道路の側溝に蓋がないと、思いがけずハマってケガする危険がありますよね。
側溝の蓋(鉄の格子状のもの)を「グレーチング」といいますが、これには種類があります。
用途に合わせて使い分けをすることで、危険から身を守れます。
側溝にグレーチングを設置する時は「とりあえず何でもおいておけばいい!」というわけではありません。
そこで今回は、グレーチングの必要性や、グレーチングの選び方や、メンテナンスする方法について紹介します。
【グレーチングの役割】グレーチングの役割を知ろう!
側溝のグレーチングとは、側溝の蓋のことです。
場所によりますが、このグレーチングを設置していない側溝も多く見かけますよね。
全部の側溝にグレーチングを設置するのは、なかなか難しいということなのでしょう。
しかし、グレーチングがないことにより危険な場合があります。
- 大雨や台風によって水の勢いが強くなる
- 側溝にハマってケガする
さまざまな大きさの側溝が、身近な場所に設置してあります。
住宅街や駅までの道のりにも当たり前のように存在しています。
普段あまり気にならない側溝ですが、大雨や台風などの悪天候になると普段あまり気にならない側溝が、水の勢いが強くなり危険な場所に変わります。
「まさかこんなところで溺れる…」という悲しい事件もニュースになっていたりしますよね。
また、学校までの通学路にも側溝があるため、小さい子供達が毎日のように通るだけに側溝に謝ってはまりケガしないかと心配になります。
子供に限らず、高齢の方や身体に障害のある方も、杖などをつくバランスを崩してハマると大変です。
打ちどころによっては、打撲や骨折ではすまない場合もあります。
みんなの平和な毎日が、大惨事にならないように、側溝にグレーチングが設置されています。
【グレーチングの設置】グレーチング設置前に確認する2点
側溝のグレーチングを設置する前に、2つのことを確認する必要があります。
いきなり購入して、失敗するのを防ぐためにも確認しておきましょう。
【グレーチングの設置】側溝のサイズを確認する!
側溝には小さいものから大きなものまで、色々なサイズがあります。
側溝のサイズをきちんと把握していないと、グレーチングが合わないことがあり、失敗のもとになります。
側溝のサイズの確認方法は、側溝の「内側の寸法」と「外側の寸法」を測りましょう。
【グレーチングの設置】側溝の形を確認する!
側溝の縁形も確認しておく必要があります。
側溝の縁は、「溝があるタイプ」「溝がないタイプ」の2種類あり、それによってグレーチングタイプが変わります。
縁に溝があるタイプに、溝がないタイプのグレーチングを設置することはできません。
溝の形状に合うグレーチングを探すのは、慣れていないと難しい場合があります。
こちらも側溝の縁の形をメモしたり写真を撮り、縁のサイズも測っておくと、ホームセンターなどで相談しやすくなります。
【グレーチングの設置】グレーチングの選び方
側溝には種類と役割があり、用途に合ったグレーチングを設置することが大切です。
グレーチングの種類
グレーチングの種類は、見た目に大きくわけて2つあります。
- 網状のタイプ
- 中が見えないタイプ
また、側溝のタイプによって種類や名称が異なります。
- 工事打ち用…みぞぶた
- プレキャスト製品用…かさあげ
- 蓋がないプレキャスト製品用…U字溝
- 集水枡用…ますぶた
グレーチングの耐荷重
グレーチングはコンクリート側溝蓋とは違って、荷重設定が細かくされています。
- 歩道
- 2t
- 6t
- 14t
- 20t
- 25t
グレーチングの選び方
側溝のグレーチングは、用途に合わせて選ぶと失敗がありません。
水がよく流れる側溝には、水の流れが見える網目状のグレーチングがオススメです。
側溝内部のゴミの堆積状況がよく見えて、掃除のタイミングも分かりやすくてすみます。
一方、人通りがある側溝には中が見えないタイプのグレーチングを設置するといいでしょう。
網目状のグレーチングだと物を落とした場合は、取り出すにも一苦労です。
そして、車などが通る場所には、車の重量に耐えられるグレーチングを設置しましょう。
【グレーチングの不具合】グレーチングのガタつき解決方法
既に設置してあるグレーチングがガタガタして、安定しないことありませんか?
これからグレーチングを設置する場合も、設置したのにガタガタすると気になるので、あらかじめグレーチングのガタつきの解決方法を知っておきましょう。
グレーチングのガタつきが起こる原因は、側溝とグレーチングとの間にバラついた隙間があることです。
その隙間をなくす工夫することで解決できます。
【ガタつき解決方法】グレーチングを固定する製品を選ぶ
グレーチングの種類の中には、側溝とグレーチングをボルトなどで固定して、外れないよう工夫がされている製品もあります。
側溝とグレーチングの隙間をなくすだけでなく、固定もできる製品です。
ちょっとした拍子にグレーチングがズレたり、外れたりする恐れもありません。
しかし、グレーチングを固定するには側溝にボルトで固定できる細工しなくてはならないので、個人でするには少し手間で大変ではあります。
【ガタつき解決方法】グレーチングと側溝の間にクッション
グレーチングと側溝の間に、クッション性のある製品を挟みます。
それによって、グレーチングのガタつきだけでなく「ガタガタ」という音なり防止にもなります。
クッションには、ゴム系を使用するとより安定がして、音の吸収もするのでオススメです。
この方法はどんな側溝とグレーチングでも大抵対応できる方法で、誰にでも簡単にできる対策です。
古い側溝に使用してあるグレーチングは、側溝の劣化によりガタつきが大きい場合があり、縁が欠けていることもあるので安定していないことが多くあります。
それだけでなくガタつく度に、側溝の縁が傷つき破損の原因になることもあります。
そうなると側溝の交換という大がかりな工事が必要になりますが、ゴム系のクッションなら側溝の破損防止対策にも役立ってくれますよ。
費用がそんなにかからないのもメリットです。
【グレーチングの設置】グレーチングのメンテナンス方法切
側溝にグレーチングを設置すれば一安心ですが、それだけでは安全対策バッチリというわけにはいきません。
グレーチングも、メンテナンスが必要です。
メンテナンスというと、大げさに聞こえてしまうかもしれませんが、特別大変なことをする必要はなく、定期的に側溝を掃除するだけです。
掃除せずに放置していると、長い年月の間に落ち葉や、砂などが側溝にたまります。
たまった状態にしておくと、雨が降る度に水の流れが悪くなり、やがて側溝だけでの水の処理ができなくなります。
水が道路に溢れてしまい側溝と道路の境が見えなくなり、危険な状態と繋がります。
定期的に掃除して、側溝の落ち葉や砂を取り除き、雨水などの水の流れを正常にしましょう。
毎日忙しくて「自分で掃除する時間がない…」という人は、業者に側溝の掃除を依頼できます。
また、掃除する時はグレーチングが破損していないか、ガタつきがないかなど、状況確認も一緒にしましょう。
グレーチングは用途に合わせて適切に設置しよう!
今回は、グレーチングの必要性や、グレーチングの選び方や、メンテナンスする方法について紹介しました。
実際に、どんなグレーチングが合うのかわからない場合や、設置について悩んだら業者に相談すると安心です。
設置後のがたつきや、メンテナンスについても知っているだけで随分違います。
まとめ
- 側溝のグレーチングとは、側溝の蓋のこと。雨水の勢いを弱め、落下によるケガ等の事故から私たちを守ってくれる大切な役割がある
- 側溝にグレーチングを設置するには、側溝のサイズと形を確認して、用途にあったものを選ぶ必要がある
- 側溝のグレーチングがガタつく時は、グレーチングを固定する製品やゴム製のクッションなどで対処しよう
- 側溝のグレーチングを設置した後も、側溝の掃除やグレーチングの破損チェックなど、定期的なメンテナンスが大切です

