更新:
床下換気扇の取り付け

床下換気扇はなぜ必要?知らないと怖い床下換気の真実とリスク

  • LINE

床下の湿気がひどくなると、家を支える土台が腐食したりシロアリの被害を引き起こします。それを防ぐために床下換気扇や床下換気口を設けるのですが、ではどんな家の場合にこうした対策が必要になるでしょうか。

床下換気扇はなぜ必要?無意味?

床下の湿気がたまると、具体的にはどんな悪影響がでてくるのでしょうか?ここでは暮らしや健康に影響する4つの実害について考えてみます。

  • 木造家屋を支える土台が腐る
  • シロアリが発生しやすくなる
  • カビやダニが繁殖しやすくなる
  • 戸やふすまが湿気で膨張して開け締めしにくくなる

土台の腐食やシロアリ被害がひどくなると、家を支える強度が落ちます。そんな時に地震が起きると、家が歪んでしまったり傾いたりして危険です。ひどい場合には倒壊する恐れがでて、住めなくなってしまうこともあるのです。

土台が腐ったりシロアリが発生することも
土台が腐ったりシロアリが発生することも

さらにカビやダニの発生もやっかいな問題です。湿気がこもるとカビやダニが繁殖しやすくなって、フンや死骸が大量に発生します。それが原因となりアレルギー症状などの健康被害が引き起こされるのです。その症状は鼻炎や皮膚炎、喘息や目のかゆみなど様々。ひどい場合は「シックハウス症候群」を引き起こす原因となります。

また、建具は湿気を含むと膨張するので、戸やふすまなどの引き戸がガタついて開閉するのが難しくなります。湿気の範囲がひろがると、部屋中の引き戸を新しく作りなおす必要がでてきます。

床下に湿気がこもりやすい家の特徴とは?

床下湿気のよる悪影響について紹介しましたが、そもそもなぜ床下に湿気が溜まりやすくなるのでしょうか。実は、湿気がたまりやすい家には「共通した特徴」があるんです。その特徴をご紹介します。

  • 湿気が多い土地
  • 風通しが悪い土地
  • 風通しを妨げている

具体例をあげて説明していきます。

湿気が多い土地

田んぼや川などの湿地だった跡
田んぼや川などの湿地だった跡

あなたが住んでいる地名に「田」「池」「沼」「沢」「川」などの文字が入っていませんか?そのような地名が付く場所は、もともと田んぼや川などの湿地だった可能性があります。そのような成り立ちの土地では、土壌改良が不十分だと湿気がこもりやすくなります

また「窪」や「谷」などの地名は、周辺の土地より低い場所だったことを表す地域とされています。そのため雨水や流れ込みやすい場所となり、水が沸きやすい環境といえます。

風通しが悪い土地

急激な人口増で建てられた住宅密集地
急激な人口増で建てられた住宅密集地

風通しの良し悪しは住宅の密集度合いに左右されます。湿度が高い日本の住宅では、通気性が悪い場所は湿気が抜けにくくなるのです。都市部は道路が狭く公園が少ないため、住宅が密集してる地域が多いです。

また郊外に目を向けると、鉄道沿線は住宅が密集している地域です。高度経済成長期に急激に人口が増えたため、もともと田畑があったところに道路や公園を十分整備しないまま、共同住宅がたくさん建てられています。

風通しを妨げている

通気口から風が抜けていないことも
通気口から風が抜けていないことも

家の間取りや使い方によっても風通しが悪くなることがあります。人が入れないほど基礎が低い家は、床下に風が流れにくいために湿気が溜まりがちに。また、換気口の前に荷物があると空気が流れないので注意が必要です。エアコンの室外機で通気口を塞いでしまっている家も多いです。

床下の湿気対策にはどんな方法があるの?

床下の湿気対策にはどんな方法があるの?
床下の湿気対策にはどんな方法があるの?

床下の湿気が多くて自然の風の力では解消できない場合、どんな対策方法があるのでしょうか?主に以下の3つの方法をご紹介します。

  • 床下換気扇をつけて空気の流れつくる
  • 防湿シートを床下に敷いて湿気の侵入を防ぐ
  • 床下調湿剤を床下に撒いて湿気を調節する

具体例をあげて説明していきます。

床下換気扇をつけて空気の流れつくる

床下換気扇を設置することで、床下の湿気を強制的に外に逃がす方法があります。床下の構造から風の通り道を計算して、必要な場所に床下の湿気を排出するタイプの床下換気扇を設置します。床下の面積が大きい場合は、拡散タイプの床下換気扇を組み合わせると溜まった湿気を一気に排出できるので効果が実感しやすいです。

チェックポイント
間取りによって床下換気扇のタイプや台数も変わるため、事前に見積してもらいましょう。床下換気扇は家電のため5年~10年程度の寿命です。新しく取り付けた後は、定期的に床下換気扇が動いているか確認しましょう。

防湿シートを床下に敷いて湿気の侵入を防ぐ

土がむき出しになった床下は、土中の湿気が溜まりやすいもの。その湿気が入らないように、床下全面をビニールシートで覆うのが防湿シート(防水シート)です。防湿シートはその名の通り、地面から湿気が立ち上がるのを防ぐものです。

防湿シートを後付けで工事する場合は、注意が必要です。床下に人が入れる高さがない場合は床を剥ぐ工事が発生します。床高がない場合は、間取り変更などのリフォームを行う時にあわせて、防湿シートを敷いて工事費を節約する方が多いです。

チェックポイント
防湿シートは30年~40年程度使えます。ただし日当たりの加減や湿気が多い床下環境の場合は傷みが早くなります。10年ごとに状態を確認しましょう。

床下調湿剤を床下に撒いて湿気を調節する

湿度が高いときには低く、低いときは適度に保つ性質を持つ調湿材を床下に敷く方法もあります。主な素材として、木炭や竹炭、ゼオライトなどの鉱物があります。

特にゼオライトは粘土鉱物の一種で、木炭と同様の調湿作用を持ちながら劣化やカビの心配も少ない調湿材なのでおすすめです。化学反応を起こさないため、より安心な材料といえますが、期間の経過とともに劣化していきます。

チェックポイント
木炭や竹炭は半永久的に使用できるものではないため、定期的に交換する必要があります。調湿材施工の費用目安は5万円~10万円ほどで、工事のコストが低く抑えられるメリットもあります。

床下換気扇で湿気対策するときの注意点とは?

床下換気扇で湿気対策するときの注意点とは?
タ床下換気扇で湿気対策するときの注意点とは?

床下換気扇は、ただ設置すれば良いというわけではありません。リフォーム会社に任せきりにしてしまうと、費用だけがかかって意味のない工事になる可能性もあるのです。そこで、床下換気扇を付ける上で知っておきたいポイントをまとめました。

設置する場所によって効果が変わる

床下換気扇をつけるだけで、湿気が解消されるわけではありません。設置する場所によっては湿気がたまったままで、空気の流れが悪いままの可能性もあります。特に湿気が溜まりやすいのが、トイレや台所などの水回り。換気扇の設置は、シロアリ駆除などの床下工事を専門にしている会社の方が得意な場合が多いです。リフォーム会社に任せきりにせず、設置方法について依頼前に確認しておくことが大切です。

費用は約10万~30万円ほど

30坪ほどの家であれば、床下換気扇の台数は2~4台の場合が多いです。取り付け費用はメーカーやリフォーム会社によって異なりますが、約15万円~30万円くらいが相場です。これより費用が高くなる場合は、悪質なリフォーム会社の可能性もあるため注意が必要です。

リフォーム会社の選び方にも注意が必要

「プロに任せておけば安心!」と思っていても、依頼する業者にきちんとした知識や経験がなければ無駄金になります。実際に床下を確認をしてもらい、納得いくまでわかりやすく説明してくれる業者に依頼しましょう。

床下換気扇を取り扱うリフォーム会社はたくさんありますが、中には必要以上の台数を売りつけようとする会社も存在します。そのため業者選びには以下を参考にしてください

  • 実際に床下に潜って調査をしてもらう
  • 相見積を複数とって見比べる
  • 設置箇所について質問する

ちょっと面倒ですが、できれば2社以上の相見積を取りましょう。そして、現地調査と適切な対策方法を、納得いくまでわかりやすく説明してくれる業者に依頼しましょう。きちんとした業者であれば、現状と対策後の空気の流れを、計算根拠に基づきわかりやすく説明してくれます。

相見積があると相場や違いが見えてきます
相見積があると相場や違いが見えてきます

リフォーム業者の中には床下工事の経験が少なく、風量の計測やできない会社もあります。大工や便利屋さんも床下換気扇の取り付けはできますが、風通しの設計が苦手な場合も。床下工事を専門としている会社は経験が豊富な上に、工事保証などもあって安心できるところが多いです。自分の家と身をまもるため、業者選びは慎重にしてください。

まとめ

今回は床下に湿気がこもる原因と床下換気扇を設置する必要性について紹介しました。あなたの家の湿気はどこから来ているのか、その原因がわかったうえで適切な対策法を提案してくれる業者を選びましょう。

できるだけ現地を下見してもらい、2社以上の相見積を取るようにしてください。あなたの家にあった湿気対策を提案してもらい、費用も含めてわかりやすく説明してくれる業者に依頼しましょう。

地元の床下換気扇の取り付け業者を探す

出張訪問サービスの検索予約サイトすまいのホットラインでは、高い技術を持った床下換気扇の取り付けの専門業者が多数出店しています。

予約前に無料で質問ができ、作業料金や利用者の口コミも公開されているので、あなたの悩みを解決するピッタリの専門家を見つけることができます。

よかったらシェアしてください
すまいのホットライン

すまいのホットラインは、引越し・不用品回収・ハウスクリーニングなど、
200種以上の出張訪問サービスを予約できる、日本最大級の検索予約サイトです。

「相場」がわかる
総額料金や実際に利用した人の口コミで選べる
「人柄」で選べる
スタッフの技術力や雰囲気・こだわりで選べる
「何でも」頼める
どうすればいいかわからないお困りごとも解決
どんなお悩みでも解決します
すべてのカテゴリをみる

「ハウスクリーニング」「不用品回収」「リフォーム」まで、すまいに関する「こまった!」「どうしよう!」を解決するために、200ジャンルを超えるお悩み解決コンテンツを発信しています。