アルカリ電解水は軽度の除菌・消臭効果も期待できます。アルカリ電解水は、pHの高い性質により、油汚れだけでなく菌やニオイの元となる有機物にも作用します。雑菌の繁殖を抑えることで、調理台やゴミ箱まわりの消臭・除菌にも使用可能です。ただし、強い殺菌力を求める場面や医療用には適さないため、用途に応じて専用製品との使い分けが必要です。
アルカリ電解水は赤ちゃんやペットにも安全ですか?一般的な使用範囲では安全とされますが、誤飲や目への接触には注意が必要です。アルカリ電解水は洗剤やアルコールと比べて成分がシンプルで、低刺激な点が特長です。そのため、赤ちゃんやペットのいる家庭でも広く使用されています。ただし、pHが高いため、万が一口に入ったり目に入った場合は速やかに水で洗い流し、必要に応じて医師に相談することが推奨されます。
アルカリ電解水は肌に触れても問題ありませんか?肌に触れても基本的に問題ありませんが、長時間の使用や敏感肌の方は注意が必要です。アルカリ電解水は石けんや合成洗剤に比べて刺激が少ないとされていますが、pHの高さにより手荒れの原因となることがあります。特に乾燥肌・敏感肌の方や長時間の使用が想定される場合は、手袋の着用がおすすめです。使用後は手洗いと保湿を行うことで、肌への影響を抑えられます。
アルカリ電解水は、化学成分を使わずに汚れを落とせる安心・安全なクリーナーとして注目を集めています。水を電気分解して作られたこのアルカリ性の水は、油汚れや皮脂汚れをしっかり落としながら、除菌効果も期待できるのが魅力です。無臭・低刺激で、赤ちゃんやペットのいるご家庭でも安心して使えるのが人気の理由です。
今回はアルカリ電解水の効果や自宅での作り方、正しい使い方やおすすめの商品を紹介します。
アルカリ電解水とは?

アルカリ電解水は、水を特殊な装置で電気分解して作られる「アルカリ性の水」です。界面活性剤や化学物質を使わずに汚れを落とせることから、環境にも肌にもやさしいクリーナーとして注目されています。洗浄力と除菌力があり、水拭きだけでは取り切れない汚れや雑菌を落としてくれます。
電気分解によって作られるアルカリ性の水
アルカリ電解水は、水に微量の電解質(塩化ナトリウムなど)を加え、電気分解することで生成されます。電解の過程で水のpHが上がり、酸性の成分と分離した「アルカリ性の水」が得られます。
このアルカリ水には、タンパク質や油脂を分解する力があり、汚れを浮かせて落としやすくしてくれます。
界面活性剤・化学成分を含まない
一般的な洗剤とは異なり、アルカリ電解水には界面活性剤や合成香料、防腐剤といった化学成分が含まれていません。そのため、小さなお子さまやペットのいる家庭でも安心して使えるのが魅力です。洗浄成分が「水」そのものなので、使用後の拭き取りも簡単です。
pH値と洗浄力
アルカリ電解水の洗浄力は「pH値」によって決まります。一般的にpH11〜13程度の強アルカリ性の水が使用され、油汚れや手垢、タバコのヤニなどに効果を発揮します。pHが高くなるほど洗浄力は増しますが、用途に応じて適切なpHの製品を選ぶことが大切です。
【参考】
農林水産省 電解次亜塩素酸水の概要
アルカリ電解水の作り方
アルカリ電解水は、専用の電解装置を使えば自宅でも作れます。以下に基本的な作り方をわかりやすく紹介します。
準備物
- 水(できれば精製水や浄水)500ml
- 微量の電解質(食塩など)
- アルカリ電解水生成器
アルカリ電解水の作り方
- 家庭用の電解水生成器に指定の量の水を入れます。
- 必要に応じて電解質を投入する。(機種によって不要な場合もあり)
- ボタンを押して数分~10分程度で生成完了。
- 生成後はスプレーボトルなどに保存する。
アルカリ電解水の特徴と、他の洗浄剤との違い

アルカリ電解水は、界面活性剤を使わずに汚れを落とせる新しいタイプのクリーナーです。ナチュラルクリーニングの代表格である重曹やクエン酸、中性洗剤と比べて、どんな違いがあるのか解説します。
重曹・クエン酸・中性洗剤との違い
重曹やクエン酸は粉末を水に溶かして使うのに対し、アルカリ電解水は液体のまま使える手軽さが特徴です。重曹やクエン酸は汚れに応じて使い分ける必要がありますが、アルカリ電解水は1本で油汚れや皮脂汚れに対応可能です。
中性洗剤とは異なり、洗剤成分が残らないのも大きな違いです。



アルカリ電解水のメリット
アルカリ電解水の最大のメリットは、安全性の高さです。化学成分を含まず無臭なので、肌が弱い人や子ども、ペットがいる家庭でも安心です。
また、ベタつきが残らないため二度拭きの手間が不要なのもポイントです。キッチンや冷蔵庫内など、食品まわりの掃除にもぴったりです。
アルカリ電解水のデメリット
アルカリ電解水は万能ではなく、効果が限定されることもあります。主に酸性の汚れ(油・皮脂・タンパク質など)には強いですが、水アカや石けんカスのようなアルカリ性の汚れには不向きです。
また、木材やアルミなど素材によっては変色や劣化の原因になるため、注意が必要です。
アルカリ電解水の基本的な使い方

アルカリ電解水は、家庭のあらゆる場所で活躍する万能クリーナーです。界面活性剤を使わずに油汚れや皮脂を浮かせる力があり、除菌効果も期待できます。そこで場所別に具体的な使い方と注意点を紹介します。
キッチンの油汚れ
コンロ周りやレンジフードのベタベタ汚れにはアルカリ電解水が効果的です。スプレーして数分置いたあと、布で拭き取るだけで油が浮き上がります。また、電子レンジや冷蔵庫内の拭き掃除にも便利で、食品に触れる場所でも安心して使えるのがメリットです。




トイレや浴室の水垢対策
アルカリ電解水は、尿の飛び散りや皮脂汚れの掃除に効果的です。トイレの便座や壁、浴室の鏡や蛇口まわりなど、手垢や石けんカスが気になる場所にスプレーして拭くだけです。水垢がひどい場合は、クエン酸との併用がおすすめです。

家電やフローリングの拭き掃除
テレビやエアコンの外装、照明の傘、リモコンなど手垢がつきやすい場所の拭き掃除にも使えます。フローリングも、軽くスプレーして乾拭きすればベタつきが取れてサラサラになります。ただし、木材は浸透しやすいため、使いすぎには注意しましょう。

アルカリ電解水を使える場所と使えない場所
安心安全で色々な場所に使える洗剤として知られているアルカリ電解水ですが、使えない場所もあります。
アルカリ電解水を使える場所
- 水拭きできる箇所
- トイレ
- テーブルや椅子
- ドアノブ
- 窓ガラス
- 下駄箱
- おもちゃ
アルカリ電解水は上記の場所を掃除する時の洗剤としてはもちろん、ゴミ箱の中のニオイを軽減する消臭スプレーとしても使えます。
タバコのヤニもアルカリ電解水をスプレーするだけでドロドロに溶けて掃除しやすくなるため、壁紙などに付いたタバコのヤニが気になる人はぜひ使ってみてください。
アルカリ電解水を使えない場所
- 水を使用できない箇所
- アルミや銅
- 漆器
- 皮革類(車のシートや洋服など)
- 絹製品
- 宝石など貴金属
- 塗装されている物
- クリアコーティングされている物(テレビ画面、パソコンのモニター、メガネなど)
- クリーナーの使用ができない箇所
アルカリ電解水を使えない場所に使ってしまうと、シミがついたり塗装やコーティングがはげたりする可能性があります。一度付いたシミは取るのが難しく、コーティングも元に戻すことは厳しいので使用場所には注意してください。
なかには「車のシートの掃除に使ったらシミが付いて取れなくなった…」という人もいますので、心配な人はアルカリ電解水のラベルに書いてある説明を確認してから使用するといいでしょう。
アルカリ電解水を使う時の注意点

アルカリ電解水は人や環境に優しく、とても使いやすい洗剤ですが使用上の注意点が4つあります。
肌が弱い人はゴム手袋を着用する
アルカリ電解水は安全な洗剤ですが、強力なアルカリ性なので酸性の肌を傷める可能性があります。肌が弱い方や長時間使用する場合はゴム手袋を着用しましょう。ゴム手袋が苦手という人はビニール手袋でも大丈夫です。アルカリ電解水に直接触れないようにしてください。
マスクやメガネを付ける
直接目や口に入ると具合が悪くなることもあるため、掃除中はマスクやメガネを着用すると安心です。もし目や口に入った場合は、すぐに水で洗い流すようにしましょう。
アルカリ電解水を使って掃除した直後は湿り気があり、アルカリ性の成分が残っています。乾くまでは触らないようにしましょう。
目立たない場所で試してから使う
掃除する場所や物によってはシミができる可能性があるため、アルカリ電解水を使って掃除する時は、目立たない場所で試してから使うといいでしょう。「使っていい場所だから大丈夫!」と思い一気に掃除したら色あせてしまったということもあるので、シミや色落ちなどがないか試してから使うと安心です。
保管する時は直射日光を避ける
アルカリ電解水は直射日光に当たったり、高温になったりするとアルカリ性から中性に近付き効果が軽減されます。そうならないため日当たりのいい場所や、高温になりやすい冷蔵庫の横などではなく棚の中や風通しのいい場所などで保管しましょう。また、できるだけ早く使い切るといいでしょう。
おすすめのアルカリ電解水

商品名 | 特徴 |
---|---|
レック 水の激落ちくん | 無臭・無添加・コスパ良好 |
ウルトラハードクリーナー 電解水スプレー | 油汚れに強い・高pH |
レック Ba 水の激落ちシート | 電子レンジや冷蔵庫向け |
ドーバー パストリーゼ77 | 除菌力は高いがアルコール含む |




汚れが落とせない時はプロへ依頼するのがおすすめ
今回はアルカリ電解水の効果や自宅での作り方、正しい使い方やおすすめの商品を紹介しました。アルカリ電解水は、化学成分を使わずに汚れを落とせる便利なクリーナーです。油汚れや皮脂汚れ、手垢などに強く、赤ちゃんやペットのいる家庭でも安心して使えるのが魅力です。自宅での作り方や正しい使い方を押さえれば、毎日の掃除がぐっとラクになります。
ただし、頑固な汚れや広範囲の掃除には限界もあるため、落ちない汚れに悩んだら無理せずプロの力を借りるのがおすすめです。専門業者はその道のプロなので、自分では落とせない汚れもキレイにしてくれます。また、掃除の準備や後片付けまで全てお任せできるから仕事や家事、育児などで忙しい方も気軽にお願いできます。
よくある質問
この記事に関するよくある質問
使用できない素材や場所はありますか?
アルカリ電解水はアルミ・銅・皮革・ニス仕上げ木材などには使用を避けてください。アルカリ電解水は油分を分解する力があるため、素材によっては変色・腐食・コーティングの劣化を引き起こす恐れがあります。特に注意が必要なのは、アルミ・真鍮・皮革・ワックスやニス仕上げの木製品など。使用前には目立たない場所でテストし、素材の注意表示に従うことが重要です。
アルカリ電解水と他の洗剤を併用しても大丈夫ですか?
他の洗剤や薬品との併用は基本的に避けてください。アルカリ電解水は単体で使用することを前提に設計されています。他の洗剤と混ぜると、想定外の化学反応や有害ガスの発生を引き起こす恐れがあります。特に酸性洗剤や塩素系漂白剤との併用は厳禁です。清掃箇所を切り替える際は、水拭きなどで中和・除去してから次の洗剤を使用することが推奨されます。
自宅でアルカリ電解水を作るにはどうすればいい?
専用の電解水生成器を使用すれば、自宅でも作ることが可能です。アルカリ電解水は、水道水を専用装置で電気分解することで生成されます。市販の電解水生成器を使用すれば家庭でも簡単に作れますが、生成には一定の水質条件やpH調整が必要です。重曹や洗剤を混ぜて作る方法は「アルカリ水」として紹介されることもありますが、これは電解水とは性質が異なるため注意が必要です。
アルカリ電解水の効果的な使い方を場所別に知りたい
場所に応じて使い分けることで、アルカリ電解水の効果を最大限に発揮できます。キッチンでは、コンロ・換気扇・電子レンジの油汚れに効果的です。冷蔵庫や調理台にも使用できますが、使用後は水拭きで成分をしっかり除去しましょう。浴室では石けんカスや皮脂汚れ、窓ガラスには皮脂やホコリの除去に使えます。用途ごとにスプレーし、数分置いて拭き取ると汚れが落ちやすくなります。
アルカリ電解水の保存期間や劣化の目安は?
未開封で3〜6ヶ月、開封後は1〜2ヶ月が目安です。アルカリ電解水は時間とともにpHが低下し、洗浄力が弱くなるため長期保存には向きません。直射日光や高温を避け、冷暗所で保管することが推奨されます。透明ボトルや開封後の容器は特に劣化しやすいため、早めに使い切るのが理想です。生成日が記載されていない製品は、購入日から逆算して使用しましょう。
アルカリ電解水は食品まわりにも使えますか?
無香料・無着色で成分が水のみのタイプであれば、食品周りにも使用可能です。市販のアルカリ電解水の中には、調理台・まな板・冷蔵庫内など、食品が接触する箇所にも使える製品があります。ただし、使用後は必ず水拭きして成分をしっかり取り除くことが前提です。安全性を重視する場合は、食品添加物グレードの製品を選ぶと安心です。香料や界面活性剤が含まれる製品は避けてください。
アルカリ電解水と次亜塩素酸水は何が違う?
アルカリ電解水は洗浄向け、次亜塩素酸水は除菌・殺菌向けです。アルカリ電解水はpH11前後の高アルカリ性で、油汚れやタンパク質汚れの分解に効果を発揮します。一方、次亜塩素酸水はpH5〜6.5の弱酸性〜中性で、細菌・ウイルスに対する除菌効果が特徴です。混同されがちですが、用途は異なるため、汚れの除去にはアルカリ電解水、衛生管理には次亜塩素酸水と使い分けるのが効果的です。