神棚の処分を専門業者に依頼する場合、費用の目安は8,000円〜30,000円程度です。料金は、神棚の大きさや設置場所(高所・壁面など)、供養の有無、出張距離などによって変動します。魂抜き(御霊抜き)やお焚き上げを含むプランはやや高額になる傾向があります。
神棚処分の業者を選ぶとき、比較すべきサービス内容は?神棚処分の業者を比較する際は、対応エリア、供養の有無、処分方法、料金体系、回収の可否(持ち込み・出張)を重点的に確認しましょう。「供養付き」と記載がある場合でも、儀式の具体的内容が明記されていないことがあります。公式サイトでの実績や口コミの信頼性もチェックし、対応が丁寧な業者を選ぶと安心です。
神棚の処分を業者に頼むと、どんな作業をしてくれるの?業者による神棚処分では、一般的に設置場所からの取り外し、解体、清掃、供養(魂抜き・お焚き上げ)、廃棄処理までを一括で対応してくれます。高所や壁に固定されている場合も、専門工具を使って安全に撤去します。供養ありプランを選べば、神職による正式な儀式が行われ、後日証明書が発行されるケースもあります。
引越しやリフォーム、年末の片付けなどをきっかけに、神棚の処分を検討する方が増えています。ただ、神棚は神聖な存在の象徴であるため、「そのまま捨ててよいのか」「どこに頼めばいいのか」と迷うのも無理はありません。
そこで今回は、神棚の正しい処分方法を紹介します。神社・自治体・専門業者それぞれの選択肢を比較しながら、費用の目安やマナー、注意点までわかりやすく解説します。
仏壇の処分方法については下記の記事で詳しく紹介しています。

神棚を処分する主なタイミングと理由

神棚を処分するのに適したタイミングはいくつかあります。共通するのは、「役目を終えた」と感じるときが、そのサインであるという点です。以下に、よくある処分のきっかけを紹介します。
引っ越しや建て替え・リフォームに伴う住まいの整理
新しい住居に神棚を設置しない方針や、間取りの都合で設置が難しくなった場合に処分を検討します。
神棚の老朽化や破損
木製の神棚は経年劣化しやすく、ヒビや汚れが目立ってきた場合、安全面や見た目を理由に手放すことがあります。
高齢により日常の管理が難しくなった場合
毎日の水替えやお供えなどが負担に感じるようになり、後継者がいない場合は処分に踏み切るケースもあります。
年末年始の大掃除や「どんど焼き」の前後
一年の節目に、古い神棚を感謝の気持ちとともに手放すご家庭も多く見られます。
信仰心や生活スタイルの変化(無宗教化など)
家族構成やライフスタイルの変化により、神棚を祀る必要性を感じなくなった場合も処分の一因となります。
神棚を処分する正しい6つの方法

神棚を処分する際は、地域性や信仰心の程度、費用や手間を考慮して、自分に合った方法を選ぶことが大切です。代表的な6つの処分方法と、それぞれのメリット・注意点・費用を比較しながら紹介します。
①自治体のゴミ回収を利用する
手軽に処分したい方に適した方法で、地域のルールに従って処分します。
- 【費用の目安】:無料〜1,000円程度(可燃ごみまたは粗大ごみ)
- 【メリット】:最も手軽で費用も抑えられ、手続きも簡単で、すぐに対応できる
- 【注意点】:そのまま捨てずに白い布で包み、塩で清めてから出すと、より丁寧な対応になります。処理区分は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう
②神社に持ち込むか郵送する
正式な供養を希望する方に適しており、神職による魂抜きとお焚き上げによって安心して処分できます。
- 【費用の目安】:5,000〜30,000円(玉串料・祈祷料)
- 【メリット】:信仰的にも納得できる正式な方法で、安心して手放せます。郵送に対応している神社も増えており、遠方からでも利用可能
- 【注意点】:事前予約が必要な場合があるため、事前の確認が必要です。また、すべての神社が対応しているわけではありません
参考:新全国神社検索
参考:神社庁一覧 | 神社本庁公式サイト
③どんど焼きに出す
地域の伝統行事を活用した方法で、年始という節目のタイミングで処分したい方に適しています。
- 【費用の目安】:無料〜3,000円程度(地域によって差がある)
- 【メリット】:地域の風習に従って自然な形で処分でき、気持ちの整理にも繋がる
- 【注意点】:金属、鏡、神具などは燃やすことができないため、必ず取り外してから持ち込む必要があります。また、地域によっては受付を行っていない場合もある
④神棚販売店・神具店での引き取り
買い替えを予定している方にとって便利な方法で、新しい神棚への切り替えと同時にスムーズに処分を進められます。
- 【費用の目安】:無料〜5,000円程度(店舗や購入金額によって異なる)
- 【メリット】:購入と処分を同時に行えるため手間が少なく、時間の節約になる
- 【注意点】:引き取りには購入者限定などの条件がある場合があり、また供養を行わない店舗もある
⑤自分で解体・清めて処分する
費用をかけず、自分自身で丁寧に心を込めて処分したい方に適した方法です。
- 【費用の目安】: 0円(すべてを自分で行う場合)
- 【メリット】:作法を守りながら処分できるため、気持ちの整理がつきやすく、自分のペースで柔軟に対応できる
神棚を処分する手順
- 鏡や神具を取り外す
- 白布で神棚全体を包む
- 塩で清める
- 地域の分別ルールに従って処分する
参考:粗大ごみの収集について - 大阪市
参考:ご家庭から出るごみ(粗大ごみ・廃家電など)の出し方 東京都環境局
⑥不用品回収・遺品整理業者に依頼する
自力での処分が難しい場合に適しており、大型の神棚や高所に設置されたものにも対応してもらえる方法です。
- 【費用の目安】: 8,000円〜30,000円程度
- 【メリット】:神棚の取り外しから回収、さらには供養までを一括して対応してくれる業者もいるため、手間をかけずに処分できる
- 【注意点】:供養の有無や内容は業者ごとに異なるため、作業範囲や料金体系とあわせて事前に確認する
地域 | 都道府県 |
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北海道 | |
東北 | |
関東 | |
中部 | |
近畿 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |
参考:全てが込み込みの料金」などの広告・表示をして不用品・粗大 消費者庁
参考:廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!環境省
処分方法 | 費用相場 |
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自治体(可燃・粗大) | 無料〜1,000円 |
神社での供養 | 5,000〜30,000円 |
どんど焼き | 無料〜3,000円 |
販売店での引き取り | 無料〜5,000円 |
業者への依頼 | 8,000〜30,000円 |
神棚処分前に知っておきたいマナーと注意点

神棚は、神様を祀る神聖な場所です。処分する際は、単なる不要品としてではなく、「感謝の気持ちを込めて丁寧に扱う」ことが最も重要です。以下では、処分前に必ず押さえておきたいマナーや注意点を紹介します。
魂抜き(御霊抜き)は必須の儀式
神棚には神様の魂が宿っているとされているため、処分の前に魂抜き(御霊抜き)を行うことが望ましいとされています。魂抜きとは、神社の神職に依頼して、正式な儀式を通じて神様の魂を元の御神域へお還しする大切な行いです。
この儀式を行わずに処分するのは神様に対して無礼にあたるとされており、特に信仰心のある方は必ず実施を検討するようにしましょう。
お札・お守りは神社に返納する
神棚に納めていたお札やお守りは、基本的に授与を受けた神社に返納するのがマナーです。近年では、郵送での返納を受け付けている神社も増えており、遠方でも対応が可能です。
複数の神社から授与された場合は、それぞれの神社に返すのが理想的ですが、困難な場合は最寄りの神社に相談するといいでしょう。

神具類は素材ごとに分別する
神棚に備えられていた神具(鏡、榊立て、器など)も、処分の際には素材ごとに分別し、適切な方法で処理する必要があります。
- 【金属製・陶器・鏡】:不燃ごみ
- 【木製・紙製・布製のもの】:可燃ごみ
いずれの場合も、処分する前には塩で清め、白布に包むなどして敬意を払った扱いを心がけることが大切です。粗末に扱ってしまうと、気持ちの整理がつかず、心に引っかかりが残ることもあるため、丁寧な対応を意識しましょう。
神棚の処分は、単なる片付けではなく「区切り」としての意味合いを持ちます。日々の加護への感謝を忘れず、丁寧な手順で処分することが、気持ちよく次のステップに進むための第一歩になります。
不安を感じたらプロへ依頼するのがおすすめ
今回は、神棚の正しい処分方法を紹介しました。神棚の処分は、単にモノを捨てる行為ではなく、長年の感謝を込めて丁寧に手放す大切な儀式です。
神社への供養や自治体での回収、自分での清めなど方法はさまざまですが、自分に合った選択をすることが何より大切です。
高所に設置されていたり、大型で処分が難しい場合は、不用品回収業者に依頼すれば、安全かつスムーズに対応してもらえます。供養付きサービスも選べば、心の整理にもつながるでしょう。
断捨離のコツや、生前整理のやり方については下記の記事で詳しく紹介しています。


よくある質問
この記事に関するよくある質問
神棚処分の業者、対応エリアやエリア外の場合の対応はどうなる?
多くの神棚処分業者は、地域ごとに対応エリアを定めています。エリア外でも、交通費や追加料金を支払えば対応可能な場合がありますが、コストが割高になる傾向があります。郵送受付や提携神社での引き取りなど、全国対応の代替手段を用意している業者もあるため、まずは公式サイトでエリア確認し、個別に相談するのが確実です。
神棚処分業者の供養付きサービスと通常サービスの違いは?
供養付きサービスは、神職による魂抜き(御霊抜き)やお焚き上げを含む正式な儀式が行われる点が特徴です。一方、通常サービスでは解体・処分のみが行われ、宗教的な儀礼は含まれません。信仰心や家庭の方針に応じて選択するのが基本です。供養の有無で料金が大きく異なるため、プラン内容と見積もり条件は事前に必ず確認しましょう。
神棚処分を業者に依頼する時の申し込みから回収までの流れは?
神棚処分を業者に依頼する場合の基本的な流れは、①問い合わせ・見積もり依頼、②日程調整、③当日の回収・処分、という3ステップです。供養付きサービスを希望する場合は、神職による儀式の実施日も合わせて調整されることがあります。出張回収は立ち会いが必要なケースが多いため、事前にスケジュール確認をしておくと安心です。
神棚の処分を業者に頼んだ場合の追加費用やオプションってあるの?
基本料金以外に発生する可能性のある追加費用としては、出張費、高所作業料、解体作業費、供養費、時間外対応料などがあります。また、鏡や神具の取り外しや清掃の有無によっても料金が変わることがあります。申し込み前に見積もりを取り、オプションの内容と価格を明確に確認しておくことが重要です。
神棚処分を業者にお願いしたとき、必要な準備や事前確認は?
業者に依頼する前に、鏡・お札・神具類などは可能な範囲で取り外しておくのが一般的です。神棚が高所にある場合、足場や作業スペースの確保も求められることがあります。また、供養付きプランを希望する場合は、魂抜きの有無や神職の立ち会い可否なども確認が必要です。
神棚処分の業者、信頼できる口コミや評価の確認方法は?
信頼できる業者を見つけるには、Googleレビューや比較サイトの評価、公式サイトでの実績・事例紹介をチェックするのが効果的です。特に「対応が丁寧」「供養内容が明確」など、具体的な内容が記載された口コミが参考になります。また、写真付きレビューやSNSでの評判も確認すると、業者の対応品質をより客観的に把握できます。
神棚処分を業者依頼した後、支払い方法やキャンセル条件はどうなってる?
支払い方法は、現金・銀行振込・クレジットカード・QR決済など、業者により異なります。事前に確認しておきましょう。キャンセル料は、訪問日前日や当日に発生する場合が多く、特に神職手配済みの供養付きサービスではキャンセル不可や全額負担となるケースもあります。契約前に利用規約を確認することが大切です。