家庭でできるエアコン掃除は自分のタイミングで掃除ができますが、徹底的な掃除が難しいです。プロによるエアコンクリーニングは内部までしっかりと洗浄してくれるため、カビや細菌の除去も期待できます。
エアコンクリーニングをしたいけれど、いつ・どのくらいの頻度で行えばいいのか悩んでいませんか?エアコンクリーニングは、各メーカーやクリーニング業者から数年に1回行うように推奨されていますが、つい放置してしまう方も多いかもしれません。そこで今回はエアコンクリーニングの頻度を紹介します。
エアコンクリーニングとは?

エアコンクリーニングとは、エアコン(室内機)の内部を掃除する作業のことです。エアコンを分解し、周囲に汚れや洗剤が飛び散らないように養生し、内部の高圧洗浄と各パーツを洗浄して汚れを取り除きます。
家庭でできるエアコン掃除
家庭でできるエアコン掃除は、いつでも自分のタイミングで掃除ができるため時間調整しやすいですが、徹底的な掃除が難しいです。また、適切な掃除方法や道具を知らないと、エアコンを傷つけたり、効果が半減することがあります。

家庭でできるエアコン掃除の手順
- フィルターを取り外し、水洗いするか、掃除機でほこりを吸い取る。
- 吹き出し口やルーバー部分のほこりを、柔らかい布やブラシで取り除く。
- エアコンの外装部分を、中性洗剤を含ませた布で拭く。
プロによるクリーニング
プロによるエアコンクリーニングは内部までしっかりと洗浄してくれるため、カビや細菌の除去も期待できます。クリーニングにより、エアコンの性能が向上し、寿命も延びることも期待できます。
プロによるエアコンクリーニングの手順
- エアコンフィルターを清掃する。
- エアコンに養生カバーを設置する。
- 高圧洗浄機や専用の薬剤を使用して、内部の熱交換器やドレンパン、ファンなどを徹底的に洗浄する。
エアコンクリーニングの作業流れと内容については下記の記事で詳しく紹介しています。

推奨されるエアコンクリーニングの頻度

エアコンクリーニングの推奨頻度は、一般的には年に1~2回とされています。以下のポイントを考慮して、最適なクリーニング頻度を決めるといいでしょう。
一般的な家庭用エアコンの場合
エアコンの内部にはホコリやカビがたまりやすいので、少なくとも年に1回のクリーニングを推奨します。特に冷房をよく使う夏前や、暖房を使う冬前がおすすめのタイミングです。
また、アレルギーのある人がいる家庭では、年に2回のクリーニングが望ましいです。
クリーニングを依頼するタイミング
- フィルター掃除してもエアコンからイヤな臭いがする
- 吹き出し口やルーパーに黒いカビが付いている
- なかなか部屋や冷えない、暖まらない
- 送風ファンに汚れやホコリが付いている
特殊な場合
ペットがいる場合は、ペットの毛がエアコン内部に入り込みやすいので、定期的なクリーニングが必要です。年に2回以上のクリーニングが推奨されています。
また、家の中で喫煙する場合はタバコの煙や、ヤニがフィルターに付着するため、年に2回以上のクリーニングが望ましいです。
エアコンクリーニングの頻度 | エアコンの使用環境 |
---|---|
1年に1回 | 乳幼児や高齢者がいる ペットを飼っている 室内でタバコを吸っている 夏や冬はエアコンをほぼ1日中使っている キッチンの近くにエアコンを設置している 喘息などアレルギー性疾患を持つ家族がいる |
2年に1回 | 夏や冬はエアコンを1日4~7時間程度使っている リビングやダイニングに設置しているエアコン 洗濯物を部屋干しすること多い |
3年に1回 | 夏や冬も1日数時間しか使用しない 普段あまり使わない部屋に設置しているエアコン |
エアコンクリーニングを怠るリスク

カビや不快な臭いが発生する
エアコン内部に付着した汚れを放置していると、カビが繁殖して悪臭を放つようになります。エアコンの風によってカビの胞子を室内にまき散らすことになり、健康に悪影響を与える恐れがあります。
また、エアコン内部に溜まったカビやホコリが原因で、不快な臭いが発生することがあります。エアコンの臭いについては下記の記事で詳しく紹介しています。


アレルギー反応を引き起こしやすくなる
エアコン内に溜まったホコリは、ダニの温床となります。アレルギー反応を引き起こしやすく、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が現れます。

冷暖房効果が低下する
エアコンフィルターや内部が汚れていると、エアコンの風通しが悪くなり、冷暖房の効果が落ちます。これにより部屋がなかなか冷えない、暖まらないという状況が生じます。

エアコンが故障しやすくなる
ホコリや汚れが内部に蓄積すると、エアコンの部品に負荷がかかり故障の原因になります。特にファンやモーターが詰まることで、エアコン全体の機能に影響を与えます。
また、ホコリや汚れが蓄積すると結露が発生しやすくなり、排水が追いつかずに水漏れすることがあります。いつの間にか床や壁が腐食する可能性があります。
エアコンの寿命が短くなる
定期的なエアコンのメンテナンスを怠ると、エアコンの寿命が短くなります。適切にメンテナンスされたエアコンは10年以上使用できますが、クリーニングを怠ることで寿命が大幅に短くなる可能性があります。エアコンの寿命については下記の記事で詳しく紹介しています。

室外機のエアコンクリーニング頻度

室外機も2~3年に1回の頻度でクリーニングしましょう。室外機は外に置くことを前提に丈夫に作られていますが、吸い込み口などが汚れていると故障に繋がりやすいです。
また、ドレンホースが詰まると排水が逆流してしまうため、ゴミや虫を取り除く必要があります。エアコンクリーニングの頻度は室内機よりも少なくていいですが、室外機とドレンホースも点検や清掃を忘れずに行いましょう。

砂埃が多い地域は2年に1回クリーニングしましょう。次のような場合は、できるだけ室内機と一緒に室外機もクリーニングをお願いしましょう。
- 砂埃が多い地域
- 家の周囲で建築や土木工事している場合
- 外でペットを飼っている場合
- 室内機をクリーニングしてもエアコンの効きが悪い場合
エアコンクリーニングの頻度を下げる5つのコツ

冷房運転後は送風運転する
冷房運転するとエアコン内部に結露が発生し湿気が籠ります。この湿気に汚れが付くとカビが発生してしまうため、冷房を使った後は1時間ほど送風運転して内部を乾燥させましょう。乾燥させてカビの増殖を防ぐことでエアコンクリーニングの頻度を下げることに繋がります。
2週間に1回フィルター掃除する
エアコンフィルターは、室内に漂うホコリや汚れをキャッチする役割を持っています。フィルターが目詰まりすると、取り切れなかった汚れがエアコン内部まで入り込みます。2週間に1回の頻度でフィルター掃除し、内部に溜まる汚れを減らしましょう。

室内をこまめに掃除する
ホコリや汚れが多い部屋、タバコのヤニが発生する部屋、ペットの毛が舞う部屋などはフィルターやエアコン内部も汚れやすいです。室内をこまめに掃除すればエアコンクリーニングの頻度も下がります。
使用しない時期も送風運転する
エアコンは春や秋になるとあまり使わなくなります。しかし、エアコンを使わない時期こそホコリが隙間から内部に入り込みカビが繁殖します。使わない時期は窓を開けて換気したり、送風運転したりしてホコリを溜めないようにしましょう。
お掃除機能付きエアコンも掃除する
お掃除機能付きエアコンは、フィルターの自動清掃機能が付いたエアコンです。ダストボックスに溜まったホコリやゴミは自分で捨てる必要があります。
さらにお掃除機能付きエアコンは密閉度が高く、内部に水分が残りやすくカビが繁殖しやすいのが特徴です。内部の汚れを自動で取り除いてくれるものではないため、エアコンクリーニングする必要があります。ダストボックスの掃除や送風運転でキレイな状態を保ち、クリーニングの頻度を下げましょう。

まとめ
今回はエアコンクリーニングの頻度を紹介しました。エアコンの汚れを放置すると体調を崩したり、電気代が高くなったりします。1~2年に1回の頻度でエアコンクリーニングすれば、エアコンの寿命を延ばせます。
エアコンの風からイヤな臭いがしたり、吹き出し口に黒カビが見えるようになったら業者にエアコンクリーニングを依頼しましょう。プロの手でエアコン内部の頑固な汚れをしっかり落としてくれますよ。