挿し木とは?挿し木する時期からやり方を紹介!挿し木できる植物やできない植物も解説
挿し木とは植物の枝や葉を使って人工的に増やす方法です。挿し木できる植物と、できない植物があります。そこで今回は基本の挿し木方法や、挿し木後の管理について紹介します。
挿し木とはどんな作業?
挿し木とは「植物の一部を切って発芽させて増やす」方法のことです。庭木や観葉植物、ハーブなどを人工的に増やす時に使います。庭木や観葉植物などの枝を切って増やす時は「挿し木」、草花などの茎を切って増やすときは「挿し芽」と呼び分けされることもあります。
挿し木に挿す枝や茎を「挿し穂」といい、勢いのある良いものを採取するのがポイントです。若く元気な枝を選んで挿し穂にすると発芽しやすいです。
挿し木する時期
挿し木に適している時期は、増やしたいと思っている植物の生育期です。生育期とは植物が活発に成長する時期のことで、細胞分化しやすく発芽もしやすくなります。細胞の活性が弱い休眠期や、高温時期に挿し木すると発芽する前に枯れてしまう可能性があるため注意しましょう。
挿し木の方法
挿し木には3タイプあります。
- 葉挿し
- 枝挿し
- 根挿し
葉挿し
葉を用土に挿して増やす方法で、切った部分から根が出ます。他の方法よりも生育が遅いですが、多肉植物を増やすときに用いられるやり方です。
枝挿し
枝の一部を切り取り、挿し穂にする一般的な方法です。挿し穂の断面を水に浸け、しっかり吸水させると発芽しやすくなります。
根挿し
根の一部を切り取り、切った部分から新しい芽を出させる方法です。
挿し木のメリットとデメリット
新しい苗や種を購入する必要がない
挿し木をすると新しい苗や、種を購入する必要がないためコスト削減につながります。種から育てるよりも短期間で苗を作れるので時間と手間を削減できます。
親株と同じ性質のものを大量に増やせる
挿し木から発芽した株は、親株と同じ性質をもっています。お気に入りの植物を大量に増やせる点が挿し木のメリットです。
挿し木した後の管理が難しい
挿し木は、挿した後の管理が難しい点がデメリットです。土に挿しても必ず発芽するわけではありません。しっかり根が張るまで水やりや、日当たりに気をつける必要があります。
基本的な挿し木のやり方
挿し木するのに特別大きな道具は必要ありませんが、切り口に雑菌が入らないようハサミやカッターなどは汚れを拭き取り除菌しておきましょう。
また、挿し木に使う用土を「挿し床(さしどこ)」といい、水はけが良く清潔で肥料分がない土であることが重要です。挿し床に病原菌がいるとカビが発生してしまいます。肥料分が含まれているとカビが発生しやくなるため、腐葉土や肥料を加える必要はありません。保水性と排水性の良い鹿沼土や、パーライトやパーキュライトなど殺菌された用土を使いましょう。挿し木用の用土もおすすめです。
準備物
- 増やしたい植物
- ハサミ
- カッター
- 発芽促進剤
- 育苗ポット
- 用土
- 割りばし
挿し木する手順
- 増やしたい植物の枝や茎を10~15cmほどカットする
- 挿し穂の葉を2~3枚残し、下葉を取り除く
- 挿し穂の切り口をカッターで斜めに切り直し、切り口を1~2時間ほど水に浸けて吸水させる
- 切り口に発芽促進剤を塗る
- 育苗ポットに用土を9割ほど入れて、割りばしで用土に穴を開ける
- 穴に挿し穂をしっかり挿す
- たっぷり水を与える
- 直射日光の当たらない場所で管理する
発芽促進剤には、粉末状の「ルートン」や、液体ライプの「メネデール」がおすすめです。
挿し木の方法を分かりやすく実演(動画)
時間のある方は、以下の動画で手順をわかりやすく確認できます。
発芽を促すコツと管理方法
挿し穂の切り口を斜めにカットする
発芽を促すためには、挿し穂の切り口を斜めにカットしましょう。切断面を斜めに広くカットすると水を吸い上げやすくなります。切断面がギザギザに潰れてしまうと上手に吸水できません。切れ味の良いカッターを使ってスパッとキレイに切るのがコツです。
強い風や雨に当てない
挿し木をした後は、強い風雨に当てないように管理します。突風や雨水によって挿し穂が動いてしまうと、発芽しても先端部分が潰れて成長しなくなります。挿し穂が動かないように、しっかり挿し床に挿しましょう。
土が乾燥しないようにする
挿し木をしたら直射日光の当たらない場所に置き、土が乾燥しないように管理します。明るく風通しの良い場所がおすすめです。表土が乾いたら軽く水やりしましょう。
発芽するまで抜かない
植物の種類や時期によって異なりますが、1ヶ月ほどで発芽します。発芽しているか確認したいかもしれませんが、1ヶ月は我慢しましょう。発芽前に抜いてしまうと腐ったり、発芽しなくなったりします。
挿し木できる植物とできない植物は?
多くの植物が挿し木で増やせると言われており、種から増やすよりも挿し木の方が増やしやすい植物もあります。挿し木をしてみたい方は、発芽率の高い庭木や観葉植物から挑戦してみましょう。
バラ
バラは種まきで増やすよりも、挿し木のほうが増やしやすいです。茎の太さが5mm以上あるものを選びましょう。
モッコウバラの剪定方法や、バラ(薔薇)の剪定時期や方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
紫陽花(アジサイ)
アジサイは、花後の剪定の際に挿し木をすると効率が良いです。大きな葉を横半分に切っておくと発芽率が上がります。あじさい(紫陽花)の剪定方法や育て方については下記の記事で詳しく紹介しています。
ローズマリー
ローズマリーは地中海沿岸の原産の常緑性低木で、食用から化粧品まで幅広く利用されているハーブです。ローズマリーを挿し木する時は、真夏と真冬を避けましょう。10cm~15cmほどの長さ剪定し、枝下3cmほどの葉を取り除き挿し木しましょう。
ポトス
ポトスは、ツル性の観葉植物です。ツルを5~15cmの長さに切って挿し木します。葉を2~3枚残し、他は取り除くのがコツです。土ではなく水に挿しても増やせます。ポトスの植え替え方法や増やし方については下記の記事で詳しく紹介しています。
モンステラ
モンステラは、切れ込みのある大きな葉が特徴的な観葉植物です。切った茎を挿し穂にし、葉を横半分に切って挿し木しましょう。モンステラの剪定方法や、モンステラの植え替えの時期については下記の記事で詳しく紹介しています。
オリーブ
オリーブは、おしゃれな樹形を楽しめる植物です。挿し木の時期は、3~5月頃の休眠期がおすすめです。前年に伸びた若く元気な枝を使いましょう。
ガジュマル
ガジュマルは、生命力の強い観葉植物です。4~6月ごろ剪定した枝を挿し木してみましょう。ガジュマルの剪定方法や、ガジュマルの植え替え時期については下記の記事で詳しく紹介しています。
クチナシ
クチナシは可憐な白い花を咲かせる常緑低木です。発芽率が高く、初心者でも簡単に育てられます。挿し木の時期は5~7月です。
挿し木できない植物
全ての植物が挿し木で増やせるわけではありません。根よりも先に葉が出る植物や球根植物、竹やサボテンなどは挿し木できない植物とされています。
まとめ
今回は基本の挿し木方法や、挿し木後の管理について紹介しました。庭木や観葉植物を増やしたい時は、挿し木をすれば同じ植物を増やせます。挿し木できる植物とできない植物がありますが、アジサイやクチナシ、ポトスなどは比較的発芽しやすい植物です。
しかし、挿し木するためには挿し穂や、挿し床を用意する必要があります。自分でするのが難しい時や、絶対に失敗したくない時は業者に相談してみましょう。業者に相談するば、剪定の後の枝や葉を使って挿し木してくれます。
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