ダクト掃除のやり方|ダクト掃除を怠ると火災や害虫発生の危険がある
ダクトとはビルや飲食店、家屋に設置された「空気を運ぶ管」のことです。ダクトを掃除せずに放置しておくと健康被害や、火災を引き起こす原因になります。そこで今回はダクト掃除の重要性や、ダクト掃除のやり方を紹介します。
ダクトの種類は?
気体を運ぶ管のことを総称して「ダクト」と言い様々な種類があります。大型ビルや工場、飲食店などに設置されている大型の物から、一般家庭で使われている小口径のものまであります。用途により様々なダクトがありますが、主な役割は「空気を逃がす」「空気を吸い込む」ことです。
排気ダクトの特徴
排気ダクトはスーパー銭湯の大量の湯気を逃がしたり、飲食店の厨房の煙を逃がしたりするのに使われています。大型の排気ファンとセットで使われるものや、一般家庭のトイレや台所の換気扇とセットで使われるものが代表的です。
吸気ダクトの特徴
排気ファン等で外に逃がす空気量と同じ量の空気を吸い込むために、吸気ファンとセットで使われているのが吸気ダクトです。
機械換気設備と自然換気設備の特徴
換気扇やシロッコファン等、機械の力で空気を吸い込んだり、排気したりする設備は「機械換気設備」と一般的に言われています。
機械の力を使わずに気体の自然的な流動により空気を吸い込んだり、排気したりする設備を「自然換気設備」と言います。昔の一軒家の基礎などによくみられる「風窓」を使った床下換気も、この自然換気設備の一種です。
ダクト掃除を怠るとどうなる?
ダクト掃除を怠るとどうなるのか、実例で紹介します。先日、8年ダクト掃除を怠っていた中華料理屋から「外のダクトカバーから油がしたたり落ちて通行人に垂れてしまい、大クレームになったので大至急何とかして欲しい」との依頼を受けて中華料理屋を訪れました。
外から問題のダクト(ウェザーカバー)を見ると、ダクトの出口には油がこびり付き、つらら状に垂れさがっており、お店の外壁にまで油汚れがビッシリこびりついていました。
今度は厨房にお邪魔し、問題の排煙ダクトと大型の換気扇を見てみました。換気扇はもはや取付ねじが見えないくらい油で固まり、換気扇の先に通じるダクトにも油がビッシリでした。直径300Φ(30センチ)ある筒形のダクトは内径に2cmも油の塊がこびりついていました。いたるところにネズミの足跡や、ゴキブリの死骸が見られ、部分的に油の塊が焼け焦げていました。いつ火事になってもおかしくない状態でした。
- 火災の危険性
- 害虫による健康被害
- 不衛生な環境
ダクト掃除を怠ると、せまる危険はお店にとって深刻な問題です。
この中華料理店の名物は「五目チャーハン」なのですが、このお店のダクト掃除後、筆者は大好物のチャーハンがしばらく食べられなくなってしまいました…(涙)
ダクトの汚れを軽減させるポイント
ダクト内部にこびり付いた油汚れや、粉塵を掃除するのは素人には非常に難しいものがあります。
しかし、ダクト内部の汚れを少しでも軽減させるために、自分でもできることはあります。
- ダクトの吸い込み口についているホコリを定期的に掃除機で吸い取る
- フィルターを外して洗剤などを使って油汚れを洗い流す
これだけでも、ダクトの汚れを軽減させる効果があります。フィルターが詰まった状態のままにしておくと空気の流れが悪くなり、室内の空気が常に滞留した状態になります。
それだけではなく換気扇等の機械設備には余計な負荷がかかり、モーターが過熱して火災を引き起こしてしまう恐れがあります。こうならないためにも、フィルター掃除を自分でマメにして、少しでも空気の流れがよくなるようにしましょう。
このように自分でできることをして、ダクト内部の掃除はプロに依頼しましょう。
ダクト掃除の流れ
自分では掃除が難しいダクト掃除ですが、業者はどのように掃除するのでしょうか?
業者が行うダクト掃除の流れを紹介します。
ダクト掃除の流れ
- 換気扇とフィルターを外してつけ置きする。
- ダクトの入り口と出口にこびり付いた油の塊を金ヘラでこそぎ落とす。
- ダクト内部を高圧洗浄機で洗い流す。
- ウェザーカバーの内側と、フードの内側をアルカリ性洗剤を使って掃除する。
- つけ置きした換気扇とフィルターをキレイに洗い流して元の位置に戻して完了。
手が届かないダクト内部は、強アルカリ性の洗剤を混ぜた洗浄液を60℃以上の温度に保ち、高圧洗浄機で根気よく洗い流します。アルカリと油分の化学反応により油の塊が分解され、ドロドロになった汚水が勢いよく出口のウェザーカバーから流れ出ます。流れ出た汚水が垂れ流しにならないように、ウェザーカバーの出口には厚手のビニルシートで大きな囲いを作り、大きな「プラフネ」という業務用のたらいを出口にセットします。たまった汚水はその辺に放流せず、持ち帰り適切に処理します。
ダクト掃除の業者を選ぶポイント
ダクト内部掃除を業者に依頼する時は、どんな業者を選ぶのかも重要なポイントです。
ダクト内部掃除を業者に依頼する時は、どんな業者を選ぶのかも重要なポイントです。作業自体はそれほど難しいものではありませんが、洗浄で発生した汚水の処理や近隣住民や通行人の配慮が重要です。ここに業者の良し悪しがはっきりと表れるといっても過言ではありません。
また、価格の安さを売りにしている業者がいますが、このような業者は価格が安いぶん複数の現場を短時間で回らなければならないため、どうしても1件1件の現場に対する細やかな心配りが欠如しているような気がします。
厨房の中から勢いよく高圧洗浄機でダクト目がけて洗剤を噴射して、ウェザーカバーからこげ茶色の洗浄液が勢いよくお店の壁伝いに地上に流出し、歩道が汚水まみれになっているのを目撃したことがあります。このような業者にダクトの掃除を依頼したいでしょうか?
ダクト掃除はそれなりに高額な費用が発生します。業者選びで後悔しないために、面倒でも3社以上の相見積を取りましょう。作業をお願いする前に現地調査を依頼して、作業内容も詳しく説明してくれる業者が安心です。掃除作業のみならず、近隣への配慮や汚水処理してくれる業者に依頼する方が間違いありません。
まとめ
今回はダクト掃除の重要性や、ダクト掃除のやり方を紹介しました。ダクト掃除は火災予防や、健康被害防止の観点から必ず定期的にしなければなりません。フィルターや換気扇など、自分で掃除できる箇所は極力することをオススメします。
プロに依頼するしかないダクト内部の掃除は、業者選びが重要です。ダクト掃除の実績やノウハウが豊富で、作業中に細やかな気配りができるプロにお願いしましょう。
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