植え込みに適した植物は、目的や場所に応じて選びます。常緑樹ではキンモクセイやシラカシ、落葉樹ではモミジやハナミズキが人気です。低木にはツツジやサツキ、中木にはナツツバキやソヨゴが適しています。日当たりや土壌の条件を考慮し、四季折々の彩りや景観を楽しめる植物を選ぶことが大切です。
植え込みに適した土壌作りの方法は?植え込みに適した土壌作りは、植物の健全な成長を促すために重要です。排水性の良い土壌を確保するために、腐葉土や堆肥を混ぜ込みます。また、酸性・アルカリ性のバランスを植物に合わせて調整します。深く耕して空気を含ませ、根が伸びやすい環境を作ることもポイントです。定期的に肥料を施し、土壌の栄養を補給することが大切です。
そこで今回は、初心者でも失敗しにくい植え込みに適した植物や、植え方のポイントを紹介します。植え込みを活用して、理想の庭づくりを始めましょう。
植え込みは全体のバランスを考えて植えたり剪定しましょう。今回は植え込みと生垣や花壇との違い、植え込みする手順を紹介します。
植え込みとは?

植え込み、生垣、花壇はどれも庭や公園の景観を構成する要素ですが、それぞれに特徴や目的が異なります。
植え込み
植え込みとは、庭や公園などに一定のスペースを設け、樹木や低木を植えることです。視線を遮る目隠しの役割や、風を和らげる効果があります。また、住宅の外周や駐車場周りに植え込むことで、プライバシーを保つ役割も果たします。
庭や歩道、公園などツツジやサツキ、アジサイなどを植えられることが多いです。自治体が管理している場所では、桜といった高い木を等間隔で植えることもあります。その木々の間に低木を植え込むことで、全体のバランスがよく見えるのがメリットです。キレイに整えられている植え込みは、自分だけでなく周りの人も見ていて癒されるでしょう。
生垣
生垣は特定の目的で高さが揃えられた木々を直線的に植えて、目隠しや区切りとして使われる植栽方法です。常緑樹や剪定がしやすい植物が選ばれることが多く、風よけや防犯、防風、境界線として設置されます。シラカシやトウカエデなどが生垣に使われます。
花壇
花壇は草花を中心に設計されたエリアで、季節ごとに異なる花を楽しむために作られます。装飾や彩りを重視しており、低木や草花が主体で、特定のデザインや配色を意識して植えられることが一般的です。花壇は特に観賞目的が強く、整った形や色彩のバランスを重視します。
違いのまとめ
- 植え込み・・・装飾や目隠しを目的とした多様な植物の集合体で、高低差や色彩を組み合わせたデザインが特徴
- 生垣・・・目隠しや防風などの機能を持つ直線的に植えられた木々で、高さを揃えて育てることが多い
- 花壇・・・草花を中心にした装飾エリアで、季節ごとの色彩やデザインを楽しむ観賞用エリア
植え込みに適した植物の選び方

植え込みにはさまざまな植物が適しており、目的や場所に応じて選ぶことが重要です。そこで、代表的な植物を紹介します。
常緑樹
植え込みに使用される樹木は、大きく常緑樹と落葉樹に分けられます。常緑樹は一年中葉を落とさず、目隠しや風よけの機能を果たすため、庭の境界やプライバシーを保つために適しています。
- キンモクセイ
- ツバキ
- シラカシ

落葉樹
落葉樹は四季折々の変化を楽しめ、秋には紅葉が楽しめます。モミジやカエデなどが落葉樹の代表です。植え込みの目的や景観に応じて、常緑樹と落葉樹を組み合わせて使うことで、年間を通じて美しい庭を保てます。
- モミジ
- ハナミズキ

低木
植え込みでは、樹木の高さや成長速度に応じて、低木、中木、大木を使い分けます。低木は背丈が低いため、境界線やアクセントとして活用されます。- ツツジ
- サツキ

中木
中木は高さが2〜5mほどで、庭の中央や目隠しとして使われます。大木は、い庭や公園などでシンボルツリーとして使用されることが多く、クスノキやシラカシなどが代表例です。
- ナツツバキ
- ソヨゴ
季節の花木
植え込みでは、季節感を楽しむために、季節ごとの花木を選ぶことも重要です。


植え込みする手順

準備物
- 軍手
- 肥料
- 植え込む植物(木、草、花)
植え込む手順
- 植え込み場所を決める。
- 基本的に植物は日当たりがいい方が育ちますが、日陰に強い木、草、花や半日陰を好むものもある。自分の庭の条件に合った草木や花を選ぶ。
- 植え込む場所と植物が決まったら、土の状態を確認して土作りと苗の植え込みする。
同じ敷地内でも場所によって日当たりは違います。植物が成長しても十分なスペースを確保できるか考えて場所を決めましょう。庭木は成長すると縦横どちらにも伸びるので、隣人や通行人に迷惑がかからない場所を選びましょう。
植え込みの手入れと管理方法

植え込みの手入れを紹介します。
春の剪定と新芽の促進
春は植物が成長を始める季節で、新芽を促進するための剪定が重要です。冬の間に枯れた枝や不要な部分を取り除き、植物の形を整えることで、健康な新芽が出やすくなります。また、新しい成長に備えた軽い施肥も行い、栄養補給を助けます。
準備物
- 剪定ハサミ
- のこぎり
- 刈り込みハサミ
- 軍手
- ほうき
- ちりとり
- ゴミ袋



植え込みを剪定する手順
- 下枝や枯れ枝を取り除く。手作業でもできますが必要に応じて剪定用のハサミを使えばスムーズに作業ができます。
- 全体のバランスを見ながら不要な枝をカットする。剪定用のハサミで、細かい枝まで忘れずに切る。
- 庭全体のバランスを考え理想の形に近づくよう少しずつ剪定する。刈り込みハサミを使ば植え込みの形をキレイに整えられる。
- 最後に切り落とした枝をほうきで集めてゴミ袋に入れて処分する。
夏の水やりと雑草対策
夏は植物にとって水分が必要不可欠です。乾燥しやすい時期には、朝か夕方にたっぷりと水やりを行い、根を乾燥から守ります。
また、雑草が成長しやすい季節でもあるため、こまめに雑草を取り除き、植え込みの健康を保ちましょう。マルチングを使って土の湿度を保つことも効果的です。
秋の肥料やりと越冬準備
秋は植物の成長が一段落する時期で、翌春に備えて栄養を補給するための肥料やりが大切です。肥料を与えることで、冬越しをスムーズにし、次のシーズンに元気な新芽を出す助けになります。また、落ち葉などの有機物を土に混ぜ込んで、自然な栄養補給をすることも効果的です。
冬の剪定と防寒対策
冬は植物の成長が止まり、休眠期に入ります。この時期に剪定し、枯れ枝や形を崩す枝を整理します。また、寒さから植物を守るために、マルチングや防寒用のシートで根元や幹を覆うことも重要です。若木や寒さに弱い植物は、徹底した防寒対策が必要です。
景観を保つため植え込みの根切りが必要です

準備物
- 軍手
- 肥料
- のこぎり
- 刈り込みハサミ
- ほうき
- ちりとり
- ゴミ袋
植え込みを根切りする手順
- 枝が密集している部分は、1本おきに根元から切り取る。
- 細根を切り終わったら肥料を与える。庭木がこれから成長する春の季節は、十分な栄養を与えるといいでしょう。
細根を切り庭木が大きくなりすぎないように制御しましょう。植え込みや生垣の場合は大きく成長しすぎると景観を損ねやすいので根切りは大切な作業です。枝が込み合っている、曲がった枝が多いといった理由で1本おきの切り取りが難しい場合もあるかもしれません。対処法は庭を遠目に見て全体のバランスを確認しながら1本ずつカットしましょう。慎重にすれば初心者でも比較的うまくできます。

刈り込みのコツについては下記の記事で詳しく紹介しています。

手に負えない時はプロへ依頼するのがおすすめ
今回は、初心者でも失敗しにくい植え込みに適した植物や、植え方のポイントを紹介しました。植え込みは庭や歩道、公園などに低木の草木をぎっしり植え付けた場所のことです。自分で植え込みすることもできますが、庭の美しい景観を保つためには定期的な手入れが必要不可欠です。
植え込みの手入れしたいが「高いところまで伸びて届かない…」「野暮ったく見た目が悪いの…」などそんな時は業者に相談しましょう。