赤口の日に引っ越しても大きな問題はありません。六曜はあくまで伝統的な暦の考え方であり、科学的根拠はありません。ただし、縁起を気にする場合は、午の刻（11時～13時）に引っ越し作業を行うことで運気を上げられるとも言われています。また、気になる場合は神社でお祓いを受けるなどの対策も可能です。大切なのは気持ちよく新生活を迎えることです。
赤口の引っ越しよりも仏滅の方が悪い？赤口と仏滅では、一般的に仏滅の方が縁起が悪いとされています。仏滅は「何をしても良くない日」とされるのに対し、赤口は午の刻（11時～13時）のみ吉とされるため、時間を選べば縁起を担ぐことも可能です。しかし、六曜はあくまで目安であり、現代では気にしない人も多くいます。引っ越しの日を選ぶ際は、六曜よりも自分の都合や環境を優先するのが最善でしょう。
引っ越しの日取りを決める際、六曜を気にする人も多いでしょう。「赤口」は一般的に凶日とされ、火や刃物に関する事故に注意が必要といわれています。しかし、赤口は午の刻（11時～13時）のみ吉とされており、この時間帯に引っ越し作業を行えば問題ないとも考えられています。
そこで今回は赤口の引っ越しを避けるべきかどうか、後悔しないための対策、縁起の良いおすすめの日を紹介します。
なぜ赤口の引っ越しは縁起が悪いの？
赤口（しゃっこう・せきぐち）は、六曜（ろくよう）の一つであり、一般的には凶日とされています。火や刃物に関する事故やケガが起こりやすいとされ、結婚式や引っ越しなどの重要なイベントは避けられることが多い日です。しかし、一日中縁起が悪いわけではなく、午の刻（11時～13時）のみ吉とされています。
六曜は日本の暦において広く使われ、カレンダーにも記載されることが多いため、日取りを決める際に参考にする人も少なくありません。赤口の特徴について紹介します。
六曜とは？
赤口は六曜の一つです。六曜は14世紀頃に中国から日本へ伝わりました。六曜の起源は中国の六壬時課という時刻の占いだと言われています。（諸説あり）江戸時代になると日にちに吉凶を当てはめて占う日本独自のスタイルにアレンジされ世間に広まりました。
現在のカレンダー曜日は日、月、火、水、土、日の七曜ですが、江戸時代までは先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の六曜が曜日として使われていました。太陽暦に改暦されてから六曜は使われなくなりましたが、今でも多くの手帳やカレンダーに六曜の名残が残っています。
- 大安：最も縁起の良い日。何をするにも吉とされる
- 仏滅：六曜の中で最も縁起が悪い日。新しいことを始めるのは避けるべきとされる
- 先勝：午前中が吉、午後が凶。急いで行動するのが吉とされる
- 先負：午前中が凶、午後が吉。焦らず慎重に行動するのが良いとされる
- 友引：「友を引く」とされ、慶事には吉、葬儀には凶とされる
- 赤口：基本的には凶日。ただし、11時～13時（午の刻）のみ吉とされる
赤口の由来
赤口の由来は陰陽道の赤口日です。赤口日とは赤口神という鬼神が都を守護する日です。赤口神は口の赤い横暴な神でした。そのため「赤口日は祝い事を避けよう」となり行事するのは凶になりました。
赤口に引っ越しすると縁起が悪い？
六曜はあくまで伝統的な考え方の一つであり、科学的な根拠があるわけではありません。実際に、赤口に引っ越しをしたからといって必ず悪いことが起こるわけではなく、気にしない人も多くいます。
どうしても赤口の日に引っ越しをする場合は、11時～13時（午の刻）の時間帯に引っ越し作業することで、縁起を気にする人でも安心できるでしょう。
赤口の引っ越しでも縁起が良くなる方法
赤口の引っ越しは何か良くないことがおこるのではないかと心配な人は、赤口に引っ越しても縁起が良くなる方法を試してみてください。
引っ越し前に一泊する
引っ越し業者の予約日が赤口になってしまっても、事前に縁起がいい日を選んで新居に一泊すれば、その日が正式な引っ越し日となります。そうすれば赤口に引っ越し業者を予約しても問題ありません。
事前に荷物を運ぶ
前もって一泊できない場合は、事前に小さな荷物を運んでおきましょう。運び込む荷物はお茶碗やお箸などの食器類、鏡や仏壇が縁起がいいそうです。他にすぐに使わない衣類などを運んでも大丈夫です。
先に小さな荷物だけ運んでおけば、引っ越し業者による大掛かりな配送は赤口になっても大丈夫です。最初に荷物を運んだ日が引っ越し日となるので問題ありません。
盛り塩
引っ越し日に玄関に盛り塩を置いてお清めすると、新居に悪い気が持ち込まれなくなります。万年青（おもと）という植物を玄関に飾っても験担ぎとなります。
時間帯を選ぶ
赤口でも2時間だけ縁起がよくなる時間帯があります。それは11時～13時です。この時間帯は鬼が休むので吉だそうです。一人暮らしで荷物が少ない人なら2時間程度で荷物を運び込めそうです。赤口に引っ越すことになった場合は、この時間帯に引っ越しをすませてしまえば大丈夫です。
神社に参拝する
神社に参拝したり、お払いをしてもらうと縁起がよくなります。引っ越し前に新居の近くの氏神様へ挨拶しておくといいでしょう。
赤口に引っ越すメリットとは？
赤口の日に引っ越しするのはよくないと言われていても、他の日に変更できない場合は引っ越ししても大丈夫なのでしょうか？
気にしないで大丈夫
六曜はあくまでも占いの一つです。凶日だと言われていてもそれほど気にする必要はありません。世の中には六曜の他にも星占いや手相、姓名判断、タロット占いなどたくさんの占いがあります。どの占いを信じるかは自分次第です。
六曜は仏教とも全く関係ありません。単なる縁起物であり、迷信です。占いや迷信に振り回されるのではなく、上手に利用して賢く引っ越ししましょう。
引っ越し料金が安い
赤口の引っ越しは悪いことばかりではありません。大安は六曜の中で一番縁起がいい日であり、人気があるので繁忙期になるとなかなか予約が取れません。赤口なら人気がなく予約が取りやすいというメリットがあります。
引っ越し業者によっては大安の日の引っ越し料金を高く設定しているところがあります。大安なら料金を高くしても予約が埋まるからです。「縁起が悪くても料金が安い方がいい」という人は、あえて赤口に引っ越すのもおすすめです。
引っ越しに向いている日は？
六曜の中で引っ越しに向いている日はいつなのでしょうか。赤口以外の日の引っ越しについて調べてみました。
引っ越しに向いている日
一番引っ越しに向いている日は「大安」です。大安吉日と呼ばれているとおり、1日中どの時間帯でも吉です。
大安に予約が取れなかったら、大安の次に縁起のいい日が「友引」です。友引は「友を引く日」として葬式には向いていないとされていますが、引っ越しにおいては「友に恵まれる縁起の良い日」だとされています。
また、友引は「引き分けとなる日」で「何事もなく平穏無事終わる日」という意味を持っています。そのため引っ越しに適している日とされています。しかし、11時～13時の間は凶となるので、縁起を担ぐならその時間帯を避けて引っ越ししましょう。
3番目に引っ越しに向いているのが「先勝」です。先勝は「先ずれば勝つ日」で、何事も早くするといい日で急ぎ事は吉です。スピードを重視する引っ越しにぴったりです。しかし、午前は吉ですが午後からは凶となり、先勝の午後から引っ越しを始めるのは縁起が悪いと言われています。
仏滅の引っ越しは諸説あり
仏滅は「仏が滅する日」として六曜の中では一番縁起の悪い日です。全般的に行事は避けるべきだと言われています。しかし、引っ越しについては行わない方がいいという説と、行ってもいいという説の2通りがあります。
行ってもいいという説は仏滅は「物滅」という漢字が当てられていたことがあり、「古い物が滅びて新しくなる日」という解釈ができるため、新しい生活が始まる日には縁起がいいという考え方です。
先負は引っ越しには不向き
先負は先勝と真逆の日で、急ぎ事は凶の日になるため引っ越しには適していません。大人しくゆっくりと過ごすのが吉だとされています。午前は凶ですが午後は運気が上がるため、午後からの引っ越しなら縁起の悪さが軽減されます。
不安を感じたらプロへ依頼するのがおすすめ
今回は赤口の引っ越しを避けるべきかどうか、後悔しないための対策、縁起の良いおすすめの日を紹介しました。赤口は一般的に凶日とされますが、午の刻（11時～13時）は吉とされており、この時間帯に引っ越しをすれば縁起を気にする人でも安心です。また、六曜はあくまで目安のため、実際には日取りよりも環境やタイミングの方が重要です。
それでも不安な場合は、お祓いや風水を取り入れたり、縁起の良い「大安」や「先勝」の日を選ぶのもおすすめです。日程に余裕があれば、六曜を考慮しながら計画を立てましょう。
引っ越しをスムーズに進めるためには、信頼できる業者に依頼することが大切です。プロのサポートを受けることで、日取りに関係なく安心して新生活を迎えられるでしょう。
