日本のカラスの種類|街で見かけるカラスの生態とカラス被害を受けないためにできる事
人間にとっては迷惑で怖い存在のカラスですが、生態や驚きの行動を知ると面白かったり、可愛い一面もある興味深い野鳥です。今回はカラスの生態や、カラスの被害を受けないためにできることを紹介します。
カラスはどんな野鳥?生態は?
カラスといえば、真っ黒な見た目が特徴です。しかし、黒い羽根をよく見てみると紫や緑、藍色など光沢のある色です。世界には約130種類のカラスが存在し、中には色鮮やかなカラスもいます。
カラスは喉に食べ物を溜め込める
主にカラスは昆虫や種子、果実を食べています。鳥の卵やヒナ、残飯や動物の死体なども食べます。また、カラスは喉に食べ物を溜め込めます。
カラスの繁殖期は3月~7月です
カラスの繁殖期は3月~7月で、1回の産卵で3~5個の卵を産みます。卵は20日前後で孵化し約35日で巣立つといわれています。その後50~100日程度は家族で行動するともいわれています。
日本にいるカラスの種類
日本にいるカラス科の鳥はカケス、カササギ、ルリカケス、オナガ、ホシガラス、ミヤマガラス、コクマルガラス、ハシボソガラス、ワタリガラス、ハシブトガラスです。この中でもっともよく知られているのが以下の3種類です。
日本でよく見かける3種類のカラスの生態
身近にいる3種類のカラスの生態や特徴について紹介します。
ミヤマガラスの生態や特徴
ミヤマガラスは全身真っ黒でくちばしは細くとがっており、色は成長と共に灰白色になり幼鳥のときは黒色です。
ミヤマガラスのすみかは冬鳥として西日本を中心に渡来し、主に九州でよく見かけられます。近年は日本海沿に東へと範囲を広げて行動しています。市街地だけでなく農耕地や海岸、河原、林、山地などいたるところで見かけられるようになりました。特に農耕地など開けた場所を好みます。
ミヤマガラスの特徴
- 全長は47cm
- 体重は325~516g
- 3種類の中では最も大きく体重も重い
- ユーラシア大陸から渡来している
- 鳴き声はハシボソガラスとよく似ている
ミヤマガラスは繁殖しないのが特徴で一夫一妻制です。
ハシボソガラスの生態や特徴
ハシボソガラスは全身黒色で、くちばしはハシブトガラスより細くて湾曲は少ないのが特徴です。日本全国に生息していますが、沖縄で見られることはまれです。ハシボソガラスは河川敷や農耕地など開けた場所を好みます。
ハシボソガラスの特徴
- 全長は50cm
- 体重は320~686g
- 農村部など緑が豊かな場所を好む
- 「ガーガー」「ガアァガアァ」と尖った声で鳴く
ハシブトガラスの生態や特徴
全身黒色でくちばしは太く、上くちばしが大きく湾曲しているのが特徴です。額は盛り上がって丸みがあります。九官鳥に似て人間の声や、他の動物の声などをまねることもできます。
すみかは日本全国に存在しており、人家の近くでもよく見かけられます。ハシブトガラスは日本で最もよく見かけるカラスです。自然の中では果実や種子、昆虫などを食べますが、都市では種子や昆虫以外にもペットフードや人間が出す残飯や生ごみなども食べます。
ハシブトガラスの特徴
- 全長は56cm
- 体重は600~750g
- 緑が豊かな場所以外に都市部にも住んでいる
- 「カァカァ」と澄んだ声で鳴く
カラスの鳴き声については下記の記事で詳しく紹介しています。
知られていないカラスの驚きの4つの行動
カラスが賢いというのはよく知られていますが、まだあまり知られていない驚きの行動もたくさんあります。
鳴き声を使い分けしている
カラスの鳴き声には様々な鳴き声があります。例えば「カァカァ」と鳴くのはなわばりの主張や、血縁者に居場所を知らせる合図として使われています。鳴き声はグループによって若干の違いがあり、地域によっても違うのが特徴です。
人間の方言のように谷から谷へと変わり、別の地域に移った時はそこの方言をマネしようとするので驚きですね。
信号機の意味を理解している
ハシボソガラスは車を調理器具のように使います。例えば好物のクルミを交差点の路上に置き、そこに車が通って空が割れたら中身を食べます。
信号を理解しているため、滅多なことでは車にひかれることはありません。赤信号の時にクルミを交差点に置き、青信号の間はクルミが割れていても取りに行きません。再び赤信号になってから割れたクルミを取りに行きます。
人の顔を覚えている
2011年にワシントン大学でカラスに関する驚きの実験結果が出ています。カラスが人間の顔を区別できるか、カラスをいじめる役の野蛮人と対照群のディック・チェイニーのマスクを使って実験が行われました。5ヵ所で野蛮人のマスクをかぶった人がカラスを捕獲して縛り、そして逃がすことを繰り返しました。捕獲されたことのアルカラスは野蛮人に対して威嚇するようになり、これを見た他のカラスも野蛮人に対して威嚇行動するようになりました。
この実験は7年間行われ、必ず野蛮人のマスクをつけた人がカラスから威嚇や襲撃がされており、ディック・チェイニーのマスクをかぶった人には何も被害が出ないとの結果が出ています。
実験開始時には生まれていなかった若いカラスも攻撃に加わっていることから、敵対心が世代を超えて受け継がれていることが分かります。
色々な遊びをする
知能の高いカラスは色々な遊びをします。伝線にぶら下がったり、滑り台をすべったりと人間の子供のような行動を取ります。複数でテニスコートに集まってボール遊びなどもします。特にハシボソガラスでこのような遊びがよく見られています。
2019年3月に樋口広芳・東京大名誉教授(鳥類学)が英鳥類学専門誌「ブリティッシュ・バーズ」に、カラスが公園の水飲み場で「飲むとき」と「水浴びをする時」で水量を調節している姿を発表してテレビでも放送されました。「人間のつくり出したものを自分の目的に合わせて調節して使うのは極めて珍しい」とのことですが、本当にすごい能力です。
都会にカラスが増える理由は?
野鳥であるカラスがなぜ都会で増えたのでしょうか?
それは雑食性であるカラスが好むエサが、人間が出す生ごみによって豊富に得られるからです。
また、街路樹などカラスの巣づくりに適している環境があるのも、カラスが増えた理由の1つです。
その他にも天敵である猛禽類が少なく、開発によって住んでいた森林が減少したことも理由です。カラスはビルの立体的な構造を本来生息している森林のように認識しているといわれています。これらのことから、カラスは都会の環境に順応して増えて行ったと考えられています。
カラスの被害を受けないためにできる3つの事
カラスにとっては生きていくために当たり前のようにするゴミ荒らしは、私たち人間にとっては深刻な問題です。少しでも被害をなくすために、できることを考えていきましょう。
繁殖期は近寄らない
カラスの繁殖期は3~7月で、カラスの子育ては1ヶ月~1ヶ月半程度です。この時期のカラスは気が立っているため、むやみに近づかないようにしましょう。やむを得ず巣の近くを通る時は以下のことに気をつけましょう。
- 巣の中をあまり見ないでなるべく早く通り過ぎる
- 石を投げたり棒を振り回したりしない
- かばんや帽子などで頭を守る
一人一人が心掛ける
カラスにゴミを荒らされないように各自治体でも、さまざまな取り組みをされていますが、他人事と思わず一人一人が心掛けることが大切です。
- カラスのえさである生ごみを減らす
- 懐中電灯や鏡、ネットなどカラス除けグッズを使って追い払う
都心にカラスを増やさない
都心にカラスが増えた理由は先ほど紹介しましたが、できるだけカラスが増えないように対策しましょう。
- カラスや野生動物にえさをあげない
- 庭に果樹がある場合は実がなる前にネットをかける、実がなったらすぐに収穫する
- 庭木は生い茂る前に剪定し、カラスの巣作りの材料になるハンガーは外に置かない
カラスの撃退方法については下記の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
今回はカラスの生態や、カラスの被害を受けないためにできることを紹介しました。私たち人間にとっては怖かったり迷惑な存在のカラスですが、カラス側からしてみると生きていくために当たり前のように生活しているだけです。
共存していくために私たちができることはカラスの生態を知り、なるべく被害を受けないように対策することではないでしょうか?
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