庭は素敵ですが、芝生の雑草との戦いでもあります。1本ずつ手で抜くのはあまりに重労働で大変です。庭や駐車場に生えてくる雑草の草むしりから開放してくれるのが防草シートです。防草シートとは雑草が生えるのを防ぎ、草刈りしなくてもいいようにという目的で作られたシートです。遮光性と透水性を持ったシートで、敷くことで日光が雑草に届かなくなり成長を妨げられます。
面倒な雑草処理を簡単にできる除草剤もあります。除草剤は種類によって使い方が違うため、雑草の状態や使う場所に合った除草剤を選ばないと効果がありません。
芝生に生える7種類の雑草の特徴
芝生に生えてくる雑草は見分けがつきにくいです。雑草の特徴を知っていれば、今後の芝生の手入れに役立てられます。芝生に生える代表的な雑草の種類と特徴を紹介します。
スズメノカタビラ(イネ科)の特徴
スズメノカタビラは1年中見られる代表的な雑草です。芝刈りをしても衰退せず、その下で穂をつけて繁殖する特徴があり抜きやすい特徴もあります。同じイネ科の雑草にヒメシバという広線形で柔らかい葉が特徴の雑草、オヒシバという株元付近が白い雑草もあります。
カタバミ(カタバミ科)の特徴
カタバミは春から夏に花をつけて、地下茎で繁殖するハート型の雑草です。とても抜きにくい性質があります。
コニシキソウ(トウダイグサ科)の特徴
コニシキソウは春から夏にかけて生えてくる雑草で、茎が紫色で地面に這うような形で生えています。
チドメグサ(セリ科)の特徴
チドメグサは春から秋に生えてくる雑草です。全体が緑色で湿ったところを好み、芝生の隙間をはうように生えています。引き抜こうとすると、すぐにちぎれるので簡単には除草できません。
ツメクサ(ナデシコ科)の特徴
ツメクサはその名前の通り爪に似た形で、春から夏によく見られます。こちらも簡単に引き抜くいのが特徴です。
スギナ(トクサ科)の特徴
スギナは一番厄介とも言われる雑草で、名前の通り杉の葉に似た雑草で葉っぱを引っ張るとすぐにちぎれてしまいます。芝生と似ていることもあり、知らぬ間に芝生の隙間に生えて気づいたときには一面に広がっていることもあります。
その他(蒲公英、薺、仏の座、シロツメ草)の特徴
その他の雑草の種類は「タンポポ」「ナズナ」「ホトケノザ」などがあります。「シロツメクサ」は一般に(クローバー)として名前が知られています。そういった草も芝生にとっては天敵となる雑草になります。
塩で雑草対策できるがやめておいた方がいい理由
塩で雑草を除草することはあまりオススメしませんが「なぜ雑草枯れるのか?」疑問に思いませんか?塩をまくことによって土の塩分濃度が上がります。土の中の塩分濃度が上がると、雑草の根元から水分を奪います。植物や雑草は水分がなくては成長できないので、雑草はどんどん元気をなくし枯れてしまいます。簡単に例えると、ナメクジに塩をかけると溶けてしまうという原理と同じです。塩で雑草を除草しない方がいい理由は3つあります。
新しく植物が生えなくなる
塩をまくと土の中で、塩が分解されずに蓄積します。新しい植物を植えても塩が邪魔して植物が成長しません。雑草だけ除草できたらいいのですが、育てている植物まで枯れてしまいます。
塩が溶けて周辺へ流失する
塩は分解されないというのを紹介しましたが、そのまま分解されずに雨などで流れ出てしまうことがあります。流れ出てしまうと近くの畑や地下水、河川などに深刻な影響を及ぼしてしまうことがあります。
住宅基礎や配管に影響がある
庭にまいた塩が雨などで流されて、家の鉄筋コンクリートを弱らせます。塩は酸化させる効果があるので、コンクリートを浸食し住居自体に影響を及ぼす可能性もあります。塩害対策していない家の基礎がボロボロになることもあります。また、上下の水道配管、電話線などにも影響することがあります。
防草シートの色や種類の特徴
スタンダードな黒色(ブラック)
どこのメーカーでも扱っている一番ポピュラーともいえる種類の防草シートです。黒のメリットはこれ!という大きなもはありませんが耐久性、軽量、価格もさまざまな種類が販売されていて幅広く選べるのが利点です。
むき出したまま使うなら緑色(グリーン)
景観を暗くしないので、むき出したまま使用したい人にオススメです。シート上に砂利を敷くのが面倒なら緑を選んでおくと無難です。万が一下から雑草が生えてしまっても、見た目にわかりにくいのもメリットです。黒に比べると商品の種類は少ないですが、最近はインターネットでも購入できます。
砂利の下に敷くなら茶色(ブラウン)
黒や緑の次に使用されていることが多いカラーです。地面に近い色で砂利下でも重宝されています。砂利がずれてたとしても、下が茶色であれば見た目も悪くならないのでオススメです。庭にこだわりたいご家庭でも人気です。
あまりみかけない白色(ホワイト)
一般家庭では見ることがない色の防草シートですが、農業などの現場で使用されています。太陽の光を利用することで下からも作物に光を当てられます。最近では農業だけでなく、太陽光発電の反射のために利用されることもあります。使用方法は限られていますが、使い方によっては大活躍な防草シートです。
自分で防草シートを施工する手順
【道具】
・三角ホー
・防草シート
・Uピン
- 1.雑草を全て取る
- まずは雑草の処理から始まります。強害雑草は特に雑草処理をきちんとしなくてはなりません。手間を減らしたい場合は雑草の少ない冬場にやるといいでしょう。
- 2.地面を三角ホーで平らにする
- 地面が平でなくては光や種子が侵入してしまいます。ここは少し面倒でも丁寧に平らにならしておきましょう。腰に負担がかかりにくい三角ホーなどを使うと作業がしやすいです。
- 3.防草シートを隙間なく敷いて補修テープでとめる
- 隙間がないように防草シートを敷く。シートの繋ぎ目は最低10cmは重なるようにする。重ねた箇所は補修テープでとめる。隙間から雑草が生えるのを防止し、防草シートもずれにくくなるので一石二鳥です。
- 4.Uピンを使って防草シートを固定する
- 防草シートを固定するUピンでしっかり固定して完了。