マスターキーと純正キーの違いとは?鍵を紛失した時の対処法と鍵開け交換費用について
マスターキーとは、1つの鍵で複数の部屋の鍵(錠前)を開けられる鍵のことです。親鍵(親キー)とも呼ばれています。今回はマスターキーの仕組みやマスターシステム、マスターキーを紛失した時の対処法や費用を紹介します。
マスターキーは純正キーと間違われやすい
マスターキーは鍵を取り付けた時に付属している鍵や、賃貸物件を借りた時に渡される鍵をイメージしていませんか。それは純正キーで、マスターキーとは異なりますので注意しましょう。
マスターキーとは
マスターキーとは、1つの鍵で複数の部屋の鍵(錠前)を開けられる鍵のことです。親鍵とも呼ばれます。各部屋しか開けられない鍵のことを「子鍵」と呼びます。
マスターキーを使用するシステムをマスターキーシステムといい、賃貸マンションやホテルなどで採用されているシステムです。緊急時や部屋を使用している人が鍵を紛失してしまった時などに役立ちます。
便利なマスターキーですが、基本的に作製や複製できません。マスターキーを作る時は建物の所有者であることの証明や住民票が必要になります。建物の管理者や所有者でない限りマスターキーを作れないことを覚えておきましょう。
純正キーとは
純正キーとは鍵を取り付けた時に付属していたり、賃貸物件を借りた時に渡される鍵です。メーカー純正の鍵であることから「純正キー」と呼ばれています。「オリジナルキー」または「本鍵」とも呼ばれます。
純正キーをマスターキーだと思っている人が多いですが、純正キーはマスターキーではありません。
街の鍵屋さんで作った鍵をスペアキー(合鍵)といいますが、純正キーとスペアキーの違いは鍵の精度です。一見同じように見えてもスペアキーでは鍵が回りにくかったり、場合によっては鍵が開かない可能性もあります。鍵を複製する時の注意点や料金相場については下記の記事で詳しく紹介しています。
純正キーとスペアキーの違いは、鍵に刻印されている文字と番号をみればわかります。
純正キーとスペアキーの違い
- 純正キー:MIWA・GOAL・SHOWAなどの鍵のメーカー名やロゴが刻印されている。番号が表すのは鍵番号で桁数が多い
- スペアキー:GSS・GTS・FUKIなどの合鍵を作る鍵のメーカー名やロゴが刻印されている。番号が表すのは商品番号で、桁数が短い
上記の通り、鍵を見ただけで純正キーとスペアキーの違いがわかります。
マスターキーの仕組みは?
マスターキーはどうして複数の部屋の鍵を開けられるのでしょうか。一般的な鍵(錠前)であるシリンダー錠を例に紹介します。シリンダー錠内のピンタンブラーには切れ込みが入っていて、この切れ込みと鍵のギザギザが一致すると鍵が回り、開く仕組みになっています。
マスターキーはピンタンブラーの切れ込みがマスターキー用と、子鍵用の2つあります。マスターキー用の切れ込みはマスターキーのギザギザと、子鍵用の切れ込みは子鍵のギザギザと一致して鍵が開く仕組みになっています。
マスターキーは建物の所有者や、管理者しか作製できません。複数の部屋を開けられる重要な鍵だからです。マスターキーを所有する所有者や、管理者はマスターキーを厳重に管理することが求められます。
代表的なマスターキーシステムの種類
よくあるマスターキーシステムとして、次のような種類があります。
グランドマスターキーシステム
グランドマスターキーはマスターキーシステムを導入している建物の鍵(錠前)を1つの鍵で開けられます。
例えばマスターキーシステムを導入しているA建物とB建物があり、Aの鍵でBの鍵(錠前)は開けられません。逆にBの鍵でAの鍵(錠前)は開けられません。A、B建物の鍵(錠前)を開けられる鍵がグランドマスターキーです。部屋数が多いホテルなどで、フロアごとに管理する場合に使われています。
グレートグランドマスターキーシステム
複数のグランドマスターキーシステムのグループがあり、全てのグループの部屋の鍵(錠前)を1つの鍵で開けられるシステムです。部署が多い大きな事業所などで使われています。
マスターキーを応用したその他システム
マスターキーシステムの種類ではありませんが、マスターキーシステムを応用したシステムもあります。
逆マスターキー
文字通りマスターキーシステムとは逆に、複数の鍵で1つの鍵(錠前)を開けられるシステムです。マンションのエントランスやごみ置き場などの共用設備の鍵(錠前)などに使われています。
コンストラクションキーシステム
建設中の建物などに使われるシステムです。建設中は工事関係者とオーナーそれぞれの鍵で開けられます。建設工事が完了し、オーナーが純正キーを使用すると、シリンダー内の構造が変化し、建設中に使用していた鍵では開けられなくなります。
自宅や勤務先でマスターキーを紛失した時の対処法
マスターキーや鍵を紛失してしまったら、まずは心当たりがある場所を探しましょう。それでも見つからない場合は、下記を参考にしてください。
自宅のマスターキーや鍵を紛失した場合
持ち家の場合
- 警察へ遺失届を提出する。
- 合鍵を持っている人に連絡して鍵を開けてもらう。
- 合鍵がない、合鍵を持っている人がいない場合は、鍵の専門業者に連絡し鍵を開けてもらう。
- 合鍵を持っている人に連絡して鍵を開けてもらう。
賃貸住宅の場合
- 大家さんまたは管理会社がマスターキーまたは、合鍵を持っていれば鍵を開けてもらえます。
付き合いのある鍵の専門業者があれば、大家さんまたは管理会社が対処してくれる可能性が高いです。もちろん、交換費用等は請求されます。しかし、火災保険の契約内容によっては保険で対応できる場合があります。契約内容を確認してみましょう。
勤務先のマスターキーや鍵を紛失した場合
勤務先のマスターキーや鍵を紛失した場合
- 上司を通じて会社に報告する。
- 警察へ遺失届を提出し、交換費用を負担するのが一般的です。マスターキー交換は大掛かりになります。会社の規定にもよりますが、高額な費用が必要になるかもしれません。
怒られるのが嫌だからといって、自分で何とかしようとするのはNGです。すぐに上司に報告しましょう。
鍵を紛失したらいくらかかる?鍵開けや交換にかかる費用
マスターキーや鍵を紛失してしまった場合にかかる費用は、どれくらいになるのか気になるところです。
鍵開け費用
鍵を紛失してもマスターキーや合鍵を持っていれば、鍵開け費用は発生しません。しかし、マスターキーや合鍵がない場合は専門業者に開けてもらうしかありません。専門業者にもよりますが、鍵開け費用の相場は10,000円~15,000円程度が相場です。
鍵を壊して開ける場合は、鍵の交換費用が加わります。高額な料金を請求する業者もいます。予め料金を確認しましょう。
鍵の交換費用
マスターキーや合鍵の有無に関わらず、必要になるのが鍵の交換費用です。防犯上、鍵を交換する必要があります。鍵の交換費用は15,000円~50,000円程度が相場です。費用相場に幅がある理由は次の通りです。
カギの種類や自分で鍵を交換する方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
鍵の種類やメーカーによって値段の幅がある
鍵には種類がありディスクシリンダーキー、ピンシリンダーキー、ディンプルキーなどです。防犯性と値段は比例していてディスクシリンダーキー=ピンシリンダーキー<ディンプルキーの関係になります。ディスクシリンダーキーとピンシリンダーキーは同等で防犯性と値段が低く、ディンプルキーは防犯性が高いため値段も高いです。
また、鍵のメーカーによっても鍵の値段に幅があります。防犯性が高いメーカーの鍵の値段は高い傾向にあります。ディンプルキーや、イモビライザーについては下記の記事で詳しく紹介しています。
専門業者により料金は異なる
専門業者によっても幅があります。交換費用の他に、出張費用や夜間費用などが必要になる場合もありますし、そもそも鍵の値段が異なることも多いです。
予め見積もりなどで料金を確認しておく必要があります。料金確認する時には料金だけではなく内容も確認しましょう。サービス内容と料金を複数の業者で比較することが重要です。
まとめ
今回はマスターキーの仕組みやマスターシステム、マスターキーを紛失した時の対処法や費用を紹介しました。合鍵が手元にない状態で鍵を紛失した時や、賃貸物件の場合は大家さんか管理会社に連絡しましょう。マスターキーや合鍵で開けてもらえる可能性があります。マスターキーや合鍵がない場合は、鍵の専門業者に開けてもらうしかありません。その後、鍵の交換が必要になります。
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