犬を飼っていると、カーペットの上でトイレを失敗してしまうことはよくあります。子犬や高齢犬はコントロールが難しく、飼い主の悩みの種になることもあります。放置すると臭いが染みついたり、再び同じ場所で排泄する原因になってしまうため、素早く適切な処理が必要です。
そこで今回はカーペットについた犬の尿の正しい掃除方法や、効果的な消臭方法を紹介します。犬が快適に過ごせる環境を保つために、ぜひ参考にしてください。
犬がカーペットでトイレを失敗する原因は?

犬がカーペットの上でトイレをしてしまう理由はいくつか考えられます。原因を特定し、適切な対策を取ることで改善が可能です。
犬がトイレを失敗する主な理由
- トイレの場所を認識できていない
- マーキング行動
- 体調不良による失敗
失敗を防ぐためのトレーニング方法
①トイレシートの場所を固定する
トイレの位置を一貫させることで、犬が迷わず決まった場所で排泄できるようになります。トイレの場所を変えた場合は、最初はリードで誘導しながらトレーニングしましょう。
②失敗しても怒らない
失敗した瞬間に叱るのはNGです。犬は怒られたこととトイレの関連を理解できず、ストレスを感じるだけになります。失敗した場所はしっかり消臭し、同じ場所で繰り返さないようにしましょう。成功したらすぐに褒めることで、正しいトイレの場所を覚えやすくなります。
犬がトイレを失敗した時の掃除方法

犬のおしっこの臭いは、一度カーペットに染み込むとなかなか取れません。完全に消臭するには、適切な洗浄と消臭が必要です。
手洗い可能なカーペットは、中性洗剤を薄めたもので優しく洗って外に干しましょう。
新しいおしっこの場合
準備物
- ペーパータオルまたは乾いた布
- 重曹またはコーンスターチ
新しいおしっこの掃除手順
- ペーパータオルを数枚重ねて押し付け、できる限り水分を取り除く。こすらず、ポンポンと叩くようにする。
- おしっこを拭き取った後、重曹またはコーンスターチをたっぷり振りかける。
- 30分ほど放置し、掃除機で吸い取る。
消臭・除菌する方法
準備物
- クエン酸
- 水
- スプレーボトル
- 布
消臭・除菌する手順
- スプレーボトルに水200mlにクエン酸小さじ1杯入れて溶かす。
- 臭いの部分にスプレーし、数分放置する。酸の力でアンモニア臭を中和します。
- 乾いた布で拭き取る。
臭いが残る場合
準備物
- ペット用消臭スプレー(酵素入り)
- 酸素系漂白剤
- スプレーボトル
- タオル
臭いが残る場合の手順
- ペット用消臭スプレーを臭いの部分にスプレーし、15分ほど放置する。
- 500mlの水に酸素系漂白剤を小さじ1程度入れて溶かす。
- 酸素系漂白剤スプレーを臭いの部分にスプレーしタオルでトントンと拭く。
- 扇風機やドライヤーを使い、しっかり乾燥させる。
おすすめの消臭スプレー



手洗い不可のカーペットの尿臭を消すには?

手洗い不可のカーペットに染みついた犬の尿臭を、効果的に取り除く方法を紹介します。
スチームクリーナーを使用する
スチームクリーナーを使うと、高温の蒸気で汚れや雑菌を除去できます。スチームクリーナーは高温の蒸気で汚れや臭いを除去する掃除機器です。
ただし、犬の尿臭に対しては注意が必要です。スチームクリーナーは尿を固める可能性があるため、先に重曹や酵素スプレーで処理してから使いましょう。また、ウールやデリケートな素材には使用しないように注意しましょう。
プロの業者に依頼する
洗濯機で丸洗いができないカーペットや、自分では取り切れない尿臭は業者に依頼すればキレイにしてもらえます。業者の利用方法は2つです。それぞれの特徴と料金相場を紹介します。
クリーニング店に依頼する料金相場
- 【一般的なカーペット】・・・1帖当たり1,500~3,000円
- 【高級カーペット】・・・1帖当たり3,500~4,000円
郵送で依頼する宅配クリーニングなら、冬の間しか使わないカーペットを保管してくれる業者もあるようです。
ハウスクリーニング業者に依頼する料金相場
- 【シャギー系】・・・3,000~6,000円/10平米
- 【高級カーペット】・・・4,500~9,000円/10平米
業者が自宅に訪問して、その場でクリーニングしてくれるので重たいカーペットを持ち運ぶ必要がありません。しかし、日程を業者と相談して決める必要があるので、スケジュールをあける必要があります。
愛犬が来客に反応する場合は、業者に来てもらっている間の対策も考えてあげたいところです。
- ハウスクリーニング業者に犬がいることを前もって伝えておく
- クリーニングの間は別の部屋かケージで待機させる
いくら愛犬が可愛いといっても犬好きの人ばかりではないので、業者への配慮もしておいた方がいいです。また、作業中に誤って愛犬が洗剤を口にしても大変です。安全対策のためにも、別の部屋かケージで待機させましょう。
どうしても無理な場合は抱っこしておくか、家族で協力して外にお散歩に連れ出すのもいいですね。それも難しい時はペットショップや動物病院、トリミングサロンなどのお預かりを利用しましょう。
お住まいの地域の床の除菌洗浄の費用をチェック
地域 | 都道府県 |
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北海道 | |
東北 | |
関東 | |
中部 | |
近畿 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |
犬のトイレ失敗を防ぐためのカーペット選び

犬がトイレを失敗しても掃除しやすく、臭いや汚れが残りにくいカーペットを選ぶことが重要です。以下のポイントを参考に、適したカーペットを選びましょう。
お手入れしやすい犬用カーペットの条件
①洗濯機で洗える
これは犬だけでなく、小さいお子さんがいるご家庭でもカーペットやラグを選ぶ時は重要なポイントです。犬のしつけができていても、たまにトイレを失敗したり、体調不良で嘔吐してしまうこともあります。汚れを落としやすい、洗濯機で洗えるなどお手入れがしやすいものを選びましょう。
②撥水加工がある
水分が染み込みにくく、おしっこを拭き取るだけで掃除が簡単にできます。また、カーペットの下に汚れが広がるのを防げます。
③防臭・抗菌仕様
臭いがこもりにくく、尿のニオイを軽減してくれます。抗菌効果があるので雑菌の繁殖を抑えられます。
オススメの犬用カーペット
愛犬家の集まりやトイプードル大集合などで、必ずといっていいほどあがっていたのが「どこのカーペットを使っている?」という話題でした。
「犬用 カーペット」と検索すると、たくさん商品がでてきます。どれを選べばいいのか、とても悩みます。オススメの犬用カーペットを3選紹介します。
東リ ファブリックフロア

防ダニ加工と1枚ずつ洗える点がメリットで、カラーも豊富で床暖房にも対応しています。耐久性にも優れており、愛犬が走り回ってもボロボロになりませんでした。タイルカーペットにありがちなジョイント部分に汚れがたまりやすい、変形するという感覚はありませんでした。
デメリットとしては1枚あたりの重量がわりとあるので、洗いにくかったです。裏面のズレ防止加工のせいなのか、固いので洗いにくいというのが実際に数年間使っていた感想です。
サンコー ずれない タイルカーペット

1枚あたりのサイズが小さいので、洗いやすそうなタイルカーペットです。ハサミでカットでき、ほつれてこない優れものです。50枚も入ってこのお値段なので、トイレのしつけが心配な子犬でもガンガン洗って使えそうですね。
抗菌カーペット

ホットカーペットの上からカバーとしても使えます。家庭用のハサミでカットできるので、お部屋の形や家具の配置にあわせてカスタマイズできます。「ペット対応」という表示があってこの価格はコスパがいいです。
筆者の経験上「ペット用」や「犬用」という表示がなくても、使いやすい商品はたくさんあります。筆者の知人は100円均一でジョイントマットを購入して、常に買い替えているという人もいます。多頭飼いで常に汚れなどが気になる場合は、それもひとつの方法ですね。
不安を感じたらプロへ依頼するのがおすすめ
今回はカーペットについた犬の尿の正しい掃除方法や、効果的な消臭方法を紹介しました。犬がカーペットでトイレを失敗した場合は、すぐに尿を拭き取り、適切な方法で消臭・除菌しましょう。また、防水や洗えるカーペットを使用することで、トイレの失敗を軽減することも可能です。
しかし、長期間放置された尿汚れや、繰り返し失敗した場所の臭いは家庭で完全に除去するのが難しい場合もあります。そんなときは、プロのカーペットクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。専門の技術と機材を使えば、奥深く染み込んだ尿の臭いもスッキリ除去できます。愛犬が快適に過ごせる環境を整えるためにも、ぜひ業者のクリーニングサービスを検討してみてください。