使用頻度が増える直前の春(冷房前)や秋(暖房前)が最適です。シーズン中は予約が取りづらく料金が高くなる傾向もあるため、閑散期を狙うのが賢明です。カビ臭や送風時のほこりっぽさを感じたときも、早めに業者へ依頼するのが望ましいタイミングです。
エアコン掃除にかかる作業時間はどれくらい?家庭用壁掛けタイプなら、1台あたり1~2時間が一般的な目安です。作業内容や機種によって前後しますが、標準的な分解洗浄であれば半日もかかりません。複数台まとめて依頼する場合は、作業人数に応じて所要時間も調整されることが多いです。
エアコン掃除の業者はどこまで分解してくれる?信頼できる業者であれば、カバー・フィルターだけでなく、熱交換器や送風ファンまで分解して高圧洗浄します。市販スプレーでは届かない内部のカビや汚れも徹底的に除去可能です。ただし、基板など電装部の分解は業者の技術力によって異なるため、事前確認が重要です。
「エアコンの効きが悪い」「カビ臭がなかなか取れない」といった悩みを抱え、業者に依頼すべきか迷っていませんか?私自身もフィルター掃除では限界を感じ、思い切ってプロのエアコンクリーニングをお願いしました。
そこで今回は、実際に業者に依頼した際の流れや費用、掃除後の効果を体験に基づいて紹介します。また、業者選びで失敗しないためのチェックポイントもまとめました。初めての方でも安心して読めるよう、丁寧に解説しています。
業者にエアコン掃除を依頼した理由ときっかけ

我が家のエアコンは6年ほど前に購入した、シャープ(壁掛けタイプ)のお掃除機能付きエアコンです。お掃除機能がついているから「クリーニングは必要ない」と思っていたのに、最近エアコンのききが悪くなんだかカビ臭いと感じることも増えました。


業者に依頼するとお金もかかるので自分でできないものかと思って調べてみると、市販されているエアコン洗浄スプレーなどではエアコンの奥までキレイにできないんだとか…。
さらに、お掃除機能付きのエアコンを自分で分解洗浄するのは大変で、故障する危険性もあると書いてありました。
エアコンを買い換える事を考えたらクリーニングした方がいいのかな~?
一大決心し初めてエアコンクリーニング専門の業者に、依頼してみました!(そんな一大決心でもないか…イヤイヤ筆者には一大決心でした^^;)
なにせ初めて依頼するので、心配事がいっぱいです。作業の流れや所要時間、マンションなの騒音は大丈夫なのか?とか(笑)
【参考】
Panasonicエアコンの使い始めは掃除が必要!夏前にお手入れする理由と
プロによるエアコンクリーニングの流れ
業者に依頼するのが初めてでも安心できるよう、当日の作業工程をひとつずつ解説します。
プロによる掃除の前に、自分でできるメンテナンスエアコンフィルターの掃除も気になる方はこちらに詳しく紹介しています。

事前確認と見積もり
すまいのホットラインのサイト上で使用中のエアコンの機種や設置場所、汚れ具合をメッセージにて確認していただき、作業にかかる時間や料金も事前に明確にご案内いただけたので、安心してお任せすることができました。
予約時間の少し前に業者が到着

予約の時間少し前に「もうすぐ到着する」と業者から連絡があり、作業道具を持ってお一人で来られました。
笑顔で挨拶され、スリッパも持参しテキパキ荷物を掃除してもらうエアコンの周りに運ばれました。

エアコンクリーニング前に動作確認する

ルーバー(風向きを変える羽)が折れていないか、冷房運転でしっかり冷たい風が出るかなどの動作確認をします。
エアコンクリーニングを終えて破損や故障が見つかった時に元々と壊れていたのか、エアコンクリーニング中に壊れてしまったものなのかを判断するためとのことでした。事前に確認しておくことで、安心して任せられますね。
業者が持参した道具でエアコンを養生する

作業スペース周辺の壁や床が汚れないように、ビニールシートなどで保護していきます。
寝室にあるエアコンの場合、エアコンの真下にベッドがあるケースも多いかと思います。

わが家の場合は、マットレスを壁に立てかけるだけで作業スペースを確保できました。
まったく移動させられない場合でも「防水シートでしっかりカバーして作業するので安心してください」とのことでした。
パーツを外し分解する(部品を外す)

前面パネルから順番に、部品を外していきます。前面パネルは筆者でも簡単に外せそうでしたが問題はここからです。
エアコン本体のカバーを外していきます。カバーを外すだけでも、たくさんのネジや小さなパーツを外していきます。

カバーが外れたら、次はお掃除ロボットの取り外しです。たくさんの配線を一つずつ外していきます。どこをどう外せばいいのか、筆者には見当がつきませんでした…。
お掃除機能がついていないエアコンは比較的簡単に分解できるそうですが、お掃除機能付きエアコンは分解だけでも一苦労だそうです。
ここまでの作業を見ていて「自分で掃除するのは無理」だとつくづく感じました。
電装部分にビニールを巻きつけて養生する

洗浄には洗剤や水を使うため濡れてはいけない機械の部分には、丁寧にビニールを巻きつけます。

その後エアコンをすっぽり覆うようなビニールカバーを装着します。その先は筒状になっていて下に置いてあるバケツに、直接水が流れ落ちるような形になっています。
エアコンクリーニングのために作られた専用のカバーで、これなら他の場所に水や汚れが飛び散る心配もなく安心ですね。
専用の薬剤を高圧洗浄で吹きつける

いよいよ、洗浄スタートです。エアコンに洗剤を吹きつけていきます。
アルミフィン(*1)を変色させないようなアルカリ系の洗剤を使用しているとのことでした。エアコンの汚れ具合によって使い分けているそうです。

洗剤を勢いよく噴射する専用の道具を使って上から下から、まんべんなく全体にいきわたるように噴射していきます。
もう一方の手でファン(*2)を回したりしながら丁寧に吹きつけていきます。
(*1)熱交換器のこと。空気を温めたり冷やしたりする部分のことです。
(*2)風を起こす部分のことです。
外したエアコンパーツ(部品)を洗う

洗剤で汚れを浮かせている間に分解した部品を一つずつ洗っていきます。今回はお風呂場を使用しましたが、ベランダやお庭の散水場などでも作業可能だそうです。
水洗いができない部品はクロスとブラシを使って、丁寧にホコリや汚れを落としていきます。細かいデコボコや穴がたくさんあって、汚れをすべて落としきるのは大変な作業です。
特に今回のようなシャープのお掃除機能付きエアコンの場合、エアコンの本体カバーにも機械の部品がついているため水洗いができないのだそう。メーカーによって仕組みが違うので注意が必要ですね。
水洗いができる部品は洗剤を使って汚れを落としていきます。硬いブラシだと部品を傷めてしまうので「お手入れする時はやわらかいブラシを使ってください」と教えてくれました。
洗い終わった部品は、水分を丁寧に拭き取って乾かしておきます。あんなに汚れていた部品たちがピカピカになりました。
高圧洗浄機で洗剤を落とす

エアコンに吹きつけた洗剤を高圧洗浄で落としていきます。
高圧洗浄機は結構大きな音がします。作業は10分程度ですが、ご近所迷惑が気になる場合は事前にお知らせしておくといいかもしれませんね。

高圧洗浄でも落としきれない汚れは、クロスやブラシを使って丁寧に落としていきます。
汚れた水がどんどんバケツに溜まっていきます。「こんなに汚れていたんだ…」と、ぞっとしました。
エアコンに付いた水分を拭き取る

丁寧に水分を拭き取っていきます。この時にも残っている汚れがないかどうか、隅々まで確認していきます。
外したエアコンパーツ(部品)を元に戻す

たくさんの配線を一つずつ繋いでいきます。小さなパーツをはめ込みネジでとめていきます。どのネジをどこにとめて、どの線をどこに繋げばいいのか…。じっくり観察してみましたが、まったく「覚えられません!」でした。
最後にフィルターをつけて、前面パネルをはめれば組み立ては完了です。
最後に動作確認してエアコンクリーニング完了

クリーニングの後、最初に動かす時には水が噴き出すのでビニールカバーで吹き出し口を覆った状態で運転開始します。水が出なくなったらカバーを外して終了です。
濡れたカバーやビニールシートなどは、下に敷いていたブルーシートですべて包んで持って帰ってくれます。養生をすべて外し終わった後は、どこも汚れていませんでした。
作業にかかった時間は2時間程度でした。筆者が同じように養生し、分解洗浄する自信はありません。もし頑張ってやったとしても、どれほどの時間がかかってしまうことか…。
自分でエアコンクリーニングしたいから分解や組み立ての「やり方を覚える」といって作業を見学する人もいるそうですが、結局は「自分でやるのは無理」と諦めてしまう人がほとんどだそうです。
エアコンクリーニングが終わった後は、カビ臭さが完全になくなりました。カビはアレルギーの原因にもなるので、これからは、1〜2年に一度はエアコンクリーニングをお願いしようと思います。
今回エアコンクリーニングしてくれたのはアビリティさん

今回エアコンクリーニングしてくれたのは【株式会社 アビリティ】さんです。
アビリティさんは、筆者がエアコンクリーニングを依頼する業者さんを探していると、「ほっとライン」というサイトで見つけました。
サイト内で料金の比較やクチコミも見られて、作業に対する思いやアフター保証も顔写真が掲載されており、安心して選ばせて頂きました。
新しい白いスリッパを履いて、部屋に上がってくださったことが印象的でした。養生にはじまり作業すべてを一つひとつ丁寧にしてくださり、安心して任せられると感じました。
エアコン掃除の費用相場と追加料金の注意点

エアコンクリーニングの費用は、依頼いただくエアコンの機種や選択されるオプションによって異なります。あらかじめ相場を把握しておくことで、安心して予約できます。
以下に、主なタイプ別に費用相場を紹介します。
- 【壁掛けタイプ(家庭用)】:8,000〜15,000円
- 【お掃除機能付きタイプ】:13,000〜25,000円
- 【天井埋込タイプ(業務用)】:18,000〜26,000円
- 【防カビ・抗菌コート(オプション)】:+2,000円前後
地域 | 都道府県 |
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北海道 | |
東北 | |
関東 | |
中部 | |
近畿 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |
エアコン掃除の業者選びで失敗しない5つのポイント

業者の質にはばらつきがあり、慎重な見極めが重要です。後悔しないために、信頼できる業者を選ぶための5つのチェックポイントを紹介します。
①口コミ評価を確認する
Googleレビューや比較サイトの口コミをチェックしましょう。評価の★の数だけでなく、具体的な内容に注目することが大切です。
②明朗な見積もり
「追加料金なし」「作業内容が明確」など、見積もりに透明性がある業者を選びましょう。事前の説明が丁寧かどうかも重要なポイントです。
③保険の有無
万が一のトラブルに備えて、損害賠償保険に加入しているかどうかを確認しましょう。安心感につながる大切なチェック項目です。
④地域密着型かどうか
対応エリアが限定されている業者は、その地域に特化したサービスを提供していることが多く、迅速かつ丁寧な対応が期待できます。
⑤情報発信の有無
公式サイトやSNSなどで施工事例や実績を積極的に発信している業者は、信頼度が高い傾向にあります。発信内容の充実度もチェックしてみましょう。
プロの掃除後に感じた効果とビフォーアフター

エアコン掃除をプロに任せたことで実際に感じたメリットを紹介します。
家族のくしゃみ・咳が減少
フィルターの奥にたまっていたホコリやカビもしっかり除去してもらえました。アレルギー症状が軽減され、家族全員が快適に過ごせるようになりました。
冷房効率が目に見えてアップした
エアコンの風量や冷却効率が改善され、以前よりも短時間で部屋がしっかり冷えるようになりました。
電気代が約8%節約
前年同月と比べて、電気代が平均で約8%削減されました。エアコンの効率が向上したことで、光熱費の節約にもつながっています。
エアコンの電気代については下記の記事で詳しく紹介しています。

空気がクリーンで気持ちいい
エアコンをつけた瞬間に感じていたニオイがなくなり、部屋全体がすっきりとした空気に包まれました。思わず深呼吸したくなるような快適さです。
【参考】
国民生活センター ハウスクリーニングのトラブルにご注意
不安な時にはプロへ依頼するのがおすすめ
今回は、実際に業者に依頼した際の流れや費用、掃除後の効果を体験に基づいて紹介しました。自分では取りきれないエアコン内部のカビや汚れも、プロに任せれば短時間ですっきりとキレイに仕上げてくれます。今回のクリーニングを通じて、作業の丁寧さや仕上がりの違いを実感できました。
冷房効率が向上し、空気もクリーンになったことで、家族全員が快適に過ごせるようになり、健康面でも安心です。料金や作業内容に不安がある方も、事前の見積もりや口コミをしっかり確認すれば、納得して依頼できるでしょう。
エアコンの定期的なクリーニングは、快適な暮らしと家族の健康を支える、大切な習慣のひとつです。エアコンの効きが悪い、ニオイが気になると感じたら、一度プロのエアコンクリーニング業者に相談してみることをおすすめします。エアコンの汚れが気になる方は、【洗濯機の分解洗浄】や【浴室クリーニング】も検討してみてください。
よくある質問
この記事に関するよくある質問
掃除業者に依頼したあとのニオイはどう変わる?
カビ臭やこもったニオイは大幅に改善されることがほとんどです。内部のカビや雑菌、ほこりが高圧洗浄で除去されるため、送風時の空気が明らかにクリーンになります。芳香剤などの一時的な対処とは異なり、根本的なニオイ対策になります。
エアコンの内部洗浄はどれくらいの頻度で必要?
一般家庭では1〜2年に1回の頻度が推奨されます。ペットを飼っている、喫煙環境がある、キッチン近くで使用している場合などは、年1回の定期的な内部洗浄が望ましいです。フィルター掃除だけでは落としきれない汚れが蓄積しやすいため、プロのメンテナンスが重要です。
お掃除機能付きエアコンも業者に掃除を頼んだほうがいい?
お掃除機能はフィルター表面のほこりを取り除くだけで、内部のカビや汚れには対応していません。熱交換器や送風ファンなどの汚れは自動機能では落とせないため、分解して内部洗浄を行う業者のクリーニングが必要です。快適な空気環境を保つには定期的な依頼が効果的です。
市販スプレーと業者のエアコン掃除はどう違う?
市販スプレーは表面の汚れしか落とせず、奥のカビや油分は取りきれません。洗浄液が内部に残り、かえって臭いや故障の原因になることもあります。一方で業者は機種に応じて分解し、高圧洗浄で見えない部分まで徹底的に掃除します。効果の持続性や安全性で大きな違いがあります。
複数台まとめてエアコンクリーニングを頼むとどうなる?
2台以上まとめて依頼すると、1台あたりの料金が割安になる業者もあります。作業時間も短縮できるため、在宅の調整がしやすいのもメリットです。ただし、設置状況や機種によって作業工程が異なるため、事前に見積もりとスケジュール確認をしておくことが大切です。
エアコン掃除後にやっておくべきことはある?
作業後はしばらく送風モードで運転し、内部をしっかり乾燥させましょう。カビの再発を防ぎます。また、掃除後はカビ臭やほこりっぽさが消え、空気が明らかにすっきりしたと感じる人が多くいます。冷暖房効率も改善され、光熱費の節約につながるケースもあります。アレルギー持ちの方や小さな子どもがいる家庭では、衛生面のメリットを実感しやすいです。フィルターは1〜2か月ごとに簡単な掃除をすることで清潔な状態を維持できます。異臭や異音があれば早めに点検を依頼するのが安心です。
エアコン掃除を業者に頼んだあとの効果はどんな感じ?
掃除後はカビ臭やほこりっぽさが消え、空気が明らかにすっきりしたと感じる人が多くいます。冷暖房効率も改善され、光熱費の節約につながるケースもあります。アレルギー持ちの方や小さな子どもがいる家庭では、衛生面のメリットを実感しやすいです。