低く、強度がないため何度もメンテナンス(張替え)する手間がかかります。
手すき和紙
手すき和紙は和紙の原料の1つである楮(こうぞ)職人が手作業ですいて作っている障子紙です。作る手間暇がかかるため他の障子紙にくらべて価格は高くなります。
- 手すき楮障子紙(楮含有率40%以上)…和紙の原料の1つである楮(こうぞ)が40%以上含まれている。
- 手すき楮障子紙(楮含有率20~40%未満)…楮(こうぞ)の他にパイプなどの植物繊維が加えられており、楮が40%以上含まれるものに比べるとやや品質が劣ります。
機械すき和紙
機械すき和紙は楮(こうぞ)の繊維を機械ですいて作られる和紙です。機械すき楮障子紙…手すきではなく機械で作られる障子紙です。機械ですいたものとはいえ、見た目は手すきのものと変わらないような仕上がりです。楮にマニラ麻やパルプなどの植物繊維が加えられています。
レーヨン障子紙
レーヨン障子紙は植物繊維のパルプに、化学繊維のレーヨンが40%以上配合されています。光沢と強度のある実用的な障子紙です。レーヨン含有率が20~40%未満のものは、品質としてはレーヨン紙とパルプ障子の間と考えればいいでしょう。
プラスチック障子紙
プラスチック障子紙は2枚の薄い塩化ビニール製のシートで、和紙を挟んで作られています。見た目は和紙の風合いもあり、丈夫で破れにくい障子紙です。他の障子同じように障子用のりを使って張る以外に、アイロンや両面テープで張れるものもあります。
プラスチック障子紙は耐久性が高く手入れが簡単で、燃えにくいので安全対策にもなります。また、気密性が高く冷暖房効果がアップし光熱費の節約にもつながります。
汚れたら水拭きをすればいいため張替えの手間がかかりませんが、通気性がないため結露などの心配があります。
障子紙を選ぶポイント
部屋の明るさ
障子は昼間に日光を取り込み、夜間は照明の光を反射させて部屋を明るくしてくれる役割があります。素材の種類や加工によって部屋の明るさが変化するので、和室をどんな空間にしたいかで障子紙を選んでみましょう。
- 部屋を落ち着いた大人の雰囲気にしたい
- 清潔感溢れる空間にしたい
- 小さい子供がいるからなるべく明るい方がいい
明るくしたい場合はポリエステルの商品がオススメですし、少し暗めでも落ち着いた雰囲気を求める人は手すきで染色加工がしてあるものも素敵です。照明が昼光色なのか?電球なのか?でも障子紙の雰囲気は変わります。
破れにくさ
小さな子どもやペットがいる場合は障子を破られてしまうこともあります。そんな時はやはり見た目のオシャレ度よりも耐久性を重視して障子紙を選びたいものです。
プラスチック障子紙の中にも様々な種類がありホームセンターや、インターネットでも気軽に購入できます。紙の障子紙に比べ破れにくく、冷暖房効果やUVカットがされているものもあります。
通気性の高さ
部屋の外との気温差が大きいと窓ガラスの結露と同じで障子も結露します。
張替え作業が楽なもの
障子の張り替えになれている人は、近年少なくなってきています。できれば面倒な作業は早く終わらせたいものです。最近は「アイロン」や「両面テープ」で張れる障子紙もたくさんあるので確認してみて下さい。
こだわりやオシャレ度
徹底的に「自分のこだわりで選びたい!」という人もいると思います。プロの業者に相談したりインターネットやホームセンターでも探せます。
6種類の障子枠の特徴とサイズ

障子紙だけなく障子枠にも種類があり、サイズも違います。障子枠の種類とサイズを把握しておかないと、張替えができません。障子の枠(桟)が折れても張替えできないため補修方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
障子枠の種類

- 【荒組障子】・・・荒間障子とも呼ばれており、一般住宅の和室に最も多く使われています。縦横の組子の間隔が大きく取られています。
- 【横繁障子】・・・「横組子」を通常よりも多く入れられています。地域でいうと関東地方で多く使われています。
- 【縦繁障子】・・・「縦組子」を通常よりも多く入れたもの。関西地方で多く使用されています。
- 【雪見障子】・・・障子枠の下部分にガラスがはめられており、部屋から雪景色の庭が見える事からこの名が付きました。
- 【腰付障子】・・・下部35cmほどの高さまで腰板を貼ったものです。中には半分くらいまで腰板を貼った高腰障子というものも。腰板に柄の入ったものもあります。
- 【猫間障子】・・・障子の一部にガラスをはめ込んで小さな窓を作り、開閉できる障子です。元々は障子を締め切った状態でも猫が出入りが可能なように、ガラスをはめ込まずに作られていましたが、気密性を考慮して今の形になったようです。
障子枠のサイズ
障子の張り替えを行なう時は、障子枠のサイズの確認が必要です。自分で障子紙を買う場合はもちろんですが、業者に張替えを依頼する場合もサイズによって料金が変わるので把握しておきましょう。
- 普通サイズ・・・幅950mm以内✕高さ1900mm以内
- 幅広サイズ・・・幅1330mm以内✕高さ2100mm以内
- 天袋サイズ・・・幅950mm以内✕高さ650mm以内
市販の障子紙の大半は幅950mm前後で売られていますが、それ以上の幅の障子紙も「幅広タイプ」として販売されています。
プロの業者に障子の張替えを依頼する時も、上記のサイズのうちどれに該当するか最初に伝えると話がスムーズに進みます。
障子紙を張り替えるポイント

「障子紙の種類」や「障子枠の種類」を知ったら、実際に障子紙を張り替える前に障子紙を剥がすポイントを知っておきましょう。障子の張り替え方については下記の記事で詳しく紹介しています。
和紙の障子紙を剥がす時の3つのポイント
- 水を含ませて2分~3分放置してふやかす
- 組子に汚れやノリが残らないように丁寧に拭き取る
- 拭いた後は水分が残らないようにしっかり時間をおき乾燥させる
水を使わずに障子紙を剥がせる商品もでています。
プラスチック障子紙を剥がす時の3つのポイント
- 障子紙を貼り付けている方にドライヤーを当てる
- ドライヤーの熱が一か所に集中しないように満遍なく風を当てる
- 一気に剥がさずに少し剥がして様子を見ながら徐々に剥がす
新しい障子紙を貼る時の5つポイント
- 仮止めには粘着力の弱いテープを選び複数個所止める
- ノリやテープを貼る前にサイズに間違いがないか再確認する
- アイロンタイプの場合は枠の中心からゆっくりとアイロンを動かす
- 両面テープタイプは「縦→横」の順でテープを貼る
- たるみ防止のため障子紙をゆっくり転がしてピンと張りながら作業する
新しい障子紙を貼ったあと余分な部分をカットするのに、障子専用の定規やカッターも販売されています。
手間だと感じたらプロへ依頼するのがおすすめ
今回は和室の雰囲気を大きく変える障子紙の種類や、選び方を紹介しました。「DIYに興味がある」「手先に自信がある」という人でないと、障子紙や障子枠の種類を覚えたり、自分の好みにあった物を選んだりすることは難しいかもしれませんね。
張り替え作業となると「もうお手上げ…」という人も多いと思います。そんな時はプロの業者に依頼しましょう。業者に依頼すれば間違いなくキレイな仕上がりで、部屋の雰囲気に合わせた障子選びを相談できます。
業者に依頼する際の料金相場は、障子1枚につき2500円~7500円ほどです。障子の種類によって変わりますし、いくつかの業者を調べて比較してみましょう。

