目線より上から40〜60cmで構え、あごを軽く引く。広角は顔から離し、窓の正面の柔らかい光+ポートレートとタイマーで手ブレを抑える。
自撮りで肌がきれいに見える光の作り方は?日中は窓の正面・レース越しの拡散光を優先。逆光は白い紙や壁でレフ代わりに補い、フラッシュは白壁に当てて反射させると自然に仕上がる。
自撮りで全身をきれいに撮るにはどうすればいいですか?三脚+セルフタイマーやリモコンで固定し、全身鏡は上部を手前に傾ける。広角の歪み回避に2×や距離を取り、背景を整理して撮る。
自撮りは、SNSやプロフィール写真において欠かせないスキルとなっています。誰もが美しい自撮りを撮りたいと考える中、そのためにはいくつかのコツやテクニックが重要です。そこで今回は基本の自撮り撮影方法や、おすすめポーズを紹介します。
自撮りの準備

美しい自撮りを撮るためには、まず撮影する環境を整えることが大切です。光の使い方や背景、カメラの位置など、準備することで撮影の質が大幅に上がります。
光の使い方
自撮りにおいて、光の使い方はとても重要です。良い光は肌を明るくし、顔の表情をより魅力的に見せてくれます。
①自然光を活用する
自然光は顔を柔らかく明るく映し出すため、最適な光源です。窓際や屋外で撮影する際は、正面から光が当たる位置を選ぶのがポイントです。横や斜めからの光でもドラマチックな雰囲気が出せます。強すぎる直射日光は避け、曇りの日や柔らかな日光が理想的です。
②逆光やフラッシュの使い方
逆光で撮影すると髪の輪郭が光で強調され幻想的な雰囲気が出せますが、顔が暗くならないようにフラッシュを使うことを考慮しましょう。スマホ内蔵フラッシュの直接光は硬い影が出やすい。反射(白壁やレフ)で拡散すると自然になります。
③光の角度
日中の撮影では、朝や夕方の「ゴールデンアワー」が最もおすすめの時間帯です。この時間帯は光が柔らかく、影が少なくて美しい写真が撮れます。太陽の角度にも注意し、顔に均一な光が当たるように調整しましょう。
背景の選び方
背景がシンプルだと、主役である自分に視線が集中しやすくなります。無地の壁や自然な風景など、余計な要素を排除した背景を選ぶと、写真全体がすっきりとして洗練された印象を与えます。
クリエイティブに背景を活かす方法もあります。カフェの窓際で街並みをぼかして背景に入れたり、公園で花や木々を使って自然な雰囲気を演出したりすることで、シンプルながらも印象的な写真に仕上げられます。
カメラの設定
自撮りの質を高めるためには、スマートフォンのカメラ設定も重要です。最高の解像度に設定し、HDR(高ダイナミックレンジ)機能を活用することで、光のバランスが取れた鮮明な写真が撮影できます。また、露出やフォーカスを手動で調整すると、より細かい部分までこだわった自撮りができます。
構図とアングルの選び方

自撮り写真の魅力を最大限に引き出すためには、構図とアングルの選び方が非常に重要です。どのように被写体をフレーム内に配置し、どの角度から撮影するかによって、写真の印象が大きく変わります。
| フロント画角 | 顔までの距離 | メモ |
|---|---|---|
| 超広角(≈13mm) | 近距離NG | 端が伸びやすい |
| 広角(≈24–26mm) | 40〜60cm | 標準の自撮りに最適 |
| 望遠(≈50mm/2×) | 70cm〜 | 自然な小顔 |
三分割法を活用する
三分割法は、写真のバランスを取るための基本的な構図のテクニックです。画面を縦横に3分割し、被写体をその交点や線上に配置することで、視覚的に安定感のある写真が撮れます。顔を中央ではなく少し右か左に寄せることで、バランスの取れた美しい自撮りを撮影できます。
顔を引き立てる角度
アングルの選び方によって、顔の印象を大きく変えられます。上からの角度で撮影すると目が大きく、顔が小さく見えるため人気のアングルです。一方、下からは顔下部が強調されやすいため、小顔に見せたい場合は目線より上からが安定です。
①顔が大きく見えない角度
顔が大きく映るのを防ぐには、カメラを少し上に構えて撮影し、あごを引くのがポイントです。また、カメラを顔から少し離して撮ることで、自然なバランスの写真が撮れます。スマートフォンの広角レンズを使用する場合は、歪みを考慮し、カメラをあまり近づけすぎないように注意しましょう。
②鏡越しの自撮り
鏡越しの自撮りは全体的なバランスや、背景を確認しながら撮影できるので効果的な方法です。鏡を少し斜めに設置し、顔や姿が一部だけ映るようにすることで、自然で奥行きのある写真を撮影できます。また、鏡の汚れを事前に拭き取ることで、クリアな仕上がりにすることも忘れずにしましょう。
目線の工夫
自撮りでの目線も、写真の印象を左右します。カメラを見つめることで、親しみやすい雰囲気やインパクトのある印象を与えられます。一方で、遠くを見つめると、自然で落ち着いた雰囲気や夢見るような写真に仕上がります。目的に合わせて、どちらの目線がより魅力的に映るかを選ぶと良いでしょう。
光(ライティング)の基本

自撮りの仕上がりは、角度×距離×光で決まります。光は質と向きが重要です。硬い直射では影が強まり、肌のテカリや凹凸が目立ちます。下のやり方と早見表どおりに組めば安定します。
フラッシュは直接ではなく拡散させる
- 【直接照射はNG】:影が硬く、テカリ・毛穴が強調されやすい
- 【反射で柔らかく】:白壁・白い紙・レフ板に当てて反射(バウンス)すると均一で自然
- 【窓光が最優先】:日中は窓の正面/レース越しの拡散光。どうしても暗い時のみフラッシュ+反射
暗所はフラッシュ直当てより、白壁や白紙に当てて反射(バウンス)→顔側へ回すのが自然です。
明るさ(露出)と色の整え方
手順
- 顔にタップ → AE/AFロック(長押し)
- 露出スライダーで-0.3EV〜-0.7EVに下げて白飛びを防ぐ
- 室内の黄ばみが強いときは、色温度をほんの少しクール寄りに
白い服・白壁はカメラが明るく見積もりやすいので、軽くマイナス補正が安定します。
| シーン | 立ち位置・光の作り方 | 設定のコツ |
|---|---|---|
| 窓の正面(昼) | 窓から50〜100cm/レース越しで拡散 | 露出-0.3EV/グリッドON |
| 逆光の室内 | 顔側に白壁/白紙をレフとして配置 | 2×望遠/AE/AFロック |
| 夜・リングライト | 目線より10〜20cm上、距離50〜70cm | 光量は弱〜中、色温度ややクール |
| 車内 | フロントガラスの拡散光を利用 | 露出-0.3EV、広角は避ける |
- 【顔が暗い(逆光)】:顔側に白い紙や白壁をレフ替わりに置く/少し斜めに立ってフレア回避
- 【肌がテカる】:露出-0.3EV+レース越しの拡散光/Tゾーンをティッシュで軽くオフ
- 【影が濃い】:光源を大きく・遠くに(窓正面へ移動)/フラッシュを白壁に向けて反射
自撮りする時のおすすめポーズ

プリクラならポージングを指定してもらえますが、自撮りの場合は研究が必要です。小顔に見えるポーズや、洋服をおしゃれに見せるポーズを紹介します。
洋服をおしゃれに見せるポーズ
洋服の素材を活かしてポーズを取りましょう。
- フレアースカートの柄を見せたい場合はスカートの裾を軽くつまんで広げて撮る
- プリーツスカートのひだを生かしたい時はくるっと回ってスカートを揺らして撮る
- ハリがある素材だと強調したい時はポケットに手をいれるポーズする
小顔に見せるポーズ
片方の頬に手をあてる虫歯ポーズのように、顔の一部を隠して撮ると小顔に見えます。顔の一部を隠すポーズは他にも下記のようなポーズがあります。
- 顔の両側でピースをつくる
- 口元でピースをつくる
- 顔の左右で大きなハートをつくる
- 飲み物を顔の前で持つ
- 髪をちょっとつまんで撮ると、髪の毛にボリュームが出ることで小顔に見える
- 仰向けに寝転んで撮ると、重力で顔のしわやたるみが目立たなくなる
- ストローをくわえてキス顔して撮影します。「ストローチュー」と呼ばれているポーズで、頬がきゅっとすぼまるので小顔に見える
可愛い自撮りについては下記の記事で詳しく紹介しています。
自撮りで全身を撮影する方法

InstagramやWEARなどのファッションコーデアプリで、素敵な全身コーデ写真をあげる人が増えています。自分でも全身コーデ写真を撮ってみたいと思いませんか?
しかし、毎回誰かに撮影を頼むのは難しいですよね。やはり、自撮りということになりますが、自撮りで全身を撮影するってなかなか大変です。そこで自撮りで全身写真を撮影する方法を紹介します。
座って撮る
座ったままできるかぎり腕を伸ばして上から撮ります。上から撮ると頭が大きく写るので、メイクや髪型には注意してください。逆に下半身や足元は少ししか写らないため、どうしても下半身を写したい場合は思いきって顔を写さないという方法もあります。
全身鏡を使う
全身鏡を使って撮るのが簡単な方法です。腕を軽く伸ばしてスマホやカメラを胸くらいの位置に固定し、上部を少し手前に傾けて撮影するとスタイルよく写ります。
全身鏡を使って写真撮影する時は環境設定に注意しましょう。散らかった部屋の中が写ると、生活感丸出しになってしまいます。きちんと部屋を片付けてから撮影しましょう。
セルカ棒を使う
セルカ棒とは別名「自撮り棒」です。自撮りするときのマストアイテムです。
セルカレンズを使う
セルカレンズとは、別名自撮り用広角レンズ(広角レンズとは非常に広い範囲を写せるレンズのこと)またはクリップレンズと呼ばれています。レンズについているクリップをスマホに挟むだけで気軽に使えます。
自撮り棒が使えない場所でもセルカレンズは使えます。セリア、ダイソーなどの100均、通販ではAmazonなどで購入できます。
セルフタイマーを使う
セルフタイマーとは、指定した秒数のあとにシャッターがきられる機能です。三脚にスマホやカメラを固定し、ポーズをとってシャッターがきられるのを待ちます。三脚はプロのカメラマンが使うような大きい三脚を用意しなくても大丈夫です。
小さくて軽いスマホ三脚が販売されています。三脚がなくても手帳型のスマホカバーであれば、カバーを開いて棚やテーブルに乗せれば大丈夫です。
リモコンシャッターを使う
リモコンシャッターとは、スマホのシャッターをリモコン操作できるアイテムです。10m程度離れていても操作可能で、三脚で撮影する時にも使えます。Bluetooth接続式やコード式のものがあり、ダイソーなどの100均やAmazonなどで購入できます。
アプリを使う
全身自撮りをする時に便利なアプリを2つ紹介します。
- bena-ハンズフリー自撮りカメラ
- 声シャッター(現在はiPhoneのみ対応)
「bena-ハンズフリー自撮りカメラ」は、カメラの前で立ち止まると、静止したのを察知して自動でシャッターを押してくれるアプリです。
「声シャッター」(現在はiPhoneのみ対応)は、掛け声だけでシャッターを押してくれるアプリです。どちらも試してみる価値はありますね。
スマートフォンを活用して自撮りするコツ

スマートフォンは、自撮りや写真撮影において気軽に撮影できます。スマートフォンを使いこなすためのポイントを紹介します。
カメラ設定を最適化する
解像度の設定
スマートフォンのカメラは、解像度を設定することで画質を向上できます。可能な限り高い解像度に設定し、鮮明で詳細な写真を撮影しましょう。また、HDR(ハイダイナミックレンジ)機能を有効にすると、明暗差の大きいシーンでもバランスの取れた写真が撮れます。
グリッド線を活用する
グリッド線をオンにして撮影すると、構図のバランスが取りやすくなります。三分割法などを意識しながら、被写体をフレーム内で効果的に配置できるようになります。
ライブフォーカスやポートレートモード
スマートフォンには、背景をぼかすことで被写体を際立たせる「ポートレートモード」や「ライブフォーカス」機能が搭載されています。これを活用することで、プロフェッショナルな雰囲気の写真が撮影できます。背景のぼかし具合を調整し、被写体にフォーカスを合わせることで、印象的な自撮りが可能です。
美肌補正やフィルター機能
多くのカメラアプリには美肌補正や、フィルター機能が標準で備わっています。美肌補正を使うことで、肌を滑らかに整え、自然なトーンを保ちながらも明るく美しい印象を与えることができます。フィルター機能を活用すれば、写真全体の色調を変更し、様々な雰囲気を演出できます。
自動補正やマニュアルモードで細かく調整する
カメラアプリには自動補正機能があり、ワンタッチで明るさやコントラストを調整できますが、さらに精密な調整を求めるならマニュアルモードを使いましょう。マニュアルモードでは露出、ISO感度、シャッタースピード、ホワイトバランスを自分好みに設定できます。明るすぎる場面では露出を下げたり、暗い場面ではISO感度を上げて撮影することで、より正確な仕上がりになります。
リモートシャッター
タイマー機能は、カメラに触れずに自撮りを撮影するために便利です。3秒や10秒のタイマーを設定して、撮影の直前にポーズを整えることで、自然な表情や動きが撮影できます。
手に負えない時はプロへ依頼するのがおすすめ
今回は基本の自撮り撮影方法や、おすすめポーズを紹介しました。SNSへお気に入りの写真をアップする参考にしてみて下さいね。上手に自分で全身を撮れるようになると、自分オリジナルのコーデアルバムを作ってコーディネートの参考にしたり、洋服を購入する時の参考にできます。
もっと上手に全身写真を撮りたいのであれば、やはりプロのカメラマンに頼むのが一番です。オーディションへの応募や、大切なイベントなどの時は、プロへの依頼を検討してみましょう。
よくある質問
この記事に関するよくある質問
自撮りで小顔に見せるいちばんのコツは何ですか?
目線より少し上から適度に離して撮ることです。理由:広角の歪みと影を減らし、輪郭が締まって見えるためです。具体例:40〜60cm上の位置から70cm以上の距離、2×相当の画角、顔にAE/AFロックで露出とピントを安定させます。
室内で肌がきれいに見える明るさと光の作り方は?
窓の正面に立ち、レース越しの拡散光を使います。理由:ライティングが露出と質感を左右し、ノイズやテカリを抑えられるためです。具体例:白い紙や壁をレフにして影を起こし、色温度はややクール寄り、露出は-0.3EV程度に調整します。
逆光や明暗差が大きい場面で顔を暗くしない方法は?
顔基準で露出を固定し、反射で補います。理由:背景の明るさに引っ張られると黒つぶれや白飛びが起きるためです。具体例:AE/AFロック後に-0.3〜-0.7EV、白紙をレフに、必要時のみHDRでダイナミックレンジを拡げて破綻を防ぎます。
全身をスタイル良く撮るための最適な距離とカメラ位置は?
三脚+タイマーで距離を取り、胸の高さからわずかに上向きにします。理由:広角の歪みを避け、足長効果が出るためです。具体例:1m前後の距離や2×画角、背景の不要物整理、鏡撮りは上部を手前に傾けてパースを整えます。
手ブレやピンぼけを減らして歩留まりを上げる基本は?
固定と非接触シャッターを徹底します。理由:手ブレ補正よりもカメラの静止が解像感に直結するためです。具体例:三脚やスマホスタンド+セルフタイマーやリモコン、ポートレートでAFを顔に限定し、ISO上がりによるノイズも抑えます。
構図で失敗しにくい始め方はありますか?
三分割法と水平・垂直の整合を意識します。理由:視線誘導が自然になり、バランスが安定するためです。具体例:グリッド表示をONにして目の位置を交点へ、ドア枠で水平確認、余白側に目線の先を残してストーリーと奥行きを作ります。
リングライトを使うときの置き方と明るさの目安は?
目線より10〜20cm上、距離50〜70cm、弱〜中光量が無難です。理由:直射の硬い影やテカリを防げるためです。具体例:ディフューザーで拡散、色温度は室内灯に合わせ、フレアが出る場合は少し高い位置から角度をつけて回避します。
明るさや色をスマホ側で整えるときの基本設定は?
顔にタップしてAE/AFロックし、露出を微マイナスにします。理由:白飛びやテカリを防ぎ、肌の質感を保てるためです。具体例:-0.3〜-0.7EV、室内の黄ばみは色温度を少し低め、強い色被りのみ手動調整、必要時にHDRを活用します。
スマホのカメラ設定で画質を底上げするには何を優先すべき?
解像度MAXとグリッドONが基本です。理由:元データの情報量と構図精度が編集耐性を高めるためです。具体例:ポートレートで背景を適度にぼかし、露出は微マイナス、画角は広角寄りなら距離を取り、後で編集アプリで微調整します。
小物やポーズで顔の見え方をさりげなく整える方法は?
前景と視線誘導で印象をコントロールします。理由:フレーム内の情報量と奥行きが輪郭の見え方を補正するためです。具体例:頬に手を添える、髪をつまむ、飲み物を持つなどで前景を作り、広角では被写体とカメラの距離を十分に取ります。

