普段あまり気にもとめない屋根ですが、雨風や強い日差しから大切な住まいを守ってくれています。過酷な環境にさらされている屋根は長い年月と共に劣化します。屋根が劣化するスピードは屋根材により異なるため、屋根材に合わせて定期的にメンテナンスが重要です。
梅雨の時期や台風の後は、屋根に負担が掛かっていることがあります。切妻屋根や寄棟屋根などの棟の部分が、暴風などで飛ばされていることがあります。屋根のリフォームが必要なのは理解できても「高額な費用がかかりそう…」という不安になりますよね。料金相場を知り、コツコツと費用を準備しておきましょう。
金属系の屋根は熱により伸縮します。ジョイント部分が外れたり、雨漏りとなる原因になるので夏場から秋口に確認してみましょう。
屋根修理業者の選び方
屋根のリフォームは1社だけでなく数社見積もりを取り、説明を聞くことも大切な判断基準の1つです。安いからと言って安易に選ぶのは控えましょう。「安かろう悪かろう」という言葉があるように、安さの中には一概には言えませんが、あまりよくないものがあります。焦らずにじっくりと相談しながら、失敗しない業者を選びましょう。
・作業費用、工事内容を明確に説明してくれる
・屋根修理の実績が豊富である
・建築に詳しい
・現地調査をきちんとして、現状を報告してくれる
この4つのポイントの中でも「建築に詳しい」「現地調査をきちんとして、現状を報告してくれる」が重要だと思います。
屋根リフォームの3つの工法と料金相場
屋根塗装のメリット
・屋根のリフォームの中で最も手軽にできる
・塗料の種類によって工事費用をおさえられる
・工事期間が短い
屋根塗装のデメリット
・安い塗料を選べば塗装するサイクルが短くなり屋根塗装の頻度が増える
・屋根材の劣化が激しい場合は屋根塗装を選べない
屋根塗装の耐用年数と料金相場
・アクリル系塗料の耐用年数は5~8年、料金相場は700~1,000円/㎡
・ウレタン系塗料の耐用年数は8~12年、料金相場は1,500~1,700円/㎡
・シリコン系塗料の耐用年数は12~15年、料金相場は1,800~2,200円/㎡
・フッ素系塗料の耐用年数は15~20年、料金相場は3,500~4,500円/㎡
・断熱塗料の耐用年数は12~15年、料金相場は3,500~5,000円/㎡
費用が安い塗料を選べば塗り替えるサイクルは短くなます。逆に費用が高い塗料にすれば、塗り替えサイクルは長くなります。塗り替えサイクルを考慮して塗料を選ぶことが重要です。
カバー工法メリット
・今ある屋根の解体工事が不要なため解体費用や廃材の処分費用がいらない
・工事期間が短い
・屋根材が二重なので断熱性や遮音性アップが期待できる
カバー工法デメリット
・新旧の屋根材の間に湿気がたまりやすい
・湿気を防ぐために換気口が必要で換気口設置の費用がかかる
・屋根が重くなるため耐震性が下がる
・カバー工法は一度しかできない
カバー工法耐用年数と料金相場
・カバー工法の耐用年数は20年前後
・カバー工法の料金相場は5,000~7,000円/㎡
葺き替えのメリット
・屋根だけではなく下地や防水シートまで交換するため、屋根が全く新しく生まれ変わる
・軽い屋根材を選べば建物に対する負担を下げ耐震性が上がる
葺き替えのデメリット
・古い屋根の処分費用がかかり屋根のリフォームの中で費用がかる
・工事期間は長い
屋根修理は火災保険が適用されるの?
「屋根工事代金を火災保険でまかないましょう!」というキャッチコピーでお客様を引き付けている屋根工事業者がいます。結論から言うと火災保険が適用できる場合と、そうではない場合がありますので気を付けましょう。
一般的には、保険会社の査定員が工事前に現地調査を実施します。その上で以下の3つが条件と言われています。
・風災による被害であることと認められること
・屋根修理が必要になってから3年以内であること
・屋根修理の費用が20万円以上であること
経年劣化、地震の影響の場合は保険適用外となるケースがほとんどです。とても残念なことに、最初から火災保険ありきで高い見積金額をだしてくる悪徳業者もいるのが現状です。工事の契約した後で火災保険が使えないことがわかったものの、契約解除できずに裁判沙汰にまでなるケースもあります。
火災保険を使うのであれば必ず契約前に保険適用になるかどうかを業者に確認するだけではなく、自分でも保険会社に問い合わせましょう。