庭に芝生を植えたい時は、切り芝を使えば自分でも簡単に芝生の庭づくりができます。芝の張り方には「ベタ張り」目地張り」「市松張り」「筋張り」の4種類あります。張り方によって費用も変わります。
芝生は大きく分けて2種類ある
芝生には種類があるため、まずはどんな芝を張りたいか決めることから始めましょう。
天然芝と人工芝の違い
天然芝はもちろん、天然ものの芝草を敷き詰めた芝生のことです。天然芝は生きている植物なので、芝生を維持するための水やりや芝刈り作業が必要です。メンテナンス作業が面倒な人には人工芝がオススメです。人工芝生は水やりや、芝刈りの必要はありません。一年を通して緑の芝生の庭を楽しめます。
しかし、人工芝はコストが高く、天然芝の2倍くらいの費用が必要になります。また、10年くらい使用していると芝草が踏まれたり抜けたりして、芝生の見た目が悪くなるため張替が必要になります。天然芝はメンテナンスが必要ですがコストがかかる人工芝に比べて手軽で、きちんと手入れをすれば数十年使い続けられるできるメリットがあります。天然の芝草のいい香りや、日々緑色の芝生を目にしているだけで心が癒されます。
日本芝と西洋芝の違い
天然芝の芝生の主な種類は「日本芝」と「西洋芝」にわかれます。日本芝は古くから日本中に広くしている芝生です。元々日本に自生していた芝草なので、日本の湿気が多い気候に適しています。一方、西洋芝は世界中で多く使われている芝生です。ディズニーランドのきれいな芝生は西洋芝が敷かれています。
日本芝、西洋芝とともに夏芝とよばれる暖地型と、冬芝とよばれる寒地型の2種類があります。暖地型は夏に強く、気温が30℃以上になっても生育します。しかし、10℃以下になると成長がとまり冬には茶色くなってしまいますが、春になり暖かくなると再び生育をはじめます。
寒地型は冬に強く気温が5℃で生育を停止しますが、枯れることなく真冬でも緑色を保ちます。しかし、夏の暑さには弱いため夏でも涼しい高原や、北海道、東北地方に向く芝生です。
芝張りに適した時期や場所
芝張りに適した時期
芝張りは切り芝がしっかり根付く3~5月が適しています。暑すぎたり寒すぎたりすると根付かないため、植物が活発に成長する春に植え付けしましょう。梅雨入り前に芝張りすると水やりが楽になり、気温の上昇により芝の発育がよくなります。春に芝張りができない場合は9~10月に植え付けるのがおすすめです。
芝張りに適した場所
芝張りは日当たりや水はけ、風通しのいい場所が適しています。1日に5~6時間程度、よく日が当たり風が通る場所を選びましょう。日が当たらないジメジメした場所は、芝生が育たないだけではなく病害虫が発生することがあります。
4種類の芝の張り方
ベタ張り(平張り)
ベタ張りは切り芝を隙間なくびっしり並べて張る方法です。切り芝を一列に並べた後、目地(芝生と芝生の繋ぎ目)が十字にならないように次列は半分ずらして張ります。雑草が生えにくく芝生の庭を楽しめますが、たくさん切り芝が必要になるため芝張りの中でも一番費用のかかる方法です。
目地張り
目地張りは切り芝同士の隙間を3~4cmほど空ける芝張り方法です。芝張り直後は隙間が目立ちますが、芝生が成長するにつれて隙間が埋まり目立たなくなります。ベタ張りに比べて、芝の量が2/3程度ですむため費用の節約になります。
市松張り
市松張りは切り芝を市松模様のように目を飛ばして張っていく芝張り方法です。張る場所と張らない場所を交互に作るため隙間が多くなります。芝生が全面に広がるまで時間がかかりますが、ベタ張りや目地張りよりも費用を半分におさえられます。
筋張り(スジ張り)
筋張りは一列すき間なく切り芝を並べたら、次の一列分を飛ばして一列並べる芝張り方法です。使う切り芝の量がベタ張りの半分程度ですむため費用をおさえられます。しかし、芝生が全面に生えるまで時間がかかり外観がよくありません。芝張りにかかる時間も少なくすみますが家庭の庭には不向きです。
芝張りを業者に依頼する費用相場は?
芝張りしたくても時間がなかったり、自分で美しい芝生を張る自信がない人は業者に依頼するのがオススメです。芝張りを業者に依頼する時は芝生専門店や、造園業者に相談し見積もりをとってから依頼しましょう。プロの業者ならあなたの庭にあった芝生の種類を選んでくれ、芝生を張る前の草取りや整地もしてくれます。また、芝生を張ったあとの片付けもしてもらえます。
費用相場は1平米あたり2,500円~3,500円程度で、10平米~作業依頼が可能な業者がほとんどです。業者によっては芝張り後のメンテナンスもしてくれます。自分で芝張りして「上手く育たず枯れてしまった…」というトラブルの相談にものってくれますので安心です。