剪定(せんてい)のやり方は?どこを切る?剪定時期や自分で剪定する方法
剪定とは庭木の見栄えをよくしたり、害虫の繁殖を予防したり、発育をよくするために不要な枝を切って整えます。枝をただ切るだけでは見栄えが悪くなるだけではなく花が咲かなかったり、枯れてしまうこともあります。そこで今回は自分で剪定する方法や、必要な道具や時期を紹介します。
剪定が必要な理由は?
庭木の剪定が必要な理由は大きく分けて4つあります。
剪見栄えがよくなる
庭木が伸び放題では格好悪いですよね。木々の高さや形が整っていた方がカッコいいに決まっています。美しい樹形を保つためには剪定が必要です。
防犯対策になる
伸び放題の庭木で中が見えないと泥棒にとっては好条件になります。また、庭の手入れが行き届いていないと隙が多いと思われてしまいます。見た目だけではなく心理的な面でも防犯対策になります。
庭木の成長を促す
広大な自然の土地と違い限られた庭のスペースで育つ木の場合、しっかり手入れをしなければ限られた養分を取り合ったり、背の高い木によって日光がさえぎられてしまいます。
また、枝同士が絡み合ってしまうと上手く育たなくなります。大切な庭木の成長を促すために余分な枝を切る必要があります。
病気や害虫の発生を防げる
枝が増えすぎると日陰になり風通しも悪くなってしまいます。その結果ジメジメとした日陰が好きな樹木の病原菌や害虫が発生しやすくなります。風通しをよくして背の低い花木にも日光が届くようにすれば、病気や害虫の発生を防げます。
剪定に必要な道具を揃えよう
剪定とは庭木を管理したり、キレイな形を保つために剪定します。栽培目的の場合は生長を促すために余分な枝を切り養分や、水分を吸い上げやすくします。
また、枝や葉っぱが絡み合わないよう切る事で風通しがよくなったり、害虫の繁殖予防になたりいいことばかりです。そこで剪定に必要な道具を6つ紹介します。
茎の部分から直径1.5cmくらいまでの枝なら剪定バサミできます。手にフィットする軽いものを選ぶようにしましょう。通常のサイズよりもひとまわり小さい女性用のものや、左利きのものもあります。
刃先がとんがっており刃部分も細かいため剪定バサミより細かい作業できます。込み入った枝の剪定などによく使用します。直径1cmまでの枝を切るのに適しています。無理に太い枝をきってしまうとはさみが壊れてしまうので注意しましょう。
込みバサミは、生垣などの広い面積を刈り込むのに適しています。
高枝切りバサミは高い場所の枝を切るために使うはさみです。
高枝切りバサミのはさみの部分がノコギリになっているのが高枝ノコギリです。
高い部分の枝を切る時は脚立を使って剪定しましょう。
このように剪定する時は剪定する枝によって使う道具が違います。事前に剪定する木の枝を見て何が必要なのかを確認するといいでしょう。
庭木の剪定時期は年に1~2回が基本です
剪定する時期は樹種によって違います。
常緑針葉樹を剪定する時期
常緑針葉樹は日本の山や庭によく見られる種類です。基本的には針状の細長い葉を持っていることが多いです。
常緑針葉樹の代表的な樹木
- アカマツ
- アスナロ
- スギ
- マツ
- ゴールドクレスト
常緑針葉樹の剪定は新芽が出る前の3月~4月が剪定にオススメ時期です。コニファー類は芽吹きあたりがオススメの剪定時期です。マツ類(松)は特殊で春に「ミドリ摘み」して、秋の終わる時期に「もみ上げ」という作業するのが基本となっているようです。
落葉針葉樹を剪定する時期
落葉針葉樹は言葉のまま葉が針のような細長い形の葉をもつ樹木です。
落葉針葉樹の代表的な樹木
- イチョウ(銀杏)
- カラマツ(唐松)
- ボンドサイプレス
- ラクウショウ
落葉針葉樹の剪定は12月~3月が樹木の休眠中で葉っぱが落ちている状態で、枝の伸び方が分かりやすく剪定がしやすいのでオススメ時期です。
常緑広葉樹を剪定する時期
常緑広葉樹は1年を通して緑葉を保っている樹木です。
常緑広葉樹の代表的な樹木
常緑広葉樹の剪定は、2月~4月にかけてがオススメです。ただ4月は害虫も動き出す時期で、虫が苦手な方は3月頃に剪定するといいでしょう。
落葉広葉樹を剪定する時期
落葉広葉樹秋になり気温が下がると葉が落ちてしまい、また春になると新し葉が生長する樹木です。
落葉広葉樹の代表的な樹木
- アジサイ
- クヌギ
- ハナミズキ
- アオハダ
落葉広葉樹の剪定は木が休眠中の12月~2月にするのがオススメ時期です。4月~5月上旬と7月~8月は樹液が活発な時期で、剪定すると樹液が流れて樹木にダメージとなるので剪定するのは避けましょう。
果樹を剪定する時期
果樹の剪定は果実を目的とするものは花芽、実を残すように剪定します。基本の剪定は果樹の仮眠中の12月~2月にすることが多いですが種類によって生長のペースが違うので種類ごとに調べてから剪定しましょう。
果樹の代表的な樹木
- イチジク
- ビワ
- ブルーべリー
- オリーブ
- ザクロ
このように剪定する時期やタイミングは植物によって異なります。自分の庭にある樹はどの種類にあてはるのか確認しておきましょう。
自分でできる5つの剪定方法
自分でできる5つの剪定方法を紹介します。
切り返し(切り戻し)
枝の長さが伸びたものを小さくする時に切り替えし剪定します。分岐した枝の若い方を残して切り落とす方法です。果実などが大きく育ちやすいので花や、実を大きくしたい時にオススメの方法です。
切詰め剪定
伸びすぎた枝先を切り落とし葉っぱが茂っている樹の大きさを整える剪定方法です。若枝を切る場合は芽の上の3mmくらいのところを斜めに切るのがポイントです。
枝おろし剪定
太い枝をノコギリで付け根から切り落とす方法です。大きな枝を切り落とすことで、栄養が回りやすくなり活着しやすくなります。植え替え後にする方法です。
枝抜き剪定
枝がたくさん絡み合っている場合は枯れた枝や、そのまま伸びると絡み合う枝など1枝ずつ剪定バサミで切り落とす剪定方法です。不要な枝を切り落とし樹形を整えます。そうすると幹へ均等に日光が当たるようになるので、樹木全体の生長がよくなります。
刈り込み剪定
刈り込み剪定とは高さや幅などの形を整える方法です。刈り込みバサミや電動バリカンを使い広範囲をカットします。刈り込み作業だけでは上部の枝が多くなり、生長に支障が出てくるので数年に一度は剪定のような作業します。
植物によっては定期的剪定した方がいいものもあります。このように剪定方法がいくつかあります。枝の種類を見極めることによって、その剪定方法がいいのかを決められます。
剪定する枝の選び方
やみくもに剪定して「失敗した…」ということもあります。剪定する枝の種類を知ってから剪定しましょう。
懐枝(ふところえだ)
幹の近くから伸びた枝のことをいいます。日光が当たりにくく、空気がこもりがちなので害虫が住み着いてしまう事があります。
徒長枝(とちょうし)
樹木の幹や太い枝から上方に向かって勢いよく真っ直ぐに伸びた細い枝のことです。雨や風などで折れやすく、害虫の住処になりやすいので剪定しましょう。
かんぬき枝
主幹をかんぬきのように横について左右対称に生えている枝のことです。全体にバランスを見ながら左右どちらを剪定した方がいいのか考えて剪定しましょう。
交差枝
他の枝と交差してしまっている枝ことです。樹形を考慮して不要な枝を剪定しましょう。
からみ枝
一方に伸びるべき枝が絡み合うように伸びている枝のことです。枝の根元から切り落としましょう。
下がり枝
横に伸びた枝から下に向かって伸びた小枝のことをいいます。そのさまから垂れ枝とも呼ばれ剪定の対象です。
胴吹き枝
胴吹きは幹吹きともいいます。幹の途中から伸びた細い枝のことです。樹木の上部分に栄養がいかなくなってしまうので、早めに切り落としましょう。
ひこばえ
樹木の根元から生えてくる枝のことで、「やご」ともいいます。樹形の見栄えが悪くなったり、胴吹きの枝と同様に樹木上部に栄養がいかなくなってしまうので早めに切り落としましょう。
立ち枝
普通は横に広がるはずの枝がまっすぐ伸びてしまった枝のことです。樹形に悪影響になりますので切り落としましょう。
車枝
枝の一部分から多数の枝が出ているもので、車輪上に枝が伸びているもののことです。
平行枝
複数の枝が平行に伸びてしまっている枝のことで「重なり枝」ともいいます。そのままにしておくと下の枝が日当たり悪くなってしまいます。1本を残し不要な枝は剪定しましょう。
腹切枝
幹と交差する太い枝のことをいいます。
逆さ枝
外に伸びるのが自然な枝の流れなのに対し、幹側に伸びた不自然な枝のことです。庭木の種類やその形を楽しむ場合もありますが基本的には根元から剪定しましょう。
剪定が終わった後のお手入れ方法
剪定した後はきちんと手入れが必要です。手入れと言っても水や肥料を与える感覚と同じで、気が付いた時に簡単にできるので紹介します。
「花がら摘み」や「古葉かき」する
しおれかけた花や枯れている葉を摘み取ります。草花の栽培でもおなじみの作業ですが、これも剪定の1つといえます。日当たりをよくして害虫の予防と発見と、次の花や枝に栄養をまわせます。
「摘心」「摘蕾」「芽かき」する
不要な新芽や坪井をかき取ります。枝が伸びすぎて見た目が悪くならないように予防と、樹木への負担を減らします。栄養が効率よくいきわたるので美しい花を咲かせ、果実も大きくできます。
このように剪定後も手入れをすることで植物を美しく保てます。
まとめ
今回は剪定に必要な道具や、剪定する枝の選び方を紹介しました。剪定は簡単そうに見えますが、枝の種類を見極めたり難しい作業もあります。
難しいと感じたら、業者に依頼するのも一つの手ですよ。失敗して樹木自体をダメにしてしまうこともあるので、自信がない人は業者に依頼することをオススメします。業者なら適切な時期を見極めて剪定してくれるので樹木も庭もキレイにできます。
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