一般的なエアコン移設の基本料金には、取り外し・運搬・再取付けの作業が含まれます。ただし、配管の延長やガスの補充、壁穴の補修などは別途費用が発生するのが一般的です。業者ごとに内容や範囲が異なるため、事前に「基本料金に含まれる内容」を確認することが大切です。あとくにマンションと戸建てでは設置条件に差が出やすく、現地確認を伴う見積もりが推奨されます。
エアコン移設で追加料金が発生するのはどんなケース?配管の延長、ガス補充、配管穴の新設、室外機の特殊な設置(壁掛け・屋根置き・2階設置など)などがあると、追加料金が発生します。また、移設先でコンセントの増設や電圧切替が必要なケースも別料金対象です。特に古いエアコンでは部品交換が必要になることもあります。見積もり時に「想定外の追加費用がかからないか」を必ず確認しておきましょう。
引っ越しでエアコンを移設する場合の費用はどれくらい?引っ越し時のエアコン移設費用は、1台あたり1万5,000円〜3万円程度が相場です。取り外し・運搬・再設置の基本作業に加え、配管の長さや設置場所の条件によって価格が上下します。引っ越し業者が提携業者に依頼する場合と、自分で別途手配する場合とで価格差が出ることも。複数業者の見積もり比較を行うことで、予想外の出費を防ぐことができます。
エアコンの移設は、引っ越しや部屋の模様替え、中古エアコンの再利用など、さまざまなシーンで必要となる作業です。中でも気になるのは、「費用はいくらかかるのか?」という点ではないでしょうか。移設の目的や設置場所の状況によって、かかる料金は大きく変わってきます。
そこで今回は、エアコン移設にかかる費用相場を「引っ越し」「部屋移動」「再利用」といった目的別にわかりやすく紹介します。また、追加費用が発生しやすいケースや、信頼できる業者を選ぶためのポイントも合わせて紹介します。これから移設を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
エアコン移設にかかる基本の費用相場は?

エアコン移設の費用は「取り外し」「取り付け」「運搬」の3つが基本です。これらの項目を理解することで、見積もりの内訳も納得しやすくなります。
エアコン移設の費用相場
- 【取り外し費用】:5,000円〜10,000円
- 【取り付け費用】:10,000円〜20,000円
- 【運搬費用】:3,000円〜10,000円(距離や地域により変動)
合計すると、標準的な移設工事の費用は15,000円〜30,000円が相場です。
エアコン移設費用の具体例と注意点

引っ越し、部屋の模様替え、中古エアコンの再利用など、エアコンの移設にはさまざまな目的があります。それぞれのケースによって、かかる費用や注意すべきポイントが異なるため、事前の確認がとても重要です。
目的別にエアコン移設費用の具体例を紹介し、よくある注意点についてもあわせて紹介します。
引っ越しに伴う移設費用
引っ越し時のエアコン移設は、取り外しから取り付けまでの一連作業が必要です。引越し業者に依頼する場合と、空調専門業者に分けて比較しましょう。
- 【費用相場】:20,000円〜35,000円
- 【注意点】:引越し繁忙期(3〜4月)は予約が取りにくいため、早めの相談がおすすめです
引っ越しの準備や、引っ越しの費用については下記の記事で詳しく紹介しています。
部屋移動(同一宅内)の移設費用
同じ家の中でエアコンを移設する場合でも、配管の長さや穴あけ作業の有無により費用が変わります。
- 【費用相場】:15,000円〜25,000円
- 【注意点】:壁の構造によっては追加工事が必要になる場合があります
中古エアコンの再利用時の移設費用
譲り受けたエアコンや中古品を再設置する場合は、通常の移設よりも手間がかかることがあります。
- 【費用相場】:15,000円〜30,000円
- 【注意点】:使用年数が5年以上の製品は、性能劣化や部品交換のリスクもあります
エアコン移設で追加料金がかかる5つのケース

エアコン移設の費用は、設置環境や工事内容によって大きく変わることがあります。基本料金だけで済まないことも多く、以下のようなケースでは追加費用が発生する可能性があるため注意が必要です。
①配管の延長・交換
標準の長さでは足りない場合、1mあたり2,000~4,000円程度の追加費用が発生します。
②壁の穴あけ工事
新しい場所に配管を通すために壁に穴を開ける必要がある場合、素材によって5,000〜20,000円程度かかります。
③電圧の切り替え作業
引越し先の電圧が異なる場合、対応するために7,000円〜の電気工事が必要になることがあります。
④コンセントの増設・交換
専用回路が必要な場合などは、10,000〜15,000円前後の追加工事が必要です。エアコンのコンセンについては下記の記事で詳しく紹介しています。
⑤高所作業や屋根への設置
2階以上や屋根などの高所での作業は、10,000〜30,000円ほど上乗せされるのが一般的です。
事前に現地調査を依頼し、見積もりにこうした追加費用が含まれているか必ず確認しましょう。思わぬ出費を防ぐためにも、丁寧な事前チェックが大切です。
エアコン移設と買い替えるのはどっちがお得?

引っ越しや模様替えでエアコンの移設を検討する際に、「今のエアコンをそのまま移設すべきか、それとも新しく買い替えた方がよいのか」で悩む方は少なくありません。
長い目で見てどちらがよりお得かを判断するためには、以下のポイントをチェックしてみましょう。
エアコンの使用年数が7年以上経過している
一般的に、エアコンの寿命は10年程度。7年を過ぎると性能や電気効率が落ち始め、故障リスクも高まります。
新居の広さに今のエアコンが合わない
6畳用のエアコンを12畳の部屋に設置しても、冷暖房効率が悪くなります。部屋の広さに合った機種を選ぶのが基本です。
冷媒ガスの補充や配管の劣化が気になる
移設時にガスの補充や配管交換が必要になると、追加費用がかさむケースがあります。
移設費用が新品購入費より高い
たとえば、6畳用の新品エアコンは約5万円で購入できます。
一方で、移設に3万円以上かかる場合には、新品を購入したほうが、結果的にコストパフォーマンスが良くなることもあります。
買い替えとの比較で悩んでいる方は、新品エアコンの選び方もチェックしてみてください。
失敗しないための業者選びと見積もりの取り方

安心・納得して依頼できる業者選びには、価格だけでなく対応の丁寧さや保証制度も重要です。
エアコン移設を依頼できる業者
エアコン移設を依頼できる業者は、以下のとおりです。
- 【空調専門業者】:技術的に信頼性が高く、費用も明確
- 【引越し業者】:引っ越しとセットで手配できるが費用が割高なこともある
- 【家電量販店】:購入と同時なら取り付けが無料・割引になる場合もある
引越し業者に依頼できるのは、引越し時のオプション依頼に限られます。料金相場は1台につき30,000円程度です。引越し業者に依頼する場合、手続きや段取りが楽であり、取り外したエアコンを荷物と一緒に運搬してもらえるため安心です。
しかし、工事は提携業者が実施するため、仲介手数料がかかり、やや高額になるでしょう(引っ越し業者が工事資格をもっている訳ではないため)。
エアコン専門業者や、電気工事業者に依頼する料金相場は25,000円程度です。業者との直接契約となる分、引っ越し業者よりも安価になります。取り外したエアコンは引っ越し荷物として、引っ越し業者に運搬してもらうことが可能です。
信頼できる業者を見極めるポイント
- 電気工事士など有資格者の在籍
- 冷媒回収・真空引き対応の明記
- アフターサービスや施工保証の有無
- 口コミや第三者評価の確認
- 見積もりの透明性と丁寧な説明
【参考】
一般社団法人 日本冷凍空調工業会 エアコンを安全にお使いいただくために
エアコン移設前にやるべきチェックリスト

エアコン移設をスムーズに進めるには、事前準備がとても重要です。後からトラブルにならないよう、以下のポイントをあらかじめ確認しておきましょう。
- 現在使っているエアコンの年式と型番を確認
- 新居や移設先のコンセント形状・電圧をチェック
- 室外機の設置場所と固定方法を確認
- 配管の長さや劣化状況を把握し、写真を撮影しておく
- 工事業者に伝えるべき条件を事前に整理しておく
エアコン取り付けなら地元の業者が安くておすすめ
今回は、エアコン移設にかかる費用相場を「引っ越し」「部屋移動」「再利用」といった目的別にわかりやすく紹介しました。エアコンの移設費用は、引っ越しや部屋移動、中古品の再利用など目的によって大きく異なります。基本費用に加えて、配管の延長や高所作業、電圧変更などの追加工事が発生するケースもあるため、事前の見積もり確認が重要です。
また、業者によって料金や対応範囲に差があるため、比較検討して信頼できる事業者を選ぶことが成功のカギです。誤った施工はトラブルや故障の原因にもなるため、エアコンの取り付け作業は必ず専門の事業者に依頼しましょう。
よくある質問
この記事に関するよくある質問
部屋の中でエアコンを移動するだけでも費用はかかる?
同じ家の中であっても、エアコンの移設には基本的に費用がかかります。取外しと再設置作業、配管の取り回し変更が必要になるため、目安として1万円〜2万円程度の費用が想定されます。壁の位置や室外機との距離によっては追加費用が発生することもあるため、簡単な移動でも事前見積もりを取るのが安心です。
中古エアコンを別の家で使う場合の移設費用はどれくらい?
中古エアコンを別の家で再利用する場合、1台あたりの移設費用は2万円〜4万円程度が一般的です。取り外し・運搬・再設置に加え、古い機種ではガス補充や部品交換が必要になることもあります。室外機の設置場所や配管の長さなど現地条件によって価格が変わるため、実際には見積もりが必須です。再利用の可否も含め、事前に業者へ相談しましょう。
エアコンの移設費用は新品購入と比べてどっちが得?
移設費用は1台あたり1.5万〜3万円が相場ですが、新品の6畳用エアコンは本体+取付費で5万円前後から購入可能です。機種が古く、配管やガス補充の追加費用がかさむ場合は、新品のほうが割安になるケースもあります。冷房効率や省エネ性能を考慮して、移設と買い替えの総費用を比較検討するのが賢明です。
賃貸物件でもエアコン移設はできる?費用はかかる?
賃貸でもエアコンの移設は可能ですが、取り外しや原状回復の可否は契約内容によります。移設費用は1.5万円〜3万円程度で自己負担になることが多いですが、退去時の取り外し費用を貸主が負担するケースも。事前に大家や管理会社と「移設の可否と費用負担」について明確に話し合っておくことが重要です。
エアコンの移設費用は建物の構造によって変わる?
建物の構造や設置環境によって移設費用は大きく変わります。たとえば、高層マンションでは室外機の搬出・搬入に追加料金がかかる場合がありますし、一戸建てでも屋根置きや壁面設置が必要な場合は別料金が発生します。設置場所の条件によっては安全作業費も加算されるため、現地確認付きの見積もりが推奨されます。
複数台を同時に移設する場合、費用は安くなる?
複数台をまとめて移設する場合、1台あたりの単価が割安になることがあります。移動距離や作業時間が短縮できるため、2台目以降の料金が1,000〜5,000円程度安くなるケースも。ただし、台数が多いと配管延長や電源工事などの追加費用が発生しやすいため、総額での見積もり確認が重要です。事前に割引の有無を確認しましょう。
見積もり時に確認すべき費用項目はどこ?
見積もりでは、「基本工事費」「配管延長」「ガス補充」「電源工事」「室外機設置方法」「廃材処分費」「出張費」などの有無を確認しましょう。特に配管の長さや設置環境による追加費用が見落とされやすく、後から料金が上がる原因になります。不明点は必ず事前に確認し、書面での見積もりをもらうことが安心です。

