ポインセチアの育て方から剪定方法!挿し木やポインセチアは赤くする短日処理も紹介
クリスマスの代名詞とも言われる「ポインセチア」は花びらのような赤い苞と緑の葉が美しい常緑低木です。ポインセチアは育て方を失敗すると枯れてしまうという話もよく聞きます。今回はポインセチアの正しい育て方を紹介します。
ポインセチアの育て方は?
ポインセチアはメキシコが原産の常緑低木です。草花ではなく樹木の仲間です。観賞期は11月~2月と冬ですが、耐寒性がないので基本的には室内での鑑賞がメインです。寒さにも暑さにも弱いため、鉢植えを室内で育てることが一般的です。
ちょうどクリスマスの時期とも重なるので、冬のシーズンにはもってこいの観葉植物のひとつとして人気があります。近年では花屋や園芸店、ホームセンターなどでも出回っています。赤色だけではなくピンクや白などたくさんのバリエーションが見られるようになりました。
日当たりのいい場所で育てる
日差しが強烈なメキシコがポインセチアの原産ということもあり日光を好みます。そのため日光が不足すると下の方から葉っぱが黄色く変色します。
育てる場所は寒かったり湿っている場所、暑すぎる環境は苦手です。気温が10度以下にならない窓辺などに置いて育てましょう。日中の窓辺は日光が差し込み室温も上昇しますが、夕方以降は気温が一気に低下するため気温の変動が大きいです。そのためポインセチアへのダメージも大きくなり枯れる原因にもなるため、窓辺近くすぎるのは注意しましょう。また、直射日光を当ててしまうと葉焼けする原因にもなります。
時期に応じて水をあげる頻度を変える
冬場は乾燥するのにも時間がかかるので、水やり頻度は少なめで大丈夫です。エアコンなどによって予想よりも乾燥していることがあります。適度に様子を見ながら葉水を与えましょう。
春から夏にかけては鉢土が乾いたら水やりしましょう。鉢土が乾いてしまうと葉がグッタリとしやすいので朝と夕と水やりをして様子みましょう。
切り戻し剪定する
クリスマスが終わり1~2月頃になると赤く染まっていた葉も段々と緑色になります。ポインセチアの見頃の時期が終わったら切り戻し剪定しましょう。切り戻し剪定とは大きく伸びすぎた枝や、絡まっている枝を切り落とし樹形を整える事です。切り戻し剪定することでキレイな樹形で育てられて、春先には新芽も続々と出てきます。
ポインセチアを育てる時に気を付けるべき害虫
ポインセチアは室内で育てることが一般的ですが、室内栽培でも害虫被害が多いです。今回はポインセチアを栽培する時に注意するべき4つの害虫を紹介します。
ルイスアケハダニ
黄緑色や淡黄色で0.5mm程度の大きさです。葉にくっついて葉緑素が抜けるまで吸汁したり、クモのような糸を出すといった特徴があります。被害が大きいと光合成ができなくなるため、葉全体が黄色くなり枯れてしまいます。
ポインセチアの苞(ほう)に寄生した場合は色づかなくなり、落葉の原因にもなります。被害にあった葉はすぐに取り除き牡蠣殻を砕いて撒いたり、殺虫剤で防除しましょう。
オンシツコナミジラ
オンシツコナミジラポインセチアの栽培においてよく発生する害虫の一つです。色は白く、1~2mmの体長で翅(はね)を持っており、植物の回りを飛び回り葉から吸汁します。葉に白色の斑点がついていたり、フンがついている場合は要注意です。
成虫は粘着テープや薬剤を使って除去しますが、コナジラミは黄色いものに引き寄せられる傾向があるので黄色の粘着テープを利用すると効果があります。
アブラムシ
ポインセチアに被害を及ぼすアブラムシの種類は多く、種類ごとに色や大きさは異なります。色で多いのは黒色、赤褐色、緑色です。成虫も幼虫も葉の裏に密集して吸汁します。アブラムシの大量発生があった株は生育が阻害され、アブラムシの排泄物によってカビも発生する原因になります。アブラムシが大量発生する原因については下記の記事で詳しく紹介しています。
カビが発生すると「すす病」も発病することもあります。葉っぱが黒くなる原因や代表的な病気の対処方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
アブラムシを見つけたらすぐに粘着テープで除去しましょう。最近ではアブラムシ駆除の効果がある薬剤も売っているので試してみてもいいですね。
カイガラムシ
カイガラムシは貝殻や白い綿のような見た目で種類も多いです。茎を吸汁して被害を及ぼし、数が増えてくると葉の裏や茎の付け根といった暗い場所や隙間に密集します。薬剤による効果は薄いため、ピンセットや爪楊枝を使って直接駆除しましょう。
害虫が発生することでポインセチアの生育が阻害され、被害が大きいと病気の発生にも繋がりかねません。頻繁に葉の裏なども観察し、虫がついていたら早めに駆除するように心がけましょう。カイガラムシの駆除方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
挿し木すればポインセチアの数を増やせる
挿し木することでポインセチアを増やせます。葉や茎、根などの植物の一部を切り取り、用土や水に挿して発根させる手法です。挿し木は剪定と同時に行い、生育期の開始(5月~7月頃)に合わせてするのが一般的です。この時期以外で挿し木すると新株の葉が落ちたり、子株が育たないなど失敗に繋がるので注意しましょう。
準備物
- 剪定ばさみ
- ピートモス
- 発根剤
ポインセチアの増やし方
- ポインセチアの枝を7cm~10cm程度切り、枝の上の葉を2~4枚ほど残して後は全て切り落とします。
- 切り口から白の樹液が出てくるので、樹液を全て出し切ったら水に浸けながら洗い流す。
- 根剤につけてからピートモスに挿して発根させます。発根には大体1か月近く時間がかかります。
- 発根後は通常のポインセチア用の用土に植え替えをして完了。
切口から出た白い樹液をそのまま放置すると、ポインセチアの管を塞ぎ発根できないため、白い樹液が出なくなるまでしっかりと水につけて洗いましょう。白い樹液は皮膚につくとかぶれる恐れもあるので、手袋を着用して作業するなど注意しましょう。
ポインセチアの剪定ポイントは枝の見極めが大事
ポインセチアを剪定する理由は、芽をつけ新たな若い葉を出すために行います。剪定しないと芽がつかなくなり、結果的に枯れてしまいます。
ポインセチアを剪定する時期は色味が褪せ始めた頃、つまり見頃が終わったころが目安です。理想は4月~5月です。ポインセチアは寒さに弱いので、冬に剪定すると切口に霜がついて枯れることがあります。また、暑さにも弱いため夏に剪定すると芽が出なくなる原因になります。
ポインセチアの剪定は「切り戻し」と言い枝を短めに切ってコンパクトにする剪定です。株全体をコンパクトにすることで風通しがよくなり、切った位置から枝が分岐するためより見所満載のあるポインセチアなります。
準備物
- ゴム手袋
- 剪定ハサミ
ポインセチアを剪定する手順
- 白い樹液が皮膚につかないように、厚手の長袖の上からゴム手袋や腕カバーなどを着用する。
- 地上もしくは土から出ている2節目の節の上を切ります。節と枝の途中に横切るよう入っている白くボコっとでっぱっている部分の1~2cm上の部分を剪定します。
- 色づいている苞、枯れかけている葉、窮屈になる原因となりそうな枝は全て切り落とす。
- 剪定後は直射日光を避け、部屋の中の日当たりがいい場所に置く。
大きなポインセチアを育てたい時は、高い場所の節を切ると大きく育てられます。
葉っぱがほとんど残らないので不安になりますが、新しい葉がつくので問題ありません。以下のような枝は根元から切り落とす。
- 株の内側に向かって伸びている
- 近距離で同じ方向に向かって伸びている
- 分岐点より3本以上が様々な方向に伸びている
- 地面に向かって下向きの伸びている
剪定する時に一緒に植え替えすることが多く、剪定後に植え替えると元気なポインセチアが育つ効果もあります。植え替え時は一回り大きな鉢に植え替えてあげると育ちやすくなります。
短日処理すればポインセチアは赤くなる
短日処理とは一定の日光を当てた後に、一時的に日光を遮断することで冬が来たと錯覚させて葉を赤くする作業のことです。
短日処理する時は光を遮断できる段ボールなどの箱や布が必要です。ポインセチアを短日処理する時期は9月中旬~10月初旬の葉に色をつけたい時期の2ヶ月前を目安に開始し、害虫対策も合わせて行いましょう。
準備物
- 段ボール
- 布
短日処理する手順
- 日中はしっかりと日光を当て、17時頃から翌朝の7時頃まで段ボールを覆い上から布をかぶせて日光や蛍光灯の光を遮る。
日照時間が12時間を超えたり、一日でも短日処理を忘れると最初からやり直しになる可能性が高いので欠かさずにしましょう。日照時間が短くなることに問題はありません。このように短日処理を2ヶ月毎日繰り返す。手間や労力はかかりますが、美しく色づき色鮮やかなポインセチアが見られた時には喜びもひとしおです。
短日処理に使う箱や段ボールは、隙間から光が入らないものを選ぶようにしましょう。
また、短日処理を始める9月頃はまだ気温も高く日差しもあるので、この時期に屋外でする場合は熱が吸収されることにより葉が枯れる原因にもなるので黒色以外の箱をかぶせるようにしましょう。室内で短日処理する場合は、完全遮光できるのであれば何色の箱でも(もちろん黒も)大丈夫です。
地域や気温などによって花芽が出るまでにかかる時間は異なりますが、大体40日~60日の日数がかかります。花芽がついても不安があれば、苞葉が全て色づくまで60日間短日処理を継続することで安心できます。
まとめ
今回はポインセチアの特徴や育て方、剪定や挿し木の方法を紹介しました。ポインセチアの育て方を把握すれば年間を通して生長させられます。皆さんも四季を通して楽しめるポインセチアを上手に育てましょう。
たくさんのポインセチアや、他の植物の剪定など庭木のことで困ったことがあれば専門業者に相談や依頼しましょう。
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