突然ですが、「床下調湿剤」ってご存知ですか?
自宅の床下に湿気が多いと、土台部分が腐食したり、カビが発生したりするなど、建物にとって悪い影響を与えることがあります。
そんな床下の湿気対策としておすすめなのが、床下調湿剤を床下に敷き詰めることです。
床下の湿度を調整し、湿気による建物への影響を軽減させることができますよ。
ホームセンターや通販でも手に入る材料で、床下に潜ることができれば自分で敷くこともできます。
今回は、床下調湿剤についてご紹介します。
床下調湿剤ってどんなもの?

床下調湿剤の働きとしての主な特徴は、床下の湿度が高いときに湿気を吸収し、床下の湿度が低いときに湿気を吐き出すことです。
まるで呼吸をするように、湿度の状態をコントロールする機能を持っています。
床下に湿気が多いと
- 木材が腐食しやすい
- カビが発生する
- 湿度の高い場所を好む羽アリが繁殖する
これらの深刻な症状をまねく可能性があります。
床下調湿剤には、防カビ効果や防虫効果に優れるものがあり、これらを予防することができます。
また、湿気が多い場所は臭いも気になりがちですが、脱臭効果を持つ床下調湿剤などもあります。
床下調湿剤は、このように湿度調整だけでなく多機能であり、建物を守るものとして非常に優れた材料なのです。
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床下調湿剤の5つの種類と特徴

床下調湿剤に使われる素材には、いくつか種類があります。
その特徴を素材別にご紹介いたします。
シリカゲル
二酸化ケイ素(SiO2)が主成分の多孔質物質です。
粒の表面の穴によって、湿気を吸水しますが、湿気を吸っても濡れません。
吸水性が高いだけでなく、湿度が下がると吸い込んだ水分を吐き出す性質があります。
これによって、床下の湿度を一定に保つことができます。
また、脱臭効果にも優れています。
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ゼオライト
ゼオライトとは、沸石(ふっせき)とも呼ばれる天然鉱物です。
表面には多くの微細な無数にも及ぶ穴が開いており、この構造によってさまざまな分子を吸着する特徴があります。
ゼオライトは調湿機能の他にも、脱臭機能、水質浄化機能、土壌改善機能などさまざまな機能があります。
また加工性に優れることで、粉状や粒状、板状、破砕状など、あらゆる形状に成型され多くの用途で使用することができます。
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セピオライト
セピオライトとは、海泡石(かいほうせき)とも呼ばれる天然鉱物です。
ゼオライトと同様に多孔質で、呼吸しながら調湿を行うことが特徴です。
調湿機能の他にも吸着性に優れ、アンモニアやホルムアルデヒドを効果的に吸着します。
木炭
木炭は、木材を蒸し焼きにして炭化させたものです。
こちらも多孔質であることから、古くから吸湿剤として利用されてきた歴史があります。
調湿機能の他にも脱臭機能、防虫・防菌機能、マイナスイオン効果を持ちます。
ただ、木炭であればよいということではなく、床下調湿剤として製品化しているものでないと効果は期待できません。
床下の湿度が高すぎて木炭の吸湿性能を超えて飽和状態となった場合、木炭を天日干しなどで永続的に利用することも可能です。
しかし、孔の大きさはゼオライトやセピオライトのほうが圧倒的に小さいため、吸湿効果もゼオライトやセピオライトのほうが高くなります。
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竹炭
竹炭は竹を炭化したものです。木炭よりも孔の大きさは小さく、調湿効果は高くなります。
置き炭としての利用であれば、木炭よりも竹炭が優れた効果を発揮します。
調湿機能の他にも脱臭機能、防虫・防菌機能、マイナスイオン効果を持ちます。
床下の湿気の主な原因

家の床下の湿度が高い状態が起こる原因は、主にその土地の状況や立地などにあるようです。
具体的に、どのような土地で床下の湿度が上がりやすいのか見てみましょう。
土地の高さが周囲よりも低い
周囲の土地と比較して家の土地の高さが低いと、雨水などの自然水は低い土地のほうに流入し溜まりやすくなります。
この場合の対策は、調湿剤だけでは不十分であることが一般的です。
周囲環境の見直しを行うことが、重要な対策となります。
排水処理などを施し、水が流れてこないようにすることを優先する必要があるでしょう。
湿地の造成地
田んぼなど湿潤な土地を造成し、その上に住宅を建てた場合、床下の湿度は高くなる傾向にあります。
平成12年に建築基準法が改正され、地盤調査が義務付けられました。
それによって、このような土地には地盤改良を行う内容が盛り込まれました。
古い住宅など対策が行われていないケース、適切な地盤改良、湿気対策が施されていないケースでは湿度が高くなりやすい状況にあります。
基礎の通気口に障害物がある
住宅の基礎には、通気の機能を設けることが建築基準法で定められています。
通気口に対し機能を妨げている障害物がある場合は、床下の湿気が処理されなくなり湿度が上がる原因となる場合があります。
自然災害で水分が流入した
台風などの自然災害によって大量の水分が床下に流入してしまうと、湿度は高まります。
また日光が差し込むことがないため、なかなか改善されることは難しい状態となります。
湿度チェック及び対策が必要となるケースです。
床下の湿気チェックリスト

床下の湿度が高い状況が長期間続いていると、他の場所にも症状がでていることがあります。
下記のような症状がないかどうか、自宅の中をチェックしてみて下さい。
放置した場合、建物の寿命を短くするような悪い影響を与えることもあるので、早めの対策を検討しましょう。
- 畳が湿っぽい、カビの発生が見られる
- 押入れが湿っぽい、カビの発生が見られる
- ふとんが湿っぽい、カビの発生が見られる
- 床が沈む
- 床下点検口や床下収納からカビのにおいがする
- 浴室のタイルや目地が破損している
- ゴキブリやダニが多い
- 庭の水はけが悪く、長期間湿っている
床下調湿剤の使い方

もし、あなたの自宅の床下の湿度が継続的に高いことがわかったら、建物のことを考えてなるべく早く対策をする必要があります。
今回、ご紹介している床下調湿剤は床下に潜ることができれば、誰にでも施工ができるので、おすすめです。
用意するもの
- 必須
- 床下調湿剤
- 防湿シート
- マスカー
- 養生(段ボールでも可)
- カッター
- メジャー
- 布テープ
床下点検口周りの養生をする
侵入口の汚れや傷を防止するため、ダンボールなどで養生しマスカーで覆う。
これをしっかり行っておけば、施工完了後にも掃除がしやすい。
防湿シートを敷く
調湿剤を設置前に、地面に対し防湿シートを敷く。
防湿シートで土の部分は完全に覆い、シートの端は重ねて敷き詰める。
めくれ防止のため必要に応じてテープで固定する。
基礎や束とぶつかる位置では、ある程度立ち上げてテープを貼って固定のがコツ。
床下調湿剤を設置する
床下調湿剤の施工説明書を確認しながら、防湿シートの上に設置する。
完了!
防湿シートは地面からの湿気を通さないので、シート面で湿気の大部分を遮断することが可能になります。
実は、これだけでも湿気対策をして一定の効果はあります。
しかし、高湿度となる時期においては、不十分となることがあるため、床下調湿剤とあわせて使用することがおすすめです。
床下調湿剤は、防湿シートのめくれ防止の役割も果たしてくれますよ。
床下調湿剤を使って床下の湿気対策をしよう
床下の湿気対策と、床下調湿剤についてご紹介しました。
床下の湿度が高い状態を放置すると、建物に対し悪い影響を与えるばかりか暮らす人の健康にとってもよくありません。
今回、ご紹介したチェックリストで該当する症状が見られた場合は、床下の湿度測定を行ってみてください。
床下に入れる場合は侵入してみて、湿度を測ったり、床下調湿剤の設置が可能かどうか検討してみて下さい。
床下に入れない環境の場合や、入れたとしても自分で作業ができそうになり場合は、経験豊富なプロに依頼するとよいでしょう。
プロに依頼すれば当然費用はかかりますが、その分確実に効果的な対策が期待できますよ。
まとめ
- 床下調湿剤とは、床下の湿度調節・防カビ&防虫効果・脱臭効果のある材料のこと。
- 床下調湿剤には5つの種類がある。特徴を理解して、自宅に合うものを選ぼう。
- 床下の湿気状態を知るのに便利なチェックリストを使って、自宅の状態を確認してみよう。
- 床下調湿剤を使うには、床下に潜る必要がある。使い方をよく読んで、自分でできるかどうか検討しよう。
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