株分けとは?株分けする時期や方法、株分けできる植物をまとめて紹介
株分けとは宿年草の根をいくつかに分けて、新しい株をつくることです。今回は株分けをする方法や時期、株分けできる植物の種類を紹介します。
株分けとは?

株分けにはどんな目的があるのでしょうか。株分けをする3つの目的について説明します。
株を増やす
株分けする目的は株を増やすためです。植物を増やすには挿し木するのが一般的ですが、根付くまでに時間がかかります。株分けなら既に生えている根を分けて植え付けるので、根付きが早く、初心者でもあまり失敗しません。
株分けで植物を増やした後は友達にあげたり、庭のあちこちに植えて広げたり、枯れても心配ないように予備を育てたり、果実や野菜の収穫量を増やしたりできます。
株の生長
株分けする2つ目の目的は株の生長のためです。根が大きくなりすぎると鉢の中で根がいっぱいになって水はけが悪くなり、株の生長が妨げられてしまいます。株分けをして株の大きさを小さくしてあげることで、根が十分な水を吸水できるようになり、生長が良くなる効果があります。
植物を若返らせる
株分けは植物を若返らせる目的もあります。新しい株が増えると葉や茎が密生して、風通しや日当たりが悪くなり、植物が老化してしまいます。株分けをすれば適度な間があくので、風通しや日当たりが良くなり、老化した植物が若返って生き生きとします。
株分けする時期

株分けに適している時期は植物によって異なります。基本的には植物が生長する時期か、それより少し前に株分けします。その理由は株分けした後に生長期を迎えれば根付きが良く、失敗する可能性が少なくなるからです。寒さが苦手な植物を秋や、冬に株分けすると弱って枯れてしまいます。
草花を株分けする時期
たいていの草花は春や秋に生長するので、春(2月~6月頃)か秋(9~10月頃)の生長期を迎える少し前のタイミングを見計らって株分けします。
例えば11~5月頃に咲くプリムラ類は9~10月頃に株分けをします。プリムラ類は暑さに弱いので、春の株分けは避けてください。秋に株分けをすると上手く根付きます。
春(4~5月頃)にピンクの花を咲かせる芝桜は秋が生長期です。2~3年おきに9月~10月頃に株分けします。ただ、寒い地方の場合は、春(3月下旬~6月)に株分けしてもいいでしょう。
樹木を株分けする時期
春または秋に生長する樹木が多いので、春(2月~6月頃)か秋(9~10月頃)に株分けを行います。
観葉植物を株分けする時期
観葉植物の場合は植物が大きくなりすぎて根詰まりを起こしそうになったら株分けしましょう。適した時期は3月~7月頃です。
株分けする方法と失敗した時の対処法

株分けする方法
準備物
- シャベル
株分けする手順
- 植物の周囲にシャベルを入れて土から抜く。植物を抜いたら古い土を落とし、分けやすいようにしておく。
- 草花は手で、樹木はナイフで根を2~3つに切り分ける。自然に根が分かれるところがあったら、その通りに分ける。
- 新しい場所に植えて水を与えて完了。
植物を傷つけないように少し離れた場所にシャベルを入れて掘り上げるのがポイントです。
株分けする手順動画
時間のある方は、以下の動画で手順をわかりやすく確認できます。
失敗した時の対処法
株分けをしたら植物が弱ってしまった時はどうすればいいのでしょうか。株分けが失敗する原因と対処法を紹介します。
土が合っていない
株分けする前の土と、株分け後の土が合っていないと植物が元気良く育ちません。もう一度、植物に適した土に植え変えてあげてください。きちんと合った土に植えれば2~3日で元気を取り戻します。
乾燥している
株分け後は株が弱っているので、乾燥しないように日陰で育てます。2~3日して根が安定してきたら、日当たりの良い場所に移動させましょう。
最初から日が良く当たるところで育てると、乾燥して植物が弱ってしまいます。鉢植えの場合はカーテンの陰など直射日光が当たらないところに置いて、乾燥しないようにしましょう。
地植えの場合は日除けなどを利用して日を遮ったり、根の周りの土を高く盛って水がたまりやすくなるように工夫しましょう。
水のやり方が違う
株分け後の水やりは植物によって異なります。株分け直後にたっぷり水をやった方が良い植物と、株分け直後は少なめに水を与えた方が良い植物があります。事前に確認しておきましょう。
株分けできる植物は?

基本的には地中に根をはる宿年草ならどんな植物でも株分けできます。ホームセンターでよくみかける植物のうち、株分けできる代表的な植物をいくつか紹介します。
- ハーブ…セージ、ミント、ラベンダー、ローズマリーなど
- 草花…クリスマスローズ、オダマキ、カトレア、シャクヤク、芝桜、スズラン、野菊など
- 野菜や果実…アスパラガス、イチゴ、ザクロ、ブルーベリー、ルバーブなど
- 観葉植物…モンステラ、アジアンタム、アナナス類、シダ類、ストレリチア、スパティフィラム、ポトスなど
- 樹木…アジサイ、クチナシ、コデマリ、サツキ、ナンテン、ユキヤナギなど







チューリップやユリなどは根でなく球根の植物です。球根植物は球根を分けて増やします。球根を分ける作業を分球と呼びます。簡単な作業なので、球根植物を増やしたい人はぜひ挑戦してみてください。
分球のやり方
分球には自然分球、切断分球、鱗片挿しの3通りのやり方があります。
自然分球
親球の脇に新しくできた子球を手で割って分球する方法です。チューリップや水仙などはこの方法で分球します。花が咲いた後は早めに花を摘み取って、球根を太らせておきます。貧弱な子球は1年おいてから植え付けると上手く育ちます。
切断分球
親球と子球の区別がない球根はナイフやカッターなどで切って分球します。このとき、芽がついているところを1球として切り分けるのがポイントです。芽がない球は発芽しません。ダリアやラナンキュラスなどがこの方法で分球する植物です。
鱗片挿し
ユリのようにたくさんの鱗片が集まって球根になっている植物は、鱗片挿しという方法で分球します。良い球根を選んで消毒した後、表面の鱗片を1枚ずつ剥がして分球します。
チューリップの球根や、百合の種類から球根については下記の記事で詳しく紹介しています。


まとめ
今回は株分けをする方法や時期、株分けできる植物の種類を紹介しました。株分けは植物を増やしたり、大きくなり過ぎた株を分けて小さくする作業です。株分けに適した時期は植物によって異なりますが、春か秋にするのが一般的です。
株分けすれば野菜がたくさん収穫できたり、きれいな花をあちこちで楽しめたりと嬉しいことがいっぱいです。ぜひ挑戦してみてください。どうしても上手に株分けができなかった場合は、庭木の剪定(手作業)サービスに相談してみてください。
地元の庭木の剪定業者を探す
出張訪問サービスの検索予約サイトすまいのホットラインでは、高い技術を持った庭木の剪定の専門業者が多数出店しています。
予約前に無料で質問ができ、作業料金や利用者の口コミも公開されているので、あなたの悩みを解決するピッタリの専門家を見つけることができます。

すまいのホットラインは、引越し・不用品回収・ハウスクリーニングなど、
200種以上の出張訪問サービスを予約できる、日本最大級の検索予約サイトです。
- 「相場」がわかる
- 総額料金や実際に利用した人の口コミで選べる
- 「人柄」で選べる
- スタッフの技術力や雰囲気・こだわりで選べる
- 「何でも」頼める
- どうすればいいかわからないお困りごとも解決