
みたまうつしの儀とは?「みたまうつしの儀」の儀式や作法から注意点のまとめ
市川海老蔵さんの妻、小林麻央さんが亡くなられた際に、海老蔵さんのブログに書かれて有名になった「みたまうつしの儀」を知っていますか?
神道や天理教で、通夜祭に行われる儀式のことを「みたまうつしの儀」と言います。宗教が違えば当然、通夜や葬儀の内容や作法なども異なります。
みたまうつしの儀とは通夜祭で行われる儀式の事

みたまうつしの儀とは神道や天理教などにおいて葬儀の前夜、主に通夜祭で行われる儀式のことを言います。正式には「遷霊祭(せんれいさい)」といい、御霊(みたま)を御霊代(みたましろ)に移す式のことです。
みたまうつしの儀を知る上で重要になるのは、神道や天理教の人の死に対する考え方になります。もともと神道や天理教では人の体は神様から借りているものであるという考え方で、人は死ぬと神となり、残された家族を守っていくとされているのです。
このため神様から借りていた身体をお返しして、新しい身体が見つかるまで神様に預かっていただくことになります。身体のない御霊を、御霊代に移す儀式が「みたまうつしの儀」です。
以前は、御霊代として鏡を用いることが多かったのですが、最近では故人の名前と生年月日の記された白木の霊璽(れいじ)を用いるのが一般的になっています。霊璽とは、仏教でいうお位牌のようなものです。
みたまうつしの儀の流れ

みたまうつしの儀は、遷霊祭並びに通夜祭の中で行われる儀式です。会場内を暗くして行われ、遷霊祭並びに通夜祭は次のような流れで進行します。
修祓(しゅばつ)
祓い詞(はらいことば)を奏上して、祭壇、玉串、ご参列の方々を祓い清めます。
斎主一拝(さいしゅいっぱい)
祭典開始を宣言するために一礼します。
遷霊前詞奏上(せんれいぜんしそうじょう)
亡くなられた方から御霊を霊璽に移すことを伝える祝詞を奏上します。
遷霊の儀(せんれいのぎ)
いよいよ亡骸から霊璽に御霊を移します。御霊を移し終えた霊璽は、祭壇中央の高い位置に置きます。
遷霊祭詞奏上(せんれいさいしそうじょう)
遷霊祭の祝詞を奏上します。祝詞の内容は、無事に御霊を移しましたという報告と、これからは〇〇家をお守りくださいなどの祝詞です。
献撰(けんせん)
お神酒、お水の蓋を開けて神様にお供えします。
通夜祭詞奏上(つやさいしそうじょう)
亡くなられた経緯や、今までの生き様などの祝詞を唱え、どうかこの先も〇〇家をお守りくださいなどのお願いをします。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)・玉串拝礼(たまぐしはいれい)
斎主、喪主、遺族、一般参列者の順に、玉串を献上します。
撤撰(てっせん)
お神酒、お水の蓋を閉めます
斎主一拝
斎主一拝する。
仏教では「神道」天理教では「葬場祭」

仏教の告別式にあたる葬儀のことを神道、天理教では葬場祭といい次のような流れで進行します。
修祓(しゅばつ)
祓い詞(はらいことば)を奏上して、祭壇、玉串、ご参列の方々を祓い清めます。
斎主一拝
祭典開始を宣言するために一礼します。
献撰(けんせん)
お神酒、お水の蓋を開けて神様にお供えします。
葬場祭詞奏上(そうじょうしそうじょう)
亡くなられた経緯や、今までの生き様などの祝詞を唱え、どうかこの先も〇〇家をお守りくださいなどのお願いをします。
弔電の案内
弔電を読み上げます。
玉串奉奠・玉串拝礼
斎主、喪主、遺族、一般参列者の順に、玉串を献上します。
撤饌(てっせん)
お神酒、お水の蓋を閉めます。
斎主一拝
斎主一拝する。
神道と天理教で欠かせない玉串奉奠の作法

みたまうつしの儀を含む通夜祭や、葬場祭の中で、参列者も行う玉串奉奠(たまぐしほうてん)です。神道、天理教の儀式では欠かせないものです。
玉串奉奠とは神が宿るとされている榊に紙垂(しで)が結んである玉串を神様にお供えするもので、仏教の焼香に当たります。きちんとした作法は押さえておきたいところですね。
玉串の受け取る
玉串の受け取り方ですが、右手は甲を上にして茎の部分を持ち、左手は葉の上部を手のひらを上にして受け取ります。
遺族に一礼する
玉串を受け取ったら斎主と遺族に一礼します。
軽く一礼する
玉串を胸元に持ち、玉串案(玉串をのせる台)に進み、軽く一礼しま
玉串を回す
右手の甲を返しながら玉串を右回りに90℃回し、右手は葉の中央くらいに左手は茎の方にずらして、茎が祭壇側に向くよう更に右に回します。
お供えする
玉串を玉串案にお供えして、一歩下がります。
二拝二拍手一拝
二拝二拍手一拝(二回深くお辞儀をし、まず両手を合わせた後、右手を少しひいて少しづらし、忍び手といい、音をたてずに二度柏手を打ち、もう一度深くお辞儀します。)
天理教では二礼四拍手一拝四拍手一礼です。神道では忍び手で音を立てずに柏手を打ちますが、天理教では音をたててもいいとされています。
また、礼と拝の違いですが、お辞儀の角度が異なります。礼は軽いお辞儀で、およそ30℃の角度、拝は最敬礼なので90℃に腰を折った深いお辞儀です。
席に戻る
斎主と遺族に一礼して席に戻ります。
みたまうつしの儀での注意点

みたまうつしの儀以外にも神道の葬儀では、仏教の葬儀とは異なる点がいくつかあります。神道の考え方を正しく理解し失礼のないようにしたいものですね。みたまうつしの儀や、葬儀においての注意点を確認しておきましょう。
参列者が注意する4点
- 仏教の葬儀は寺で行われることがありますが、神式の葬儀は神社では行うことはありません。神道において死は穢れ(けがれ)とされており、神の社である神社に穢れを持ち込まないとされているからです。
- 服装は神道でも喪服で、指輪などのアクセサリー類は結婚指輪と真珠の派手でないものにすることは仏教などと変わりませんが、数珠は使いません。
- 神道の香典は、お釈迦様の象徴である蓮の花の柄が入っていない不祝儀袋を選んでください。水引は黒白か双銀で、表書きは「御霊前」「御玉串料」とし、「御仏前」は使いません。
- 神道の葬儀は、故人を守護神とするための儀式という考え方で行われるため、「成仏」「供養」ということばは使いません。
喪主側が注意する4点
- 親しい人が参列するのであれば、みたまうつしの儀の時間を多くとりましょう。
- 葬儀の後、十日ごとに十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、と続き、五十日祭にて忌明けとなります。毎十日祭は大切です。
- 香典返しをする場合は表書きに「偲び草」と書きます。
- 斎主などへのお礼は無地の封筒を使い、表書きは、「御礼」や「御車代」、「御膳代」などと書きます。
みたまうつしの儀にでわからない事は専門業者に相談しよう
今回はみたまうつしの儀の意義や流れ、作法の注意点を紹介しました。宗教が違えば葬儀に対する考え方や流れ、作法も異なります。
仏教の葬儀では通夜、告別式が、神道では遷霊祭並びに通夜祭、葬場祭にあたり、仏教での焼香は神道では玉串奉奠にあたります。それに伴い作法や注意すべき点も違います。
参列する場合はもちろん、喪主や遺族側になる場合には宗教の違いにより通夜や葬儀の流れ、作法にも違いがあることを認識しておかなくてはなりません。しっかり教えてくれて、リードしてくれる業者の存在はとても心強いものです。葬儀する時は業者選びがとても重要です。
関連記事
遺品整理業者を探す時は、ホットラインを使えば予約前に不安な事を無料で業者に質問ができ、もちろん作業予約することが可能です。
まずは、ご自身にあった安心な店舗を探してみてください。
遺品整理ならすまいのホットライン
プロの出張・訪問サービスの予約ができるすまいのホットラインでは、高い技術を持った遺品整理の専門家が多数出店しています。
予約前に無料で質問ができ、作業料金や利用者の口コミも公開されているので、あなたの悩みを解決するピッタリの専門家を見つけることができます。
すまいのホットラインは、引越し・不用品回収・ハウスクリーニングなど、200種以上の出張訪問サービスをネット予約できる、日本最大級の検索予約サイトです。
- 「相場」がわかる
- サービスの料金や実際に利用した人の口コミで選べます
- 「人柄」で選べる
- 技術力に加えてスタッフの雰囲気やこだわりで選べます
- 「何でも」頼める
- どうすればいいかわからないお困りごとも解決できます