トコジラミに刺されると辛い症状なのが、強烈なかゆみです。また、広範囲にわたる赤い湿疹や悪臭が特徴です。トコジラミ(南京虫)の駆除は市販の殺虫剤では駆除できません。掃除機と熱処理すれば、自分で南京虫を駆除できます。
トコジラミ(南京虫)とはどんな虫?
トコジラミは別名、南京虫(なんきんむし)や、床虫(とこむし)とも呼ばれます。カメムシ目のため、触るとカメムシと同様に嫌な臭いを発生させるのも特徴です。世界中の温帯地域に生息しており、日本でも北海道から九州とほぼ全国的に生息しています。
トコジラミは成虫になると5~7mm程度の大きさで目に見えます。1匹の雌が1日に5~6個の卵を産むため繁殖力は強いです。トコジラミは人間の血を吸います。血を吸う前は薄黄色からやや赤褐色ですが、血を吸った後には濃い茶色に変化します。
トコジラミはハネがないため飛べません。そのため室内に侵入する時には、人間の服やカバンなどにくっついて侵入します。他にも古いアンティークの家具や、古本などにくっついて侵入することもあります。トコジラミは大衆浴場やタクシー、電車など多くの人が利用する場所で偶然もらってしまうこともあります。室内に侵入したトコジラミは、マットレスの隅や家具の隙間など狭くて暗い場所に隠れるのが特徴です。
トコジラミに刺されたら強烈な痒みがでる
強烈なかゆみが出る
トコジラミに刺されたら、最もつらい症状は強烈なかゆみです。トコジラミに刺された時のかゆみは眠れないほど強いものです。このかゆみは血を吸われる時にトコジラミの唾液が体内に入り、アレルギー症状を起こすためだといわれています。強烈なかゆみはトコジラミに刺されて数時間後~2日程度経った後に生じ、そのかゆみは1~2週間以上続くこともあるようです。初めてトコジラに刺された時は、かゆみが出てこないという人もいるようですが、個人差があります。刺されて数日後にかゆみが出てくる人もいるそうです。
トコジラミは夜行性で人間が寝ている間に血を吸います。そのため無意識のうちに刺された部分を掻きむしり、流血することもあります。首や手足などの服に覆われていない場所を刺されることが多いのですが、服の上から刺されることもあります。また、袖口などから衣服の中に入り込んでくることもあります。
湿疹ができる
トコジラミに刺されると赤い湿疹ができ、大きさは1円玉くらいの大きさで湿疹が全身に何箇所もできます。トコジラミは一度血を吸うだけでは満足できず、移動しながら何回も血を吸います。そのため湿疹は並んでできたり、近くにできたりすることが多いです。
ダニやノミなどは皮膚の柔らかい部分を狙って刺すのですが、トコジラミは肌の露出した部分ならどこでも刺します。そのため顔や腕、脚など刺される場所は広範囲にわたります。
悪臭がする
トコジラミは血を吸うと同時に肛門から悪臭を放ちます。この臭いによって仲間を呼び寄せます。トコジラミは血を吸った後に、体内の水分を糞として排出しないと住みかに戻れません。吸血によりトコジラミの腹部が大きく膨れ上がるためです。この性質により、刺されると嫌な臭いが発生します。
南京虫の駆除方法
南京虫を駆除する方法は大きく分けて2つあり「物理的に南京虫や卵を捕獲する方法」と「熱処理して南京虫と卵を死滅させる方法」です。
南京虫を捕獲して駆除する方法
【道具】
・掃除機
・ビニール袋
- 1.掃除機を使って南京虫を吸い取る
- 掃除機で南京虫と卵を吸い取る。南京虫の潜伏しやすい床やカーペット、畳、壁紙のつなぎ目、カーテンの裏、カーテンレールの隙間、ベッドやタンスなど家具の隙間を中心に掃除機をかけ南京虫を吸い取る。
- 2.掃除機のゴミパックを取り出してビニール袋に入れる
- 掃除機のゴミパックを取り出し、ビニール袋に入れて口を堅く縛り処分して完了。