洗濯表示に「手洗い可」または「ドライマーク」があれば、自宅で洗濯可能です。ウール素材はデリケートですが、適切な方法を守れば自宅でも洗えます。洗濯機を使う場合は「おしゃれ着コース」や「ドライコース」を選び、中性洗剤を使ってやさしく洗いましょう。洗濯表示が「水洗い不可」の場合は、クリーニングに出すのが無難です。
ウールのセーターを洗濯すると縮むのはなぜ?縮みの主な原因は、摩擦・熱・急激な乾燥による繊維の絡みです。ウールは天然の動物繊維で、湿った状態で強い刺激を受けるとフェルト化し、縮みます。洗濯機の通常モードや熱風乾燥は特に注意が必要です。縮みを防ぐには、押し洗い・中性洗剤・平干しを徹底することが重要です。高温や脱水のしすぎは避けましょう。
ウールを洗濯機で洗うときの設定は?洗濯機でウールを洗うときは、「ドライコース」または「おしゃれ着コース」に設定しましょう。これらのモードは水流が弱く、摩擦を最小限に抑えるため、ウール製品に適しています。脱水は短時間(30秒〜1分程度)にとどめ、終わったらすぐに取り出して形を整え、平干しにしてください。洗剤は必ず中性タイプを選びましょう。
冬になればウールのセーターやニットが活躍してくれます。家で洗濯すると型崩れや縮んでしまったり、ふんわりに仕上がらなかったり失敗することがあります。そこで今回はウール素材の衣類を洗濯する方法や、縮んでしまった時の対処法を紹介します。
ウールはどんな素材?特徴は?

ウールとは一般的には羊毛を指すことが多いですが、動物の毛の総称です。ウールは天然ならではの性質があります。
ウールの特徴
- 保温性に優れている
- 水を弾き湿気を吸ってくれる
- シワになりにくい
- 燃えにくい
- 伸縮性がある
自宅でウールを洗濯する前にする事

失敗しやすいウールを洗濯する前にする事を紹介します。
表示記号(洗濯表示)を確認する
衣類についている取扱表示記号(洗濯表示)を確認し、洗濯機で洗濯可能や、手洗いマークがあれば自宅で洗濯できます。ドライマークが表示されていれば、ドライクリーニングができるという意味で、ドライクリーニングしかできないという意味ではないので注意しましょう。
家庭で洗濯禁止マークや、×が付いている場合は、自宅で洗濯するのは諦めてクリーニングに出しましょう。

色落ち確認する
衣類の洗濯表示を確認後は、目立たない箇所で色落ちを確認しましょう。
準備物
- 洗濯用洗剤
- タオル
色落ち確認する手順
- 目立たない箇所に洗濯用洗剤を付けて5分程度放置する。
- 洗濯用洗剤を付けた箇所をタオルでトントンたたき、色移りするか確認する。
タオルに色が移っている場合は、色落ちする可能性があるためクリーニングに出した方がいいでしょう。
ウールを洗濯する方法

洗濯機でウールを洗う方法
準備物
- 洗濯ネット
- 中性洗剤

洗濯機でウールを洗濯する手順
- ウール素材の衣類を洗濯ネットに入れる。
- 洗濯機に中性洗剤を入れてドライコース(おしゃれ着洗い)で洗濯する。
手洗いでウールを洗う方法
準備物
- 洗面器や風呂桶
- 中性洗剤
- 洗濯ネット
- タオル
手洗いでウールを洗う手順
- 洗面器や風呂桶に20℃程度のぬるま湯や、中性洗剤を入れて混ぜる。
- ウール素材の衣類を洗濯ネットに入れて、洗剤液に入れて押したり、持ち上げたりして洗う。
- 汚れが気になる部分は、スポンジでポンポンと叩くように落とす。
- 洗剤液を捨てて、20℃程度のぬるま湯を新しく入れる。
- ②~④を2~3回繰り返す。
- 洗濯ネットに入れたまま押して絞り、タオルでタオルドライする。
ウールの干し方
洗濯したウールは必ず平干ししましょう。ウールはハンガーにかけて干すと伸びてしまいます。

縮んでしまった時の対処法

洗濯で失敗しウール素材の衣類が、縮んでしまった時の対処法はスチームアイロンをあてて解決しましょう。絡まったウールの毛をふやかして伸ばすようなイメージで、スチーム(蒸気)をあてましょう。アイロンを直接あてると縮む原因になるため、蒸気部分だけあてましょう。

まとめ
今回はウール素材の衣類を洗濯する方法や、縮んでしまった時の対処法を紹介します。自宅でウールを洗濯するのが難しいと感じたら、クリーニングに出しましょう。
よくある質問
この記事に関するよくある質問
ウールの洗濯に使える洗剤は何がいいですか?
中性洗剤、特に「おしゃれ着用洗剤」がウール洗濯に最適です。アルカリ性洗剤は繊維を傷めやすく、ウールには不向きです。「アクロン」や「エマール」などの中性洗剤は、繊維にやさしく縮みや毛羽立ちを抑えてくれます。柔軟剤の併用も可能ですが、使いすぎると風合いが変わることがあるため注意が必要です。
ウールの服は何回着たら洗濯すべきですか?
ウールの衣類は、数回着用ごとに洗うのが目安です(通常3〜5回程度)。ウールは通気性・吸湿性が高く、ニオイや汚れがつきにくいため、毎回の洗濯は不要です。ただし、汗をかいたり汚れがついた場合はすぐに洗いましょう。着用後は風通しのよい場所で陰干しし、湿気を飛ばすことで清潔に保てます。
ウールを洗濯するとき柔軟剤は使ってもいいですか?
ウール洗濯時に柔軟剤は使用可能ですが、量と種類に注意が必要です。繊維をやわらかく保つ目的で柔軟剤を使うのは効果的ですが、使いすぎると吸湿性や通気性が損なわれる場合があります。必ず「おしゃれ着用」や「ウール対応」の表示がある製品を選び、使用量は規定通りに。仕上がりをふんわりさせたいときに、適度に使うとよいでしょう。
ウールの洗濯後はどのように干せば型崩れしませんか?
ウールは「平干し」が基本で、ハンガー干しは型崩れや伸びの原因になります。濡れた状態のウールは重みで形が崩れやすいため、バスタオルなどの上に広げて平らに干すのが最適です。形を整えてから陰干しし、直射日光や強風を避けることで風合いを保てます。特にセーターやカーディガンは、平干しが傷みにくく長持ちの秘訣です。
ウール素材を脱水しても大丈夫ですか?
短時間かつ低速での脱水なら、ウールでも問題ありません。長時間の脱水や高回転での処理は、ウール繊維を傷めたり縮ませる原因になります。洗濯機を使う場合は「おしゃれ着コース」や「ドライコース」の短時間脱水(30秒~1分以内)を選ぶのが安全です。また、脱水後はすぐに取り出して平干しにすることが大切です。
ウールの洗濯後にアイロンはかけてもいいですか?
低温設定でスチームアイロンを使えば、ウールにもアイロンが可能です。アイロンをかける際は、「あて布」を使用し、140〜160℃程度のウール対応温度に設定しましょう。スチームを当てながら優しく押し当てるようにし、強くこすらないことがポイントです。シワが気になる場合は、スチームだけで浮かせがけする方法もおすすめです。
ウールのコートは家庭で洗濯できますか?
洗濯表示に「手洗い可」や「ドライマーク」があれば、条件付きで自宅洗濯が可能です。ただし、ウールコートは厚手で型崩れしやすいため、洗濯には十分な注意が必要です。手洗いまたはドライコース・中性洗剤の使用が基本で、脱水と乾燥は最小限に。洗濯表示が「水洗い不可」なら、自宅での洗濯は避けてクリーニングを利用するのが安心です。