蟻と言えばすべて害虫と思い込んでいるあなた!って、余程の虫好きでもない限り、多くの人がそう思いますよね。
実は、蟻と一言で言っても多種多様な種類があり、中には人間にとって有益な蟻だっているんです。蟻の種類とその生態を知ることで、なるほど~!と納得することができますよ。
害虫は、私たちが生活するうえで、できるだけ駆除したいもの。でも、蟻の場合はかなりの種類があり、全てが悪さをするわけではありません。
人間に有害な蟻とそうではない蟻がいることを理解したうえで、駆除の対策をとっていきましょう。
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はじめまして。
プロの技で、あなたを笑顔に!を本気で目指しているほっとクンと申します!
今回は蟻の駆除をしたいけど、種類もわからないし、どうしたらいいの?と困っている人の助けになりたいと思っています!
今回は仕事柄、害虫駆除経験豊富な筆者(便利屋)が、蟻の種類と駆除についてわかりやすくお教えします。
蟻の種類は、多種多様

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うちの庭に最近、蟻が沢山いて気持ち悪いんだけど…。何か被害が出そうでコワイよ~。
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蟻といっても、沢山種類がいるんだ。全ての種類が悪さをするわけじゃないんだよ。
皆さん、蟻というとどのような蟻を想像しますか?
家の庭に蟻地獄を作るクロアリ、噛まれると痛いアカアリ、最近ニュースで話題になっている恐ろしいヒアリ等々、あまりいいイメージを持っていない方が多いかもしれません。
しかし、蟻にも種類があり、全ての蟻が悪さをするわけではありません。
蟻は、ハチ目・スズメバチ上科・アリ科(Formicidae)に属する昆虫で、世界には1万種以上、日本だけでも280種の蟻が生息しているといわれます。
体長は3㎜程度の小さなものから、大型のものになると3㎝程度になる蟻がいます。
家に入ってくる蟻は、「ヒメアリ」「イエヒメアリ」「ルリアリ」の3種類が多いようです。この3種類は、どれも体長1,5mm~2,5mmでとても小さいですが、あまりにも大量に自宅に発生すると困りますよね。
「ヒメアリ」はお腹が黒く、全体的に黄褐色です。「イエヒメアリ」は赤茶色で、家の中が暖かいと1年中出てくる蟻です。「ルリアリ」は黒色で、電化製品に巣を作って壊してしまうこともあります。
市販のスプレーなどを使って、駆除することができます。(駆除については、記事の後半でご説明します。)
因みに、本州以南に生息し、家屋の木材を食い荒らす悪名高き「シロアリ」は、昆虫綱ゴキブリ目シロアリ科 (Termitidae)、あるいはシロアリ目に属する社会性昆虫です。
つまり、厳密にいうと「蟻」ではありません。シロアリが「蟻」ではなく「ゴキブリ」の仲間だったとは、ビックリですね。
人間にとって有益な蟻の存在

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梅の木に黒い蟻がいっぱいいるんだけど、有害な蟻じゃないのかなぁ?
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それは、アブラムシを食べてくれる有難い蟻さんかも!
蟻というと「害虫」、そうイメージしてしまう方が多いことは事実です。
が!!!
人間の生活に非常に有益な蟻がいることをご存知の方は、あまり多くないかもしれませんね。
植物の成長を妨げる害虫を駆除してくれたり、家の柱や土台などを食い荒らすにっくきシロアリを捕食してくれたりするんです。
例えば、ガーデニングできれいなお花を植えても、地中に生息する「ネキリムシ」がいると、お花の根っこを食い荒らしてしまい、なかなか育ってくれません。
肉食性の蟻は、このネキリムシを餌として巣に持ち帰ってくれます。
また、梅の木を植えておられるご家庭も多いと思いますが、梅の木や葉っぱに大量のアブラムシが付いてしまい、梅の実がなりにくくなった経験はありませんか?
実は、このアブラムシも蟻の大好物で、次から次へと気持ちいいくらいアブラムシを捕食してくれます。
筆者の家の庭にも大きな梅の木が生えていますが、庭にいるクロアリ軍団が気持ちいいくらいアブラムシを食べてくれるおかげで、毎年立派な梅の実がたくさんなります。
おいしい梅干しや梅酒が楽しめるのも、実はこのアリさんのおかげなのかもしれないですね。
こう考えてみると、蟻も人間の役に立ってくれているんです。感謝したいものです。
とはいえ、有害な蟻の被害は深刻…。具体的に、有害な蟻とその被害を次で見ていきましょう。
人間にとって有害な蟻とその被害

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そうなんだ~。知らずに駆除しなくて良かったぁ~。
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うんうん!ついでに、有害な蟻とその被害も見ておこうか。
日本で害虫として有名な蟻の種類に「アルゼンチンアリ」と「ヒアリ」があります。この2種類はもともと日本には生息していない個体です。
アルゼンチンアリ
文字通り、アルゼンチンが原産で、世界各地に生息しています。日本には、輸入木材等と共にわたってきたと言われています。
- 体長…大きくても3㎜程度
- 茶色っぽい
- スリムな胴体
集団で家の中に入り込み群れを成し、見た目にも非常に気持ち悪いというだけでなく、農作物に深刻な被害をもたらします。
ミカンやモモ等の果物や、ダイコンやニンジン等の根菜類の食害が大変多く、農家の悩みの種です。
また、アブラムシやカイガラムシの蜜をもらい共生している部分もある為、これらアブラムシやカイガラムシと言った害虫を保護する性質があります。
まさしく昆虫界の「極悪同盟」と言ったところでしょうか(苦笑)。(このネタ、どうやらある程度の年齢の方にしか通じないようです汗)
ヒアリ
ここ数年、日本でもその危険性がニュース等により広く知られるようになってきました。南米原産の蟻です。
- 体長…2~6mm
- 赤茶色
- 全身が細かい棘で覆われている
ヒアリは毒針を持ち、人間や動物などを攻撃します。もし刺されてしまうと火傷のような熱を持ち、激痛に襲われます。最悪の場合は死に至るケースもあると言われています。
まだ日本では死亡例の報告はありませんが、アメリカでは年間1400万人がヒアリに刺され、そのうち100名が死に至った、という情報まであります。
海外からの輸入品に紛れ込んで日本に「不法入国」してきたヒアリ。海外からの輸入品を積んだ海上コンテナや輸入木材、あるいは大型貨物船に乗り込んで日本に上陸しているようです。
元々温暖な気候を好む性質があり、最近急速に進む地球温暖化の影響を受け、日本のみならず世界各地でそのテリトリーを拡大しています。
また、大雨が降ったりしても、ヒアリは互いに体を組みあってイカダを作り、水面に浮かんで難を逃れるそうです。恐るべし生命力です!!
有害な蟻を見つけたらどうする?

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コワイねぇ。自分で判断できる自信ないけど…もし、有害な蟻をみつけたらどうしたらいいの?
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ヒアリには絶対に手を出さず、市区町村に連絡しよう!アルゼンチン蟻などは、市販のスプレーで駆除できるよ。安全に考慮する必要があるから、しっかり準備してから駆除しよう。
私たちの身近に存在する蟻の中には、有害なものとそうでないものがいることがわかりましたね。
パッと見た感じで、蟻の種類を判断するのは難しいかもしれませんが、よ~く観察してみて下さい。
インターネットや図鑑の写真と比べてみて、怪しい!これは普通のクロアリじゃない!
もしかして、アルゼンチンアリやヒアリでは???と、有害な蟻を見つけても、いきなり素手で辺りかまわず殺虫剤をばらまくようなことをしてはいけません。
殺虫剤をばらまかれることにより蟻が攻撃的になり、人間を襲ってくることがよくあり、その被害が少なからず発生しています。
アルゼンチンアリ等を駆除するには
家に出やすい3種類の蟻や、アルゼンチンアリ等をスプレータイプの殺虫剤で駆除する場合は、必ず「完全防備」で行って下さい。
できれば、長靴に長袖長ズボン、手袋も軍手ではなくゴム手袋等のほうがよいでしょう。
少しでも肌の露出をなくし、万が一襲われても噛みつかれない対策が重要です。
次に、殺虫剤をまく際は、周囲の環境に十分注意しましょう。
池の庭の近くであれば、池で買っている金魚やメダカ、コイ等の観賞魚やカメ等にスプレーがかからないよう、池の上に一時的にブルーシートを被せたりしてください。
また、家の中や車の中に殺虫剤が飛散しないよう、必ず窓やドアは閉めておきましょう。
風向きが悪く殺虫剤が家の中に飛散し、飼っていた小鳥や小動物が死んでしまった、なんて悲しい事例も少なからず報告されています。
また、風の強い日は殺虫剤が広範囲に飛散してしまいますので、なるべく風が弱い日に行って下さい。
ヒアリを発見した場合
ヒアリを発見した場合は、市区町村の保健所に連絡し、駆除をお願いしましょう。
素人が駆除するのは非常に危険です!絶対にやめて下さい!
有害な蟻の駆除は業者に依頼しよう

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う~ん…僕はやっぱり、自分で駆除できる気がしないなぁ。
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そっか~。じゃぁ、業者に依頼するといいよ!悪徳業者に騙されないよう、安心してお任せできる業者を探すことが大切。
先ほどご紹介したとおり、ヒアリ以外の有害な蟻の駆除は、安全に配慮すればご自身で行うことが可能です。
それでも、面倒くさかったり気持ち悪いという理由でプロに頼む方が非常に多いです。
そこで、プロに頼む際に気を付けたいことを、プロの目線でお伝えします!
有害な蟻の駆除は、事前の調査と適切な施工がとても重要です。
害虫駆除に限らずいえることですが、気を付けなければならないのは、一部の悪徳訪問販売の営業マンです。
一体どんな悪徳業者かというと…
家に来て、きちんとした調査を行わないうちに必要以上に有害な蟻の危険性を煽り、その場で高額な契約を迫り、不必要な施工を行うという業者があるのです。
こういった業者に騙されないようにすることが、とても大切です。
安心できる業者は、とにかく事前調査に時間をかけます。そうすることで、蟻の侵入経路や蟻の巣をきちんと特定します。
そして、周囲の安全をしつこいくらい確認してから作業に入ってくれます。
費用相場にはかなりばらつきがあるため一概には言えませんが、価格の安さだけに飛びつかないことも業者選びのコツです。
安い方がその方がいいに決まっていますが、追加で高額な請求をされたり、施工がでたらめでは意味がありませんよね。
- 事前調査をしっかりしてもらえるか
- 駆除の作業をする際の段取りはどうなっているか
- 所要時間や料金はどのくらいかかるか
この辺りを質問して、明確で丁寧な回答をくれる業者を選ぶことをおすすめします。
必ず3社以上の相見積を取り、安心できる業者さんを探しましょう。
まとめ
蟻の種類と駆除についてご紹介しました。
蟻といっても、悪者ばかりではないことがわかりましたね。
蟻の種類を正しく知り、有害な蟻が発生した場合には、適切な駆除対策をとりましょう。
ご自身で駆除を行う場合は、必ず周囲の安全とご自身の安全を確保したうえで殺虫剤などを噴霧して下さいね。
プロに依頼する場合は、現地調査により発生源の特定や侵入経路をしっかりと調べてくれ、きちんと安全対策を行う業者さんに依頼しましょう。
ヒアリを発見した場合は、すぐに自治体の保健所に連絡しましょう!
今回の記事が、あなたの快適な毎日の役に立てると幸いです。
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