てんとう虫は害虫?てんとう虫の種類にそっくりな害虫は駆除しよう
てんとう虫は幸福の象徴とされアブラムシを退治してくれます。その中には葉を食い尽くし、農作物を枯らしてしまうてんとう虫にそっくりな害虫もいます。今回はてんとう虫の種類や、害虫のてんとう虫を駆除する方法を紹介します。
てんとう虫の種類は?
てんとう虫はコウチュウ目テントウムシ科に分類されます。英語では「Lady bird(レイディ・バード)」または「Lad bug(レイディ・バグ)」と呼ぼれます。
てんとう虫と言えば葉の栄養を吸い取ったり、植物の病気のウィルスを媒介するアブラムシを食べてくれることで有名です。
てんとう虫は国内で150種類いると言われていますが、食べるもので分類すると3種類に分かれます。
草食系のてんとう虫には注意しましょう。
肉食系と菌食系のてんとう虫の特徴
肉食系のてんとう虫
肉食系のてんとう虫はアブラムシや、カイガラムシを食べてくれます。カイガラムシの発生原因や駆除方法や、アブラムシが大量発生する原因や駆除方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
ナナホシテントウの特徴
- 体の特徴…体が鮮やかな赤、黒くて大きい七つ星(斑点)、頭部や胸部が黒、頭部の両脇に白い斑点
- 大きさ…5~9mm
- 分布…北海道、本州、四国、九州、沖縄
- 発生時期…3~11月
ダンダラテントウの特徴
- 体の特徴…体が黒、まだらの赤い星(斑点、模様)、頭部や胸部が黒、頭部の両脇に白い斑点
- 大きさ…4~7mm
- 分布…本州、四国、九州、沖縄
- 発生時期…3~11月
ナミテントウの特徴
- 体の特徴…体が黒、2つ以上の赤い星(斑点)、頭部や胸部が黒、頭部の両脇に白い斑
- 大きさ…5~8mm
- 分布…北海道、本州、四国、九州
- 発生時期…3~11月
「てんとう虫」と聞いて思い浮かべる、赤い体に大きめの黒い斑点の「ナナホシテントウ」や、黒い体に大きめの赤い斑点の「ダンダラテントウ」や「ナミテントウ」は肉食で植物を育てる私達にとっては益虫です。
菌食系のてんとう虫
菌食系のてんとう虫は、ウドンコ病の原因となる菌を食べるてんとう虫です。
キイロテントウの特徴
- 体の特徴…体が黄色、頭部が薄い黄色、頭部の両脇に黒い星(斑点)
- 大きさ…4~5mm
- 分布…本州・四国・九州・沖縄
- 発生時期…4~10月
キイロテントウは植物の葉の表面についている菌だけを食べ、中に入り込んでしまった菌までは食べることはできない(ウドンコ病そのものを治せない)のですが、予防の役目は十分できると考えられています。
肉食系と菌食系のてんとう虫は、体がツヤツヤと輝き鮮やかな色が特徴です。最近では肉食系てんとう虫の特徴を生かして、アブラムシ駆除対策の「飛ばないテントウムシ」が販売されています。農薬を使わなくてすむので農作物にもやさしく、安心してアブラムシを退治できます。
草食系のてんとう虫は注意しよう
庭や畑で植物を育てている私達が注意しなければいけないのは、草食系のてんとう虫です。「ニジュウヤホシテントウ」や「オオニジュウヤホシテントウ」が該当します。
アブラムシを食べるナナホシテントウに見た目が似ていますが、葉を食べるため「テントウムシダマシ」と呼ばれています。テントウムシダマシの主な好物はジャガイモやナス、トマトなどのナス科の植物です。若い成虫はキュウリやカボチャなどのウリ科やマメ科の植物も被害によく遭います。
ニジュウヤホシテントウの特徴
- 体の特徴…体の表面全体に白い毛、体から頭部までくすんだ赤、20個以上の小さい黒い星(斑点)
- 大きさ…5~7mm
- 分布…本州、四国、九州、沖縄
- 発生時期…4~10月
ヒメマルカツオブシムシの特徴
- 体の特徴…黄色(黄土色)っぽい体の色、黒と白のまだらの斑点
- 大きさ…4mm程度
- 分布…全国
- 発生時期…3月~6月
その名の通り鰹節などの食べ物が大好きです。茶色っぽい産毛の生えた細長い小さな幼虫が食べたり、タンスに入りこみ衣服の繊維を食べて穴を開けたりします。人間にとって害となるのは、この幼虫時期です。
成虫が外に出るとデイジーやマーガレットなどの白い花に集まり蜜を吸います。白いシーツやシャツについて家の中に侵入することが多いので、洗濯物を取り込んだ時は注意しましょう。
ヘリグロテントウノミハムシの特徴
- 体の特徴…体は黒、2つの赤いまだら状の星(斑点)、触覚
- 大きさ…3mm程度
- 分布…本州、四国、九州、沖縄
- 発生時期…3~9月
ヘリグテントウノミハムシは、てんとう虫の仲間ではなくコウチュウ目ハムシ科の昆虫です。草食系てんとう虫と同じく植物の葉や根を食い荒らします。
見た目がダンダラテントウにそっくりなので間違いやすいのですが、ダンダラテントウと比べて3mm程度小さく、やや長めの触覚が2本ついているかどうかが見分けるポイントです。
また、てんとう虫と違い触ると跳ねる特徴があるので、少しつついてみると違いがわかります。
テントウムシダマシがつきやすい条件
テントウムシダマシとは、植物の葉を食べてしまう草食系てんとう虫の総称です。
テントウムシダマシは成虫で越冬した後、春にジャガイモの葉裏に卵を産み付けます。ジャガイモの葉を食べつくした後、ナス科やウリ科の植物に飛んでいき今度はその葉を食べ始めます。
家庭菜園などでジャガイモの近くに下記の野菜を植えると、大量発生してしまう可能性があるので注意しましょう。
- ナス
- トマト(ジャガイモ、トマト、ピーマンなどもナス科の植物)
- キュウリ
テントウムシダマシは幼虫も成虫も、裏から葉脈を網目状に残す形で葉を食べつくします。植物の葉にテントウムシダマシがたくさん付き、放っておくと葉がすべて食い尽くされ光合成ができなくなり枯れます。
植物(農作物)を枯らさないためにはテントウムシダマシを見つけたら駆除したり、ジャガイモの葉などに卵を産み付けさせないようにしましょう。
テントウムシダマシを予防と駆除する方法
テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)を駆除する方法や予防する方法を紹介します。
テントウムシダマシを早期発見する方法
家庭菜園や畑にジャガイモを植えている場合は、春先にジャガイモの葉裏を確認しましょう。ニジュウヤホシテントウは年に2回、オオニジュウヤホシテントウは年に1回産卵します。葉裏に黄色くて小さなものが無数に植え付けられていたら、それがテントウムシダマシの卵です。卵を植え付けられた葉は取って卵を潰して捨てましょう。
テントウムシダマシの幼虫は、黒くて先分かれした毛が生えた黄色い体です。幼虫は集団で行動する習性があるので、小さいうちはひとかたまりで発見する場合が多いです。幼虫を見かけた場合も、葉を取って潰しましょう。
春先はジャガイモにネットを張って、卵を産み付けられるのを防ぐのも1つの方法です。春先にジャガイモの葉裏を確認することで、早期発見できて被害を最小限に食い止められます。
テントウムシダマシの予防と駆除方法
テントウムシダマシを駆除する方法や、予防する方法は3つあります。
- ジャガイモの近くにナス科やウリ科の植物を植えない
- 植物(農作物)を揺らしてみる
- 農薬を使う場合は、テントウムシダマシだけに効くものを用意する
万が一、ジャガイモにテントウムシダマシが発生してしまった時のために、ナス科やウリ科の植物にも被害を与えないために近くに植えないようにしましょう。
テントウムシダマシを1匹見かけたら、その植物には数匹葉についている可能性が高いです。その場合は植物を揺らしてみましょう。テントウムシダマシは葉についている力が弱いので揺らすだけで地面に落ちます。落ちてきたテントウムシダマシは、放っておくと産卵するので処分しましょう。
どうしてもこまめにテントウムシダマシが退治できない場合は、農薬を使う方法もあります。農薬を使う時は、草食系のテントウムシダマシだけに効く農薬を選び用法用量を守って使用しましょう。スミチオンやアクタラなどの農薬が適しています。
まとめ
今回はてんとう虫の種類や、害虫のてんとう虫を駆除する方法を紹介しました。「てんとう虫は益虫」と思っていたら害虫になってしまうてんとう虫の仲間や、似た虫がいることがわかりましたね。
その名の通りテントウムシダマシに騙されて、気がついたら家庭菜園の植物を「枯らされてしまった…」ということがないように、普段から予防して楽しくガーデニングしましょう。自分で駆除できない時は業者に相談しましょう。
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