エアコンのコンセント形状は?エアコンを設置するには電圧や電流に適したコンセンが必要
エアコンには専用コンセントが必要です。エアコンの出力により電圧や電流が異なるため、設置すべきコンセントも異なります。今回はエアコン専用のコンセントを形状や位置、見分け方を紹介します。
エアコンの専用コンセントが必要な理由は?
エアコンに専用コンセントが必要な理由は、エアコンが他の電化製品に比べて消費電力が大きいからです。一般的な電化製品の消費電力はエアコンと比べると小さいため、1つの回路で複数の電化製品を使用しても電力が不足する可能性が低いです。
エアコンは1つの回路で使うと電力が不足します。電力が不足すればブレーカーが落ちてしまい、コンセントが熱をもち火災の恐れがあります。エアコンだけでなくエアコンと同じ回路で使っている電化製品にも影響があり、故障してしまう可能性があります。このためエアコンには専用回路のコンセントが必要です。
もちろん、延長コードの使用やタコ足配線もしてはいけません。エアコンの専用コンセントは、エアコンの設置場所周辺になくてはなりません。エアコンは出力により、適した電圧や電流が異なるため、エアコンの出力に合わせた電圧や電流の専用コンセントが必要になります。
エアコンコンセントの見分け方
エアコンの専用コンセントかどうか、簡単に見分ける方法を紹介します。エアコンの設置場所である壁の上部に1つだけコンセントがある場合は、エアコンの専用コンセントである可能性が高いです。
一般的なコンセントの穴は縦に2本線のような形状ですが、コンセントの穴の形状が一般的なコンセントとは異なります。1つの穴がL字の形状、3つの穴がある場合もエアコンの専用コンセントだと考えられます。
しかし、見た目はエアコンの専用コンセントのように見えても、専用の回路ではなく通常のコンセントだったというケースも古い住宅などを中心に見受けられます。今までエアコンに使っていたコンセントが、実は専用コンセントではなかったということがあります。しっかり見分けるには、分電盤を確認しましょう。
分電盤のブレーカーには、そのブレーカーが何につながっているかが見て分かるように、ラベルが貼ってあることが多いです。エアコンと書かれたラベルが貼ってあるブレーカーが見つかれば、エアコンの専用コンセントであることがわかります。
エアコンコンセントの見分け方
- エアコンを運転しながらブレーカーを1つずつ落とす。
- エアコンが停止したブレーカーこそエアコンがつながっているブレーカーです。
- エアコンがつながっているブレーカーが特定できたら、それ以外のブレーカーは全て入れる。
エアコン以外の全ての電化製品や照明がつけば、エアコン専用の回路であることが分かります。
エアコン以外のどこかの電化製品や照明がつかない場合は、残念ながらエアコン専用の回路ではなく、エアコンとつかない電化製品や照明は同じブレーカーにつながっているということです。
エアコンは部屋の広さによって電圧と電流が変わる
エアコンの冷房能力は出力により決まりますが、エアコンを使用する部屋の広さに合わせて選ぶのが一般的です。エアコンは出力の高さ、つまり部屋の広さにより電圧、電流が異なります。
電圧や電流が異なれば、エアコンのプラグ形状も異なるので、専用コンセントの形状もエアコンのプラグ形状に合っていなければいけません。
部屋の広さ6~8畳のコンセント
- 単相・・・100V用100V15A
- 出力・・・2.2~2.8KW
- コンセント形状・・・縦に並んで2つの穴があいている
部屋の広さ10~12畳のコンセント
- 単相・・・100V用100V20A
- 出力・・・2.8~3.6KW
- コンセント形状・・・2つの穴があいているが片方の穴がL字
部屋の広さ14畳~のコンセント
- 単相・・・200V用200V15A
- 出力・・・4.0KW~
- コンセント形状・・・3つの穴があいている
部屋の広さ16畳~のコンセント
- 単相・・・200V用200V20A
- 出力・・・4.0KW~
- コンセント形状・・・形の異なる穴が3つあいている
ほとんどの家庭用電化製品の電圧は100Vなのですが、エアコンは出力が高いものになると200Vの電圧のものもあります。たとえエアコンの専用コンセントがあったとしても、100Vのコンセントに200Vのエアコンを使用することはできません。逆もしかりです。いずれの場合も、電圧変更の工事が必要になります。
分電盤と契約電気容量を確認
エアコンの専用コンセントについて紹介してきいましたが、専用コンセントは無条件に設置できるものではありません。分電盤に専用回路、または空き回路が必要です。また、契約電気容量が十分でなければいけません。
分電盤の確認
契約電気容量は請求書が送られてくる場合なら請求書でも確認できますが、分電盤でも確認可能です。分電盤は台所や玄関、洗面脱衣室、廊下などの壁の上部にあります。分電盤のカバーをあけて見てみてください。
分電盤のアンペアブレーカーという、左側にある一番大きいレバーがついているブレーカーに赤、白、黒3本の線が引き込まれていれば「単相3線式」です。単相3線式であれば100Vでも200Vでも使えるため、どのエアコンでも使用できます。
アンペアブレーカーに白、黒2本の線しかない単相2線式の場合は100Vのエアコンしか使用できません。200Vのエアコンを使用する場合は、単相3線式に切り替えする工事が必要です。古い住宅の場合は、単相2線式の可能性があります。
契約電気容量の確認
分電盤のアンペアブレーカーに「○○A」(A=アンペア)と表記されています。30Aと表記されていれば、契約電気容量は30アンペアです。
契約電気容量が十分でない場合は、契約電気容量の変更が必要になります。合わせてブレーカーのラベルを確認して、エアコン専用回路があるか、エアコン専用回路がない場合は空き回路があるかも確認しましょう。
エアコンの専用コンセントがなければ増設が必要
エアコンの専用コンセントがない、電圧を変更しなければならない、分電盤の切り替え工事が必要な場合には増設、変更、切り替えの工事しなければいけません。これらの工事は、電気工事士資格が必要です。工事費用の相場は下記の通りです。
- エアコンの専用コンセント増設工事・・・12,000~16,000円程度
- コンセントの形状変更・・・2,000~3,000円程度
- コンセントの電圧変更・・・2,000~5,000円程度
- 分電盤の増設や切り替え、交換工事・・・5~8万円程度
上記の工事費用の相場はあくまで目安です。実際には現場の状況によりケースバイケースな部分があるため、業者に見積もりをしてもらいましょう。コンセント増設のやり方や費用については下記の記事で詳しく紹介しています。
また、契約電気容量の変更が必要な場合は契約している電力会社に連絡し、電気容量の契約変更手続きもしなければいけません。
まとめ
今回はエアコン専用のコンセントを形状や位置、見分け方を紹介しました。エアコンを取り付けるには専用コンセントが必要です。
コンセントの移設や増設、電圧の変更、室内配線の新設、分電盤の増設、変更、切り替えなどの工事は、全て電気工事士資格が必要です。インターネットでエアコンを購入したり、知人から譲り受けたエアコンを取り付けてくれる業者を自分で探す場合は検索サイトがおすすめです。
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