毎日使う洗面所は、水はねや湿気の影響を受けやすく、床のトラブルが発生しやすい場所です。「床がブカブカする」「水漏れで傷んでしまった」「カビや黒ずみが取れない」などの問題を放置すると、床の腐食やシロアリ被害につながることもあります。
水漏れが原因で床が傷んでしまうと、修理費用が高額になる可能性があるため、早めの対応が重要です。そこで今回は洗面所の床トラブルの原因や、業者に依頼すべきケースの費用相場を紹介します。床を長持ちさせるための予防策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
洗面所の床のトラブルと原因は?

洗面所は水回りのため、床のトラブルが起こりやすい場所です。長期間放置すると修理費用が高額になることもあります。そこで代表的な問題と原因について紹介します。
床がブカブカする
洗面所の床がブカブカと沈むような感覚がある場合、床材や床下の構造に問題が生じている可能性があります。主な原因としては、床下の水漏れによる木材の腐食や、経年劣化による傷みが考えられます。長年使用している場合、クッションフロアやフローリングの下にある合板が湿気を含んで劣化し、強度が低下することが原因となることが多いです。
また、湿気の多い環境ではシロアリ被害を受ける可能性もあり、木材が食害されることで床の強度が落ちることもあります。
床のカビ・黒ずみ
洗面所の床に黒ずみやカビが発生するのは、湿気や水はねによる影響が大きいです。換気が不十分な環境では湿気がこもりやすく、カビが繁殖しやすくなります。
また、石鹸カスや皮脂汚れが床に残ることで黒ずみが発生し、掃除を怠るとさらに頑固な汚れへと変化します。
床材が水を吸収しやすい場合、内部にカビが根を張ることもあり、簡単に落とせなくなることもあります。
床の水漏れ・浮き
床が浮いているように感じる場合、床材の接着剤が劣化しているか、水分の影響で膨張している可能性があります。洗面台の排水管や、給水管からの水漏れがあると床下に水が染み込み、床材が浮いてしまうことがあります。
また、湿気が多い環境では木材が膨張し、床の表面が波打ったように浮くこともあります。これを放置すると、さらに接着剤が剥がれてしまい、床の張り替えが必要になることもあります。
自分でできる応急処置と掃除方法

洗面所の床にトラブルが発生したとき、自分でできる応急処置や簡単掃除方法を知っておくと、被害の拡大を防ぎ、修理費用を抑えられます。
床がブカブカする場合
床が沈むようにブカブカする原因は湿気や水漏れ、経年劣化、シロアリ被害などが考えられます。まずは原因を特定し、応急処置しましょう。
換気扇を回したり、窓を開けて空気を循環させて、除湿機や新聞紙を敷いて湿気を吸収させましょう。床の沈みが気になる部分にクッションシートやカーペットを敷き、床下の木材の緩みが原因の場合、ネジで固定して補強できることもあります。
床下にシロアリのフンや木くずが落ちている場合は、専門業者に床下点検を依頼した方がいいでしょう。
カビ・黒ずみがある場合
床のカビや黒ずみは湿気や水はね、皮脂汚れが原因で発生します。放置すると頑固な汚れになり、除去が難しくなるため、早めに掃除しましょう。
軽度のカビ
軽度のカビは消毒用エタノールをスプレーし、布で拭き取りましょう。市販のカビ取り剤を使う場合は、説明書に従って使用しましょう。
頑固な黒ずみ
洗面所の床にできた頑固な黒ずみは、皮脂汚れ・水垢・カビ・石鹸カスが混ざった汚れの可能性が高いです。この黒ずみをしっかり落とすために、重曹とクエン酸(またはお酢)を使ったナチュラルクリーニングの方法を紹介します。
準備物
- 重曹
- クエン酸または酢
- 水
- スプレーボトル
- 古歯ブラシやスポンジ
- 雑巾
- キッチンペーパーやラップ
黒ずみの落とし方
- 黒ずみが気になる部分にぬるま湯をかけるか、固く絞った雑巾で湿らせる。
- 黒ずみの部分に重曹をたっぷり振りかける。
- 水200mlとクエン酸小さじ1杯をスプレーボトルに入れてよく混ぜる。
- 重曹を振りかけた黒ずみ部分に、クエン酸水をスプレーする。
- 汚れがひどい場合はキッチンペーパーやラップをかぶせてパックする。
- 汚れが浮いてきたら古歯ブラシやスポンジで擦る。
- 汚れが落ちたら水拭きし、最後に乾いた雑巾で乾拭きし水気をしっかり取る。
洗面台の全体の掃除方法については下記の記事で詳しく紹介しています。

水漏れ・床の浮きがある場合
床の浮きや剥がれは、水漏れや湿気が原因で起こることが多いため、まずは水漏れの有無を確認しましょう。
洗面台の下や床下で水漏れが発生すると、床材が水を吸収し、膨張して浮き上がることがあります。このまま放置すると、床材の腐食やカビの発生につながり、最終的には床の張り替えが必要になることもあります。
業者に頼むべき場合と費用相場は?

洗面所の床のトラブルは、自分で修理や掃除できるものもありますが、症状が深刻な場合は専門業者に依頼するのが安心です。業者に依頼すべきケースと費用相場を紹介します。
業者に依頼した方がいい場合
- 【床が大きく沈む】:修繕しないと抜ける可能性あり
- 【カビや黒ずみが広範囲】:健康リスクが高い
- 【水漏れが止まらない】:床下が腐る可能性あり
- 【床下に木くずやフンが落ちている】:シロアリ被害が疑われる
作業内容によって費用が異なりますが、一般的な費用相場を紹介します。
作業内容 | 費用目安 |
---|---|
部分的な床の張り替え | 20,000円〜50,000円 |
洗面所全体の床張り替え | 50,000円〜150,000円 |
床のカビ・黒ずみ除去 | 5,000円〜15,000円 |
シロアリ駆除 | 100,000円〜 |
カビや黒ずみのクリーニングは比較的安価ですが、床材の張り替えが必要になると費用が高くなります。シロアリ駆除は専門業者に依頼すると10万円以上かかることが多いため、早期発見・対策が重要です。
洗面所の床を長持ちさせるための予防策

洗面所の床は、「水はね」「湿気」「経年劣化」によってダメージを受けやすいため、日頃のメンテナンスや適切な対策をすることで、床の寿命を延ばすせます。洗面所の床を長持ちさせるための予防策を紹介します。
カビ・黒ずみ対策
湿気がこもりやすい洗面所では、カビや黒ずみが発生しやすくなります。これを防ぐためには、定期的な掃除と換気、適切な床材の選択が重要です。重曹とクエン酸を使った拭き掃除を月1回しましょう。
また、洗面所の換気扇を定期的に回し、湿気がこもらないようにしましょう。除湿機やサーキュレーターを活用し、空気を循環させることで、カビの発生を防ぎましょう。
水漏れ・腐食対策
床の劣化を防ぐためには、水漏れを未然に防ぎ、床に水が染み込まないようにすることが大切です。定期的に排水管を点検し、水漏れを見つけたらシリコンコーキングで水の侵入を防ぎましょう。
床がブカブカしないために
床の沈みやたわみを防ぐためには定期的に点検し、除湿機や換気を活用し、床下の湿気を防ぎましょう。また、重いものを直接置かないように工夫するといいでしょう。
手に負えない時はプロへ依頼するのがおすすめ
今回は洗面所の床トラブルの原因や、業者に依頼すべきケースの費用相場を紹介しました。洗面所の床のトラブルを放置すると、床の腐食やシロアリ被害につながり、修理費用が高額になる可能性があります。
軽度なトラブルであればDIYで修理できますが、広範囲にカビが発生していたり、床が沈むほど劣化している場合は専門業者に依頼するのが安心です。プロのクリーニングや補修を受けることで、床を清潔に保ち、長持ちします。快適な空間を取り戻すために、一度専門業者に相談してみてはいかがでしょうか?