貯水槽があるマンションやビルは、蛇口をひねると貯水槽内の水が出ます。
住人の健康を守るためマンションやビルのオーナーや、管理組合にとって、貯水槽清掃と管理は非常に重要です。
自分で貯水槽の清掃するのは難しく、専門業者に依頼するのが一般的です。
ということは、業者選びが重要です。
そこで今回は、貯水槽清掃の必要性や、貯水槽清掃の料金相場について紹介します。
【貯水槽の清掃】貯水槽を清掃する必要性を知ろう!

マンションやビルの場合は、多くの人が同じタイミングで水を使用すると大量の水が必要になり、安定して水を供給できない恐れがあります。
各戸に安定して水を供給する役割を担っているのが貯水槽です。
また、水道が断水した時も、貯水槽があれば貯水槽分の水は確保されます。
貯水槽には「受水槽」と「高架水槽(高置水槽)」があります。
受水槽は、水道水をためておくタンクのことで1階や地下にあります。
高架水槽は、屋上に設置されており、受水槽から送られた水をためておくタンクです。
建物の一番高い位置にある高架水槽から、重力を利用して各戸に水が送られるため、蛇口をひねって勢いよく水が出る仕組みです。
受水槽と高架水槽からなる貯水槽には、マンションやビルの住人が飲んだり、料理、シャワー、お風呂に使う生活水がためられているということになります。
常に水で満たされている貯水槽とはいえ、長年放置すれば水垢、サビ、カビが発生して汚れます。
また、貯水槽が劣化してヒビが入り、雨水、汚水、虫、小動物が侵入しては大変なことになります。
住人の健康を守るためには、貯水槽清掃が欠かせません。
【貯水槽の清掃】貯水槽を清掃するのは義務です!

マンションやビルの住人の健康を守るため、国も黙ってはいません。
貯水槽清掃は、義務付けられています。
貯水槽の有効容量が10t(10㎥)を超える貯水槽は、水道法により1年に1回以上の貯水槽清掃と水質検査が義務付けされています。
怠れば100万円以下の罰金が課せられます。
10t以下の貯水槽も、自治体により10tを超える貯水槽と同様の清掃と水質検査を求められます。
このためマンションやビルのオーナー、管理組合は、決められた貯水槽清掃と水質検査を実施し、貯水槽を衛生的に保たなければなりません。
貯水槽清掃する
1年に1回以上は、貯水槽を清掃する。
貯水槽を点検する
貯水槽の内外を清潔に保てるように、毎月1回以上は点検する。地震や大雨などの時は、その都度点検する。
水質管理する
給水栓での水の観察(水の色やにごり、臭い、味)を日々して、週1回以上、残留塩素を測定する。1年に1回以上は水質検査して、日々の観察で水に異常が認められた場合は、その都度水質検査する。
告知と報告する
貯水槽からの水が健康を害する可能性があるとわかった場合は、すぐに給水を停止して、貯水槽からの水が健康を害する可能性がある旨を住人に知らせる。同時に、管轄の保健所及び水道企業団にも知らせる。
書類を保存する
貯水槽の状態や清掃、水質検査の記録、配管図などの書類を保管する。
【貯水槽の清掃】日頃から貯水槽を管理するポイント

常に貯水槽は衛生的に保たれていなければなりません。
そのためには、1年に1回以上の貯水槽清掃と水質検査することが重要ですが、日頃の管理も重要です。
まずは、日頃からどんな点に気をつけたらいいのかについて紹介します。
- 貯水槽の周辺は清潔に整頓されているか?
- ゴミや貯水槽の水を汚染する可能性がある物が貯水槽の近くにないか?
- 貯水槽にひび割れはないか?水漏れしていないか?
- 貯水槽の外壁が劣化して、光が透過していないか?
- 貯水槽内は汚れていないか?沈殿物や浮遊物などの異物はないか?
- 貯水槽のフタは密閉、施錠されているか?パッキンは劣化していないか?
- オーバーフロー管や、通気管に防虫網はついているか?劣化していないか?
- 給水栓から出る水に異常はないか?
【貯水槽の清掃】貯水槽清掃と水質検査の流れ

日頃から貯水槽を管理した上で、1年に1回以上の貯水槽清掃と水質検査が必要です。
貯水槽清掃と、水質検査の流れを紹介します。
断水を告知する
貯水槽清掃は、貯水槽を空っぽにしてするため、貯水槽清掃中は断水します。マンションやビルの住人の生活に関わることなので、事前に住人への告知しなければなりません。
貯水槽上部を清掃する
貯水槽のフタを開けた時に、貯水槽上部にたまったゴミやホコリが入らないよう、貯水槽上部を清掃します。外部清掃する場合は、合わせて外部清掃もします。
排水する
貯水槽の中を空っぽにしないと貯水槽内部を清掃できません。給水の元栓を閉めて、水抜管から排水するか、ポンプを使って排水する。
貯水槽内部を清掃する
貯水槽内に入り、しっかり洗う。業者によっては、高圧洗浄もします。
貯水槽内を消毒する
貯水槽を洗い終わったら、貯水槽内を塩素消毒します。
消毒排水後に給水する
消毒排水後30分以上経過してから貯水槽内に給水する。
水質検査する
残留塩素の測定と水質検査する。
報告書作成する
貯水槽の状態や清掃、水質検査の報告書を作成します。
【貯水槽の清掃】貯水槽清掃と水質検査の料金相場

マンションやビルの住人が、使用する生活水を管理する責任は重大です。
日頃の貯水槽管理や清掃は、オーナーや管理組合ができますが、水質検査は厚生労働省登録の機関しかできません。
何度も言いますが、住人の健康に関わる水がたまっている貯水槽です。
日頃の貯水槽管理は自分でできますが、貯水槽の清掃は専門業者に任せた方が安心です。
専門業者に依頼するとなると、気になるのが料金ですよね?
貯水槽の清掃料金は、貯水槽の大きさにより異なります。
5tまで | 10tまで | 15tまで | 20tまで | 25tまで | 30tまで | 40tまで | 50tまで |
---|---|---|---|---|---|---|---|
35,000円 | 50,000円 | 70,000円 | 80,000円 | 90,000円 | 100,000円 | 110,000円 | 120,000円 |
貯水槽清掃の料金は、地域によっても異なり、もちろん業者によっても料金は異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
業者による違いといえば、貯水槽の内部清掃、外部清掃込みの業者もあれば、内部清掃と外部清掃は別料金になる業者もいます。
清掃内容にも違いがあるため、サービス内容と料金を比較することが重要です。
また、上記は受水槽のみの料金であり、高架水槽がある場合は、高架水槽の料金が加算されます。
水質検査は厚生労働省登録機関でするため別途料金が必要です。
貯水槽の清掃についてわからないこと業者に相談!
今回は、貯水槽清掃の必要性や、貯水槽清掃の料金相場について紹介しました。
マンションやビルの住人の生活水をためている貯水槽は、衛生的に保たなければなりません。
マンションやビルのオーナーや、管理組合の責任は重大です。
義務付けられている貯水槽清掃と水質検査は、安心して任せられる業者に依頼したいですよね。
貯水槽の清掃業者選びは、料金、サービス内容、経験、評判を総合的に判断するしましょう。
貯水槽清掃業者を探す時は、ホットラインを使えば予約前に不安な事を無料で業者に質問ができ、もちろん作業予約することが可能です。
まずは、ご自身にあった安心な店舗を探してみてください。